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咲良

はい、では、2章の開始です。

……今思えば、私の人生は あの時から絶望で 心はずっと暗い暗い絶望の海に沈んで行ってるままだった。 彼が手を伸ばして 救ってくれるまでは。

???

……もう……変わらなきゃ……

???

いつまでもこのままじゃダメ…

???

もう……
悲しい思いをするのは
私で終わりにしなきゃ…

???

もう…コロシアイなんて…
起こらないように…

私は 生まれつきこのチカラがあって… この力のせいで 何度も苦しんだ。 小学生の時は このチカラのせいで 気味悪がられて… 1番苦しかったのは… 中学2年生の時…。 私はこのチカラの事を 黙っていた。 でも、絶望は私を 離してはくれなくて。 私は​───────。

???

……っ

???

もう、切ってないはずなのに…

???

今になって痛むなんて…

私はカーディガンの袖を捲り、 そこにある無数の傷を撫でる。

???

……………………………えっ?

???

どういう………?

???

………………!?

私は注意を促してくれてた 彼女達の言う通りに 逃げればよかったのに。 私は​───────。 後ろから薬を嗅がされて、 そこで意識は途切れた。 …now loading…

和木谷くんのお仕置きを目にして動けなくなっていた僕らは 数時間経ってから皆無言で 寄宿舎エリアの 自室に帰って行った。

佐倉大地

……くそ……
…どうして…

もう、 佐々鐘さん、冬野くん、 大道寺さん、和木谷くんが 返答してくれるわけが 無いのに…。 僕は返らない返答を ずっと待っていた…

佐倉大地

…僕は…無力だな……

自責しているうちに僕は 深い闇に落ちていくように 眠りに落ちた。

モノネコ

みにゃさん、おはようございます!
朝です!7時になりました!
起床時間にゃー!
とっとと起きるにゃー!
きょうもはりきっていきましょーう!

うるさいモノネコのいつもの アナウンスが流れた…。

佐倉大地

……朝か……

佐倉大地

……食堂に…いかなきゃな……

佐倉大地

……おはよう……

そこにはもう、人が来ていた。

綺杜慧樹

…………おはよう、大地。

佐倉奏美

大ちゃん暗すぎ〜w
ほらほら、笑顔笑顔w

奏美が僕の口角をあげようと 指で頬をあげる。

佐倉大地

…やめてよ、奏美…

花野華澄

……………………………

姫川ひなた

…………あんなことがあって
無理にあげられないっスよ……

佐倉奏美

……ごめん…

神田栞

……………。

雪野桃香

この場を明るくしようと
したんだから…
佐倉さんを責めないであげて…?

平瀬撫子

…そうですよ…
誰も悪くありません…

マリア

ふぁぁぁぁ…
おはようございますわ〜…

櫻木夢希

大元は
モノネコを操ってる奴が
悪いんだしさ…

須藤衛

…げ、元気だして行こうぜ!

桜野華

取り敢えず、
全員揃ったみたいだし…
朝食にしましょう…?

櫻木夢希

賛成!
僕もうお腹ぺこぺこだよ!

神田栞

………………。

佐倉奏美

しおりん?
どした?

神田栞

……いえ…。
2階に通じるシャッターが
開いていたのよ……

平瀬撫子

では、2階に
行けるようになったと…?

神田栞

恐らくね…。

雪野桃香

探索しないと
行けないね…

佐倉奏美

そだね、
2階に行けるなら
調べなきゃね。

綺杜慧樹

…………そうだな。

姫川ひなた

なにか…脱出の手がかりが
あるといいんスけど…

花野華澄

そうだね……

-Now loading-

開放された2階にあったのは、 娯楽室、美術室、屋内プール、図書室、化学室だった。

佐倉大地

一階も広かったけど、
二階もなかなか広いね…

佐倉奏美

そだね…
調べるところ多そう…。

雪野桃香

まぁ、皆で手分けして調査すればすぐだよ、きっと…

須藤衛

そうだな。
ま、嘆いてても始まらねぇし、
手分けして調査するか

桜野華

そうね。

こうして各々、 調べることになった。

櫻木夢希

ボクはどこ探そっかなー
取り敢えず図書室いこーっと!

マリア

わたくしはごらくしつ…?
というところに行きますわね!

花野華澄

く…ひなた、一緒にいこ…?

姫川ひなた

もちろんいいっすよ…^^*

綺杜慧樹

…………俺は化学室を調べて来る。

佐倉大地

じゃあ、僕は
屋内プールとかを調べてくるよ。

神田栞

…………………

皆がそれぞれの 調査場所に向かう中、 神田さんは何か 考え込んでる様子だった。

平瀬撫子

神田さん…?大丈夫ですか…?

神田栞

……えっ?
あぁ、ごめんなさい。
少し考え事をしてたのよ…
私も調査に行くわね。

神田さんも 参ってる様子なのかは 分からないけれど、 元気がないように見えた。

佐倉大地

無理はしないでね、
神田さん

神田栞

大丈夫よ。
…まぁ、何かあれば
みんなに言うわ。

神田栞

………心配してくれてありがとう

佐倉大地

…!

いつもはクールな神田さんが 少し微笑んでくれた気がした。

こうして、2階の調査を終えた僕らは 一階の食堂で食事を兼ねて報告しあった。

綺杜慧樹

化学室の準備室には色んな薬品後があったぞ。
取り敢えず、鍵は厳重になっていたから薬品は取り出せないと思う。

佐倉大地

なるほど

花野華澄

えっと…

姫川ひなた

大丈夫っすよ。

花野華澄

うん…
…美術室には大きな彫刻の作品が多々ありました…
でもよっぽどの力持ちじゃないと持ち上げられないと思います。

姫川ひなた

そうっスね。
俺も持ち上げようとしたけど
ビクともしなかったっス…

佐倉奏美

なんで持ち上げようと思ったんw
ひなたきゅん絶対力ないっしょw

姫川ひなた

うっ…!

雪野桃香

姫川くん可愛いもんね

姫川ひなた

ぐっ…!
俺は男っスよ…(´;ω;`)

マリア

えぇっと、娯楽室には色んなゲームがありましたわ!

櫻木夢希

図書室は普通の図書室だったね
特に変わったことは無かったかな。

須藤衛

俺と佐倉弟はプール調べたんだがこっちも至って普通だったな。

佐倉大地

そうだね。

そうしてそれぞれ報告を 済ませた僕らは 疲れが溜まっていたのか その後は僕も含めて、 皆自室に戻って休んでいた。

佐倉大地

ふぅ……

佐倉大地

何もする気が起きないし……
皆も疲れてるだろうし……
今日はもう寝るか……

すっと深い眠りに 落ちていく​─────。 まるでくらい海に 堕ちていくように​────。

???

……か…………な

……?なんだ……? 何だか聞き覚えの ある声がする。

???

…………か…………るな……

なんて言ってるんだ……?

???

…………から………………るな

もうすこしでなんていってるかわかりそうなのに​─────

モノネコ

みにゃさんおはよーございにゃす!
朝です‼️7時になりました!!!!!!!
起床時間ですよー!
とっととおきるにゃー!

煩わしいモノネコの朝の アナウンスで 起こされてしまった。

モノネコ

ということで、みにゃさんにプレゼントがあるから体育館にあつまるようにー!
こにゃいとどうなるか……
分かってるよにゃあ……?

…………行かないと、 殺されてしまうんだろと 半ば呆れ気味に心の中で ツッコミながらボクは 重い足取りで体育館へ 向かった。

僕が体育館に着くとそこにあったはずの佐々鐘さん(の遺体)が 無い。

モノネコ

およ?
佐倉クン早いにゃ……!?

佐倉大地

モノネコ……佐々鐘さんは……

モノネコ

あぁ、あいつの死体にゃら、
片付けたにゃ。
いつまでもここに置いておくのも不衛生だし、気持ち悪いにゃん……?

佐倉大地

ふざけるなよ!!!!!!!

佐倉大地

お前、学級裁判の時
言ってたじゃないか……!!

モノネコ

えー?
ボク何か言ったかにゃ……?

佐倉大地

命は尊いものだって!!
愚弄なんてしないって!!!!!!!

モノネコ

あー……

モノネコ

こいつめんどくさいにゃ……(小声)

モノネコ

確かに言ったにゃ……?
でも、校則を破ったのは佐々鐘さんにゃ。
ボクはルールの元……

佐倉大地

……

綺杜慧樹

ど、どうした!?

佐倉奏美

大ちゃん、落ち着いて……?;;;

花野華澄

あ…………

姫川ひなた

居なくなってるっスね……

雪野桃香

ほんとだ

モノネコ

あー全員集まったみたいだから、配るにゃー!

マリア

なにを……?

モノネコ

そりゃ、もちろん、
みんにゃの知られたくないことや過去のことにゃʬʬʬʬʬʬʬʬʬʬ

須藤衛

お前……!!
(モノネコに殴りかかろうとする)

神田栞

落ち着いて、須藤くん。
二の舞になること……
分かってるでしょう……?

神田栞

私たちだって同じ。
でも、自分と同じようになることを佐々鐘さんが望んでいると思う……?

須藤衛

でもよ……

モノネコ

めんどいからばらまくにゃー!

そういって、モノネコはそれぞれの名前が書かれた封筒をばらまく。

モノネコ

自分のをとって、処分するのも自由!!
他人のを拾ってこっそり見るのも自由!!

モノネコ

大盤振る舞いだにゃー!

桜野華

やることがゲスすぎる……

封筒をばらまいたあと、モノネコは嬉々としながら去っていった。

佐倉大地

………………

落ちている僕の名前の封筒を拾い上げて中身を見てみる。

佐倉大地のヒ・ミ・ツ(はぁと) 佐倉大地は幼少期に 母親と結婚できると 思っていたらしい。

佐倉大地

…………。
デタラメじゃないか……!!

佐倉大地

ありもしないことを書きやがって……!!

綺杜慧樹

人の過去や秘密を暴くなど……

佐倉奏美

ひっどいな……

花野華澄

…………うぅ…………

姫川ひなた

…………華澄…………

平瀬撫子

こんなのあんまりですよ……

櫻木夢希

……うん。許せない。

それぞれが封筒の中身を見て怒りや恐怖に染まった顔をしていた。

僕はその中身を持ってトラッシュルームに向かい、焼却炉をつけて、中身を入れて燃やした。

ダンガンロンパ déception 第2章 哀しみLOVERS (非)日常編

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