TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

バーチャルホラーゲーム

一覧ページ

「バーチャルホラーゲーム」のメインビジュアル

バーチャルホラーゲーム

3 - バーチャルホラーゲーム 第3話

♥

13,180

2018年12月08日

シェアするシェアする
報告する

(やめて…)

(ユリさんが私の頭をつかんで)

(思いっきり首をねじってくる)

(それ以上、やめて!)

(痛い…痛いよ)

ぎゃぁぁぁぁぁ!

拓真

瞳、しっかりしろ

拓真

なぁ、瞳!

拓真…

私、殺されたの

ユリさんに首を引きちぎられて

それで私は…

拓真

瞳、もう怯えなくていいんだ

拓真

バーチャルホラーゲームは終わったから

拓真

あの残酷に殺された記憶は

拓真

まだ残ったままだけどな

ゲームの世界から戻れたんだ

良かった

もうあんなゲームはやりたくないよ

拓真

オレもだよ

拓真

二度とあんなバーチャルホラーやるかよ

拓真

あんなに残酷でおぞましい殺され方はないぜ

拓真、もうゲームクリアはあきらめよう

バイト代なんていらないから

私、もうユリさんには会いたくない

拓真

まだあの不気味なオルゴールの音が

拓真

耳から離れないで残ってる…

拓真

最悪だよ

拓真

夢にまで出てきそうだ

バーチャル社って

ヒット作だってたくさんあるのに

どうしてこんなに恐ろしくて

誰も楽しめないゲームを作ったのかな

拓真

あんなゲームを作ったヤツの気持ちなんてわかりたくもないよ

拓真

あのゲームを作ったヤツは絶対に狂ってる

拓真

オレは両腕を引きちぎられて

拓真

最後に首まで引きちぎられたんだぜ

私もあんな苦しみは

もう二度と味わいたくない

私はこれから絶対にバーチャルゲームなんてやらない

拓真と瞳がバーチャルゲームの恐ろしさを話してるとき

瞳と拓真しかいないはずの部屋の中で

ユリさんが鳴らしていた不気味なオルゴールの音が聞こえてきた

オルゴールの音…?

この不気味なメロディーって

ユリさんのオルゴールと同じヤツだよ

まさかユリさんがここにいるわけじゃないよね

拓真

わからないよ

拓真

でも、もしかしたら…

もう嫌だよ!

死にたくないよ!

拓真

瞳、落ち着けよ

拓真

きっと大丈夫だから

拓真

オレたちはもう死なないから

瞳が死への恐怖で泣き出したとき

二人の目の前の空間にバーチャルなモニターが現れ

見たことのない三十代の男が映し出された

清彦

きみたち、不安がらなくてもいいよ

清彦

オルゴールを鳴らしたのは僕だ

清彦

ユリさんはここには来ないよ

あなたは誰?

バーチャルホラーゲームを知ってるの?

清彦

僕の名前は朝倉清彦

清彦

バーチャルホラーゲームの製作者だ

あなたがあのゲームの製作者なの?

あんなに残酷でおぞましいゲームなんてあり得ない

あなたはどうしてあんなゲームを作ったの?

清彦

僕は今までたくさんのバーチャルホラーゲームを作ってきた

清彦

もちろん、ヒット作もたくさんある

清彦

僕はたくさんの人たちに称賛されたよ

清彦

だけど僕の心は満たされなかった

清彦

僕が本当に作りたかったのは

清彦

お遊びのホラーゲームじゃなかったから

あなたは何を言ってるの?

様子が絶対におかしいよ

あなたが本当に作りたかったホラーゲームって

いったい何なの?

清彦

僕は本当の死を間近に感じる

清彦

最高のホラーゲームを作りたかった

清彦

人間が恐怖し、怯え、泣き叫ぶ究極のホラーを

清彦

そして僕はプレイヤーたちに

清彦

どうしようもない絶望を与えたかった

清彦

何度も何度も殺されて

清彦

つらくて、苦しくて、逃げ出したいのに

清彦

決して逃れることのできない絶望の世界

清彦

僕が本当に作りたかったのはそういう世界だ

あなたおかしいよ

絶対に狂ってる

清彦

これからきみたちは僕が作った世界の中で

清彦

何度も絶望を味わい死んでいくんだ

清彦

そしていつしか

清彦

本当に殺してほしいと心から願うだろう

拓真

ふざけるな!

拓真

こんなクソゲーはもうやらない

拓真

早くここからオレたちを出せ!

清彦

ゲームの途中離脱は認めない

清彦

ここを出る唯一の方法は

清彦

ゲームクリアだ

そんな…

ひどいよ…

拓真

ゲーム参加者はリアルに死なないって言ってたけど

拓真

あの廃病院の中には

拓真

元ゲーム参加者の幽霊がいたんだ

拓真

その幽霊はオレたちに言ってた

拓真

あの廃病院の中で何度も死んだら

拓真

幽霊になってさまよい続けるって

拓真

オレたちはそんなことを聞いてない

拓真

ゲームは無効だ!

拓真

ここから出せ!

清彦

残念ながら、無効にはならない

清彦

あの幽霊たちはまだリアルな世界で生きてる

清彦

あいつらはユリさんに何度も何度も殺されて

清彦

精神が崩壊した負け犬たちだ

清彦

だから僕はそんな負け犬たちを

清彦

幽霊として僕のゲームに参加させている

清彦

ゲームクリアをあきらめた負け犬たちは

清彦

もうあの世界から抜け出せない

ひどい…

こんなのただのゲームなはずなのに

ゲームをクリアできなくても

解放してあげればいいのに…

清彦

そろそろおしゃべりも終わりだ

清彦

きみたちは僕の作った世界の中で

清彦

このオルゴールのメロディを何度も聞くだろう

清彦

このオルゴールのメロディは

清彦

ユリさんが近づいてくる合図だから

拓真

ふざけんな!

拓真

オレたちを早くここから出せよ!

清彦

きみたちがここから出たいなら

清彦

僕が作ったあのゲームをクリアするんだ

清彦

廃病院の中にいる麻衣をユリさんから救うんだ

もうあの廃病院には行きたくない…

もう二度と死にたくない…

清彦

ユリさんはどんな風にきみたちを殺すのかなぁ

清彦

想像するとゾクゾクするよ

清彦

1分後にセカンドゲームを始める

清彦

それでは、僕が作ったゲームを心から楽しんでくれ

続く…

バーチャルホラーゲーム

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

13,180

コメント

22

ユーザー
ユーザー

いや、何がしたいん? 頭おかしいやろヽ(≧Д≦)ノ

ユーザー

せめて痛覚がリアルじゃなければなぁ・・・

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚