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最近の颯斗は、なんとなく疲れてるように見えた。 仕事の時はいつも通り笑ってるし、 メンバーに弱音なんて絶対吐かないけど…… それでも、俺には分かる。
颯斗の笑顔が少しだけ硬いこと。 夜、メッセージが返ってくるのが遅くなったこと。 些細な変化が、全部心配で仕方なかった。
哲汰.
リビングに入ると ソファに座った颯斗がちょこんと俺を待っていた。 その姿を見て胸がきゅっと締め付けられる。
哲汰.
そう声をかけると、颯斗は一瞬 きょとんとしたあと、少し戸惑いながら 俺の方に歩み寄ってきた。
哲汰.
ソファに腰を下ろし、自分の膝をぽんぽんと叩く。
颯斗.
哲汰.
少し恥ずかしそうに頬を染めながら、 颯斗がゆっくり横になる。 俺の膝の上に頭を乗せた瞬間、 ふぅっと小さく息を吐いた。
哲汰.
俺はそっと颯斗の髪を撫でながら、 優しく声をかけた。
哲汰.
撫でるたびに、少しだけ 緊張が解けていくのがわかる。 だから俺は続けた。
哲汰.
颯斗.
哲汰.
そう言って、もう一度優しく頭を撫でる。 その瞬間、颯斗が小さく震えた。
颯斗.
気づけば、静かに涙が頬を伝っていた。 声も出さず、ただ泣いてる。
哲汰.
ずっと我慢してたんだろうな。 弱音なんて一度も吐かない颯斗が、 ここまで泣くなんて。
哲汰.
そう言いながら、俺は何も言わず、 ただ頭を撫で続けた。 言葉なんていらない。 ただ、ここにいるって伝えたかった。
しばらくして、颯斗の呼吸が少し落ち着いてくる。 俺の膝の上で、涙を流しながら 眠りに落ちそうな顔が…… 愛おしくてたまらなかった。
哲汰.
そう強く心に誓いながら、俺は優しく、 優しく颯斗の髪を撫で続けた。