早優利
どうして私が…
早優利
どうして私が…
この世界では未だにある階級が存在する。
金と血統で選ばれた生まれながらの地位がある。
そう、「貴族」だ。
早優利
もっと頭のいい人にすればいいじゃん…
早優利
なんで私が貴族の話し相手に…
かおり
早優利…そんなに落ち込まなくていいんじゃない?
かおり
今まで選ばれた人は皆貴族と結婚してるーなんて噂もあるし
早優利
好きでもない人と無理矢理?
早優利
意味分かんないよ。
早優利
私はいつか…この国の国民達に認めさせてやる…
早優利
同性愛は異端ではないということを…
早優利
そのためには!貴族なんかと結婚してる暇はないの!
かおり
早優利……
かおり
今日は目一杯楽しも!
早優利
そうだね、かおり
早優利
大好きだよ。
かおり
えへへ、私も。
早優利
もう終わっちゃったんだ…
かおり
私、早優利と過ごせてすごく楽しかったよ!
早優利
かおり…
早優利
ありがとう。
早優利
じゃあね…
かおり
じゃあ……
早優利
また、会えるといいな…
かおり
大丈夫…
かおり
すぐに会えるよ。
早優利
…そう、
早優利
そうだと、いいな。
黒い服の男達が現れ
さゆりに告げる
「時間だ」
と……
早優利
………
早優利
うう…
南水
やっと目を覚ましたんだ
南水
おはよ、早優利ちゃん。
早優利
貴女は…?
南水
私は南水。
南水
貴族よ。