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全部初兎ちゃんのためだったのかぁぁぁ…なんていい子なんだ……
音愛
「君の羽は何色だったの」 ドラドの悲劇 赤紫
音愛
隙だらけの背中に
羽は無い
大きな傷が 残っているだけ
赤
と
紫
少し前に 聞いたばかり
僕らは 1人に1色の
羽与えられて 生きている
紫
笑って貴方は
赤
答えない
僕 りうちゃんに隠し事しとるんよ
僕は 羽を与えることが出来る
その代わり 僕の羽はなくなるけれど
りうちゃんにならあげてもええよ
どんな色が似合うだろう?
僕の白色の羽はりうちゃんに似合うかな
冗談めかし そんなこといったら
貴方は見たことない顔して
赤
と言った
傷だらけの背中に
羽は無い
大きな傷が残っているだけ
【自分で切り落としたんだ】
と
今朝 知ったばかり
僕らは 1人に1色の
羽与えられて生きているの?
羽のあるりうちゃんはどんなだったのかなんて
二度と浮かべたりしないよ
りうら 初兎ちゃんに 隠し事があるの
りうら昔は羽を与えることが出来たんだ
初兎ちゃんを彩ってるその羽は
本来 初兎ちゃんの色じゃないよ
初めて会った
君の羽は
見たことが無いほど
紫
黒い色をしてた
黒い翼は 不幸を呼ぶ噂
君はいつも 同じ顔をして
紫
と呟いた
違うよ
消えるのは初兎ちゃんじゃなくて
その漆黒の翼の方でしょう
赤
赤
どんな 色が似合うだろう
ごめんね りうらに選ぶ力はないよ
でもりうらのこの羽は
きっと君に似合うと思う
また初めて会った時には
「綺麗な羽だね」
って
笑顔で褒めてあげる
泣き疲れて
紫
眠ってる君に
そっと移し替えるために
僕は とびきり大きい刃物を
震える手で背中に当てて
羽を
切り落とした
隙だらけの 背中に
羽は無い
赤
と
少し前に言ったばかり