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瑞希
じゃあ、行こっか
杏
そうだね！！
杏
瑞希、頑張ろうね
瑞希
うん...
杏
心配しないで！！
杏
病院へのルートは確認してあるし、司先輩にお見舞いの許可も取ったよ！
瑞希
でも...それは杏がもらった許可でしょ？
瑞希
ボクが行っていいとは言われてないから...
瑞希
……やっぱり、行くのやめようかな
杏
えっ、どうして？
杏
瑞希には、先輩に会いに行く権利があるよ
杏
それに、先輩も瑞希に会いたいって言ってるって、司先輩が
瑞希
え、それホント...？
杏
うん、本当だよ。嘘つくわけないじゃん！
瑞希
...そっか、ありがとう、杏
瑞希
ボク、行くよ。会いに行くよ
瑞希
類に、ちゃんと伝えたい。
瑞希
このままお別れなんて、嫌だ！
杏
よく言った瑞希！！そうと決まれば早く行こ！
瑞希
うんっ、ありがとう！
瑞希
...あのさ、杏
杏
ん？どうしたのー？
瑞希
ボク、お母さんの許可無しにここに来てるんだ
瑞希
だから、もし追いつかれたら多分帰らされる。
瑞希
それでも、ボクは類に会いたい
瑞希
その意思は変わらないんだ。
瑞希
だから、よろしくね。
杏
そんなの最初から知ってるよ！
杏
頑張ろう、瑞希
杏
ちゃんと言えるように、伝えられるように。
瑞希
うんっ……！
瑞希
(もう、類から離れない。)
瑞希
(誰から何を言われても離れない)
瑞希
(最期まで、一緒にいるんだ。)
杏
私は瑞希の覚悟、応援してるから
瑞希
杏……！！
瑞希
(こんなに応援されて、諦める訳にはいかないよね)
(バスの中)
瑞希
...
瑞希
(やばい...緊張してきた...)
杏
ふー、とりあえずバス乗れたね───
杏
……瑞希？
瑞希
え、えっと何？
杏
瑞希……あのさ
瑞希
……？
杏
この前、神代先輩から連絡が来たんだ
瑞希
えっ！？
瑞希
ほ、ホントに...？
杏
うん。本当だよ
杏
本当は言うつもりはなかったんだけど...瑞希のためにも話すことにしたよ
瑞希
...うん、分かった
杏
あのね───
数日前
杏
( ˙³˙)( ˙³˙)ﾌﾝﾌﾌｰﾝ
杏
(早く帰らないと！)
ﾌﾟﾙﾙﾙﾙ!!
杏
───えっ、私のスマホ？
杏
……はい、白石です
電話
類
白石くん、久しぶり
杏
えっ……神代先輩！？
杏
どうして私に...連絡を？
類
白石くんに頼みたいことがあってね。聞いてくれるかい？
杏
えっ……と
類
瑞希のためにもなるはずだから
杏
……分かりました、聞きます
類
ありがとう。それじゃあ早速、頼み事だけど...
類
僕の病院に瑞希を連れてきて欲しいんだ。
杏
病院に、瑞希を...。
類
実は今朝、病気が悪化してしまったんだ。
類
もう、長くは生きられない
類
だから最後に、話がしたいんだ。
類
病院は司くんに聞けば分かるよ
類
お願いできるかな、白石くん
杏
分かりました。瑞希のためにも、やります
類
ありがとう...じゃあ、僕はこれで
杏
あっ、待ってください神代先輩
類
ん？どうかしたかい？
杏
その...瑞希にはこのこと言ってもいいですか？
類
……いや、出来れば言わないで欲しいかな
類
じゃあ、また
杏
はい……っ
瑞希
───っ、そんな...
瑞希
もう、長く生きられないなんて...っ
杏
瑞希っ...
杏
ごめん、本当にごめんなさいｯ...
瑞希
え...？
瑞希
どうして杏が謝るの...？
杏
あのね、瑞希...
杏
連絡が来たのは6日前なの...
瑞希
...え
杏
神代先輩は、もしかしたら、もう...
いないかもしれない……っ
瑞希
嘘でしょ...？
瑞希
違う、違うよ...嘘だよ、こんなの...
杏
ごめん、ごめんね……！！
瑞希
そんな……そんなことって...
杏
……でも、行ってみる価値はあるよ...
杏
だから、行こう？
杏
もしかしたらこれが最後かもしれない...
瑞希
うん、うんっ...
瑞希
ボク、行くよ
瑞希
ちゃんと、言いたい
約束のことも、
ボクの想いも、
全部全部、伝える。
次回、最終話.
NEXT→♡500
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