咲良
……今思えば、私の人生は あの時から絶望で 心はずっと暗い暗い絶望の海に沈んで行ってるままだった。 彼が手を伸ばして 救ってくれるまでは。
???
???
???
悲しい思いをするのは
私で終わりにしなきゃ…
???
起こらないように…
私は 生まれつきこのチカラがあって… この力のせいで 何度も苦しんだ。 小学生の時は このチカラのせいで 気味悪がられて… 1番苦しかったのは… 中学2年生の時…。 私はこのチカラの事を 黙っていた。 でも、絶望は私を 離してはくれなくて。 私は───────。
???
???
???
私はカーディガンの袖を捲り、 そこにある無数の傷を撫でる。
???
???
???
私は注意を促してくれてた 彼女達の言う通りに 逃げればよかったのに。 私は───────。 後ろから薬を嗅がされて、 そこで意識は途切れた。 …now loading…
和木谷くんのお仕置きを目にして動けなくなっていた僕らは 数時間経ってから皆無言で 寄宿舎エリアの 自室に帰って行った。
佐倉大地
…どうして…
もう、 佐々鐘さん、冬野くん、 大道寺さん、和木谷くんが 返答してくれるわけが 無いのに…。 僕は返らない返答を ずっと待っていた…
佐倉大地
自責しているうちに僕は 深い闇に落ちていくように 眠りに落ちた。
モノネコ
朝です!7時になりました!
起床時間にゃー!
とっとと起きるにゃー!
きょうもはりきっていきましょーう!
うるさいモノネコのいつもの アナウンスが流れた…。
佐倉大地
佐倉大地
佐倉大地
そこにはもう、人が来ていた。
綺杜慧樹
佐倉奏美
ほらほら、笑顔笑顔w
奏美が僕の口角をあげようと 指で頬をあげる。
佐倉大地
花野華澄
姫川ひなた
無理にあげられないっスよ……
佐倉奏美
神田栞
雪野桃香
したんだから…
佐倉さんを責めないであげて…?
平瀬撫子
誰も悪くありません…
マリア
おはようございますわ〜…
櫻木夢希
モノネコを操ってる奴が
悪いんだしさ…
須藤衛
桜野華
全員揃ったみたいだし…
朝食にしましょう…?
櫻木夢希
僕もうお腹ぺこぺこだよ!
神田栞
佐倉奏美
どした?
神田栞
2階に通じるシャッターが
開いていたのよ……
平瀬撫子
行けるようになったと…?
神田栞
雪野桃香
行けないね…
佐倉奏美
2階に行けるなら
調べなきゃね。
綺杜慧樹
姫川ひなた
あるといいんスけど…
花野華澄
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開放された2階にあったのは、 娯楽室、美術室、屋内プール、図書室、化学室だった。
佐倉大地
二階もなかなか広いね…
佐倉奏美
調べるところ多そう…。
雪野桃香
須藤衛
ま、嘆いてても始まらねぇし、
手分けして調査するか
桜野華
こうして各々、 調べることになった。
櫻木夢希
取り敢えず図書室いこーっと!
マリア
というところに行きますわね!
花野華澄
姫川ひなた
綺杜慧樹
佐倉大地
屋内プールとかを調べてくるよ。
神田栞
皆がそれぞれの 調査場所に向かう中、 神田さんは何か 考え込んでる様子だった。
平瀬撫子
神田栞
あぁ、ごめんなさい。
少し考え事をしてたのよ…
私も調査に行くわね。
神田さんも 参ってる様子なのかは 分からないけれど、 元気がないように見えた。
佐倉大地
神田さん
神田栞
…まぁ、何かあれば
みんなに言うわ。
神田栞
佐倉大地
いつもはクールな神田さんが 少し微笑んでくれた気がした。
こうして、2階の調査を終えた僕らは 一階の食堂で食事を兼ねて報告しあった。
綺杜慧樹
取り敢えず、鍵は厳重になっていたから薬品は取り出せないと思う。
佐倉大地
花野華澄
姫川ひなた
花野華澄
…美術室には大きな彫刻の作品が多々ありました…
でもよっぽどの力持ちじゃないと持ち上げられないと思います。
姫川ひなた
俺も持ち上げようとしたけど
ビクともしなかったっス…
佐倉奏美
ひなたきゅん絶対力ないっしょw
姫川ひなた
雪野桃香
姫川ひなた
俺は男っスよ…(´;ω;`)
マリア
櫻木夢希
特に変わったことは無かったかな。
須藤衛
佐倉大地
そうしてそれぞれ報告を 済ませた僕らは 疲れが溜まっていたのか その後は僕も含めて、 皆自室に戻って休んでいた。
佐倉大地
佐倉大地
皆も疲れてるだろうし……
今日はもう寝るか……
すっと深い眠りに 落ちていく─────。 まるでくらい海に 堕ちていくように────。
???
……?なんだ……? 何だか聞き覚えの ある声がする。
???
なんて言ってるんだ……?
???
もうすこしでなんていってるかわかりそうなのに─────
モノネコ
朝です‼️7時になりました!!!!!!!
起床時間ですよー!
とっととおきるにゃー!
煩わしいモノネコの朝の アナウンスで 起こされてしまった。
モノネコ
こにゃいとどうなるか……
分かってるよにゃあ……?
…………行かないと、 殺されてしまうんだろと 半ば呆れ気味に心の中で ツッコミながらボクは 重い足取りで体育館へ 向かった。
僕が体育館に着くとそこにあったはずの佐々鐘さん(の遺体)が 無い。
モノネコ
佐倉クン早いにゃ……!?
佐倉大地
モノネコ
片付けたにゃ。
いつまでもここに置いておくのも不衛生だし、気持ち悪いにゃん……?
佐倉大地
佐倉大地
言ってたじゃないか……!!
モノネコ
ボク何か言ったかにゃ……?
佐倉大地
愚弄なんてしないって!!!!!!!
モノネコ
モノネコ
モノネコ
でも、校則を破ったのは佐々鐘さんにゃ。
ボクはルールの元……
佐倉大地
綺杜慧樹
佐倉奏美
花野華澄
姫川ひなた
雪野桃香
モノネコ
マリア
モノネコ
みんにゃの知られたくないことや過去のことにゃʬʬʬʬʬʬʬʬʬʬ
須藤衛
(モノネコに殴りかかろうとする)
神田栞
二の舞になること……
分かってるでしょう……?
神田栞
でも、自分と同じようになることを佐々鐘さんが望んでいると思う……?
須藤衛
モノネコ
そういって、モノネコはそれぞれの名前が書かれた封筒をばらまく。
モノネコ
他人のを拾ってこっそり見るのも自由!!
モノネコ
桜野華
封筒をばらまいたあと、モノネコは嬉々としながら去っていった。
佐倉大地
落ちている僕の名前の封筒を拾い上げて中身を見てみる。
佐倉大地のヒ・ミ・ツ(はぁと) 佐倉大地は幼少期に 母親と結婚できると 思っていたらしい。
佐倉大地
デタラメじゃないか……!!
佐倉大地
綺杜慧樹
佐倉奏美
花野華澄
姫川ひなた
平瀬撫子
櫻木夢希
それぞれが封筒の中身を見て怒りや恐怖に染まった顔をしていた。
僕はその中身を持ってトラッシュルームに向かい、焼却炉をつけて、中身を入れて燃やした。






