皇太后の背中を見送ったエールは口を開く。
エール(皇帝)
でも皇太后の命令ですからお願い致します。
エールは作り笑顔で言う。
ゾロ
サンジ
フランキー
そして、エールは麦わらの一味を客室へと案内しようと歩き出していた。
すると、
???
???
???
帰れ!小僧!
???
下手に出てりゃバカにしたような言い方しやがって。
老いぼれがッ
???
ルフィ
エール(皇帝)
ウミ
いい争いをしていたのは、グロウピース帝国の先代皇帝とG-5海軍中将のスモーカーだ。
スモーカー
先代皇帝
この若僧が言うことを聞かぬのだ。
エール(皇帝)
スモーカー
先代皇帝
ガープやセンゴクと親友だったのは昔の話だ!
「「じいちゃんを知ってんのか!?」」
ルフィとウミが口を揃えて言う。
先代皇帝
センゴクに孫など居たか?
ウミ
ルフィ
先代皇帝
ガープの孫!?ということは!
わしのまッ!
…いや、何でもない
フランキー
ルフィとウミを前から知ってたみてぇじゃねぇか。
ブルック
ロビン
ロビンがエールとウミを交互に見る。
ロビン
ナミ
ロビン
ナミ
2人の会話はそこで途切れる。
それからに麦わらの一味とエールは仲良くなっていた。
サンジ
美しぃ〜!好きだァァ♡
エール(皇帝)
でも私、歳離れていますよ?
エールが微笑みながら言う。
サンジ
エールさんが俺より若くてもねぇ♡
エール(皇帝)
そうは見えないけれど…
サンジ
エール(皇帝)
サンジ
エール(皇帝)
フフッ
『45!?!?』
麦わらの一味が驚く。
ナミ
フランキー
ロビン
ロビンがエールに尋ねる。
エール(皇帝)
チョッパー
エール(皇帝)
チョッパー
俺はトナカイだァ!
エール(皇帝)
エールがオーバーなリアクションを取る。
ウソップ
ウソップがツッコむ。
ブルック
エール(皇帝)
ブルック
何故第1皇女である貴女が皇帝に?
ナミ
エール(皇帝)
そして尚且つ身体が弱い。
お兄様は生まれながらにして身体が弱く、この国のトップに立ち政ができるような状態ではないと医者にも言われていました。
エール(皇帝)
でもお兄様は身体の悪い反面、特別な力があったのです。
ウソップ
エール(皇帝)
エールは真剣な顔で言う。
エール(皇帝)
ゾロ
ロビン
違うかしら?
エール(皇帝)
…そう、この国では皇族だけが魔力を持って生まれる。
皇族の中でも一世代に1人だけ。
その1人が皇帝の座につく。
そして私は初代皇帝と並ぶ程の強大な魔力を持って生まれた。
だけど私以外の2人は魔力を持っていない。
ウソップ
エール(皇帝)
でも私は、皇族という立場が嫌で嫌で仕方がなかった…
チョッパー
エール(皇帝)
昔から次期皇帝と期待を受けていた私には自由も私の意思も何も無いに等しかった。
『……』
その場に居た誰もが黙って聞いている。
そして、客室の扉を開けながら話し続ける。
エール(皇帝)
エールが幸せそうに微笑む。
ゾロ
エールがコクリと頷く。
フランキー
涙脆いフランキーがギャン泣きしている。
エールの話を半分以上聞かずルフィとウミはテーブルに置かれている軽食を頬張っている。
ルフィ
エール(皇帝)
簡単に説明するなら"王"は1つの民族によって作られた国家のトップ。
"皇帝"は、複数の国家を同時に支配する支配者みたいなところかしら
「「。。。へ〜」」
ウミとルフィは空返事をする。
ロビン
ロビンはその様子に微笑んでいる。
そしてエールは執務のため執務室へ向かい、客室には麦わらの一味だけが残されている。
そして夜になる。
執事
扉の向こうから執事が声をかけた。
ナミ
皇宮のお風呂は広いんでしょうね〜
ナミが目をキラキラさせる。
ウミとルフィはまだ食べている。
ナミ
ウミ
(行ってらっしゃ〜い)
ナミ
ウミ
(なんで〜!?)
ロビン
ウミはゴクンと食べ物を飲み込み口を開く。
ウミ
ナミとロビンが頷く。
ウミ
ナミとロビンが頷く。
ルフィ
(行ってこいよ、ウミ)
ウミ
ナミとロビンが微笑み合う。
ウソップ
ウソップがルフィにツッコむ。
チョッパー
そして麦わらの一味は部屋の扉を開け、廊下へ出る。
ナミ
サンジ
風呂へ向かう途中、皇帝の執務室の前を通りかかり、ロビンが立ち止まる。
扉の前に控えている騎士が麦わらの一味に声をかけた。
騎士
騎士がそう尋ねると扉が開いた。
アリア
どうかなさいましたか?
ロビン
アリア
アリアが言いかけると椅子に座っていたエールが口を開く。
エール(皇帝)
アリア
陛下は易易と身体を見せてはなりませんが…
エール(皇帝)
ナミ
ナミが嬉しそうに笑いかける。
アリア
陛下と楽しんできてください。
アリアは微笑んだ後、歩き去っていく。
そして今、ナミ達女子チームは大浴場の湯船に浸かっている。
エールとロビンは微笑ましそうに会話を交わしている。
ナミ
湯船で泳ぐウミにナミが怒る。
ウミ
ナミ
ていうかアンタ能力者なのに平気なの?
ウミ
ウミがキョトンとしている。
ナミ
エールとロビンは2人の様子を見て微笑んでいる。
エール(皇帝)
エールがウミの名を優しく呼ぶ。
ウミ
んでどうした?
エール(皇帝)
貴女はお母さんの事、恨んたりしてないの?
ウミ
エール(皇帝)
嫌いじゃないの?
エールが不安そうな表情で尋ねる。
ウミ
エールが目を見開く。
エール(皇帝)
ウミ
母ちゃんがやろうと思ってやったことだ。
私はそれを責めたりしねぇよ。
ウミが満面の笑みで言う。
エール(皇帝)
ドラゴン
俺はそれを責めはしない。
エールの頭の中に、かつてドラゴンに言われた言葉を思い出し、涙目になる。
エール(皇帝)
ウミ
でも私は母ちゃんも父ちゃんも皆大好きだ!
ウミがニカッと笑う。