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その日、仕事が思ったよりも長引いてしまった。 終わった頃には、もう夜もかなり遅い時間。
颯斗.
時計を見ながらため息をつく。 連絡を入れる時間もなかったから、 せめて静かに帰って、そっと寝顔だけ見ておこう……そう思いながら玄関の鍵を回した。
颯斗.
小さな声で呟きながらドアを開けると、 ぱたぱたと駆け足の音がした。 次の瞬間――。
永玖.
目をこすりながら、永玖が玄関に飛び込んできた。
永玖.
そう言うと同時に、 ぎゅうっと俺に抱きついてくる。 寝起きなのか、声が少しかすれてて、 目もとろんとしている。
颯斗.
永玖.
眠いはずなのに、俺を待っていてくれたのか。 胸がじんわり熱くなって、思わず笑みがこぼれる。
颯斗.
颯斗.
永玖.
俺も腕を回して抱きしめ返すと、 さらにぎゅっとしがみついてきた。
その仕草が、もうたまらなく愛おしい。
颯斗.
永玖.
俺の胸に顔を埋めながら、永玖が小さな声で呟く。
颯斗.
永玖.
その言葉に、心臓が一気に跳ねた。
颯斗.
本当は「今日はもう遅いし、永玖は寝な」って 言うつもりだった。 でも――俺にしがみついて離れようとしない その姿が可愛すぎて、完全に理性が崩れた。
颯斗.
永玖.
素直に頷いて俺の手を取る永玖。 その無防備さがまた俺を狂わせる。
ベッドに連れて行くと、 永玖が照れたように見上げてくる。 頬が赤くて、瞳が潤んでいて…… 可愛い、ほんと可愛すぎる。
颯斗.
永玖.
耳まで真っ赤になりながら言うその言葉に、 完全に理性は飛んだ。
その夜、俺は永玖を強く抱きしめながら、 何度も「可愛い」って口にしてしまった。 永玖も俺に応えるように腕を回してくれて、 心地よい熱に包まれながら、 夜はゆっくり深く更けていった。
颯斗.
そう確信しながら。