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お身体お大事にしてください!
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チョキチョキ。ジョギジョギ。
クロノアは、たくさんの折り紙を、次々にハサミで切っている。
七夕とか、あるいは小学校のお楽しみ会とかの飾りを作っているように見えた。
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日直の朝の仕事は、そう多くない。
日誌を準備して、黒板に今日の日付を書き込んで、花瓶の水を新しいのに変えて……。
正直なところ、大した仕事量ではない。
なので、ほとんどの生徒は、割とギリギリの時間にやってきて、大急ぎでそれらを済ましているのだ。
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爽やかな朝の光に溢れた学校。
朝練の生徒の声は聞こえるものの、まるで、2人だけの為に用意された教室のような気持ちになってくる。
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しにがみは椅子を引きずってくると、クロノアの机の向かいに置いて座る。
どこからかハサミも調達してきている。手伝う気、満々だ。
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今日はしにがみの、誕生日。
放課後に4人で、クロノアの家に集まって、みんなでお誕生日会を開くことになっていた。
でも、しにがみは知っていたのだ。きっとコソコソ話しているところを聞き盗んだのだろう。
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クロノアは、ツイていなかった。
昨日はしにがみの誕生日の為に、部屋を飾り付けようと思っていたのに。
親の仕事の手伝いで、深夜まで付き合わされてしまった。
朝早くに起きて頑張ろうと思ったが、クロノアの家には、親の仕事の荷物が大量に運び込まれていて、クロノアの部屋にも積み上げられていた。
昼過ぎには全てなくなっているから、放課後には大丈夫と言われても、……もう準備する時間がない。
それで学校に早朝登校して、少しでも飾り付けを作っておこうとし たのだ。
そうしたら、……その日に限って、日直がしにがみだったなんて……。
一目見た時点で、しにがみにはそれが誕生日の飾り付けの準備だとわかっている。
そしてクロノアだって、……とっくにそれがバレていることはわかっている。
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クロノアのハサミが止まり、……俯く。
その目には、……涙が浮かんでいた。
すると突然。しにがみが自分の椅子を跳ね飛ばして立ち上がった。
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突然のことに驚くクロノアの頭を、しにがみはその胸に抱いた。
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クロノアの目にはまだ涙が浮かんでいるけれど。
それは少しだけ、暖かなものになっていた……。
……人は、鏡みたいなものだ、っていう詩。
聞いたことあるか……?
笑顔を向ければ、笑顔を返してくれる。
嘲りを向ければ、嘲りを返すし、怒りを向ければ、怒りを返す。
人と人は、まるで鏡みたいだっていう、そんな詩。
……え?鏡とは、うまい例えだって?
本気で、……そう思ってるのか?
だとしたら、……お前たちの世界は羨ましいくらいに、
さっぱりしていて簡単で、まるで単細胞生物みたいに、単純なんだな。
主
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