那瑠
うちは那瑠
23歳

那瑠
4人の子を育ててるシングルマザー

那瑠
夫は蒼空
1年前蒼空が28歳の時に仕事中の事故で帰らぬ人に

那瑠
1年経った今でも、うちは仕事に家事育児をやりつつも、ふとした時に思い出してしまい、悲しく
たまに泣いたりしてた

那瑠
あ、勇さんだ

勇さんは蒼空の職場の先輩だった人だ
蒼空が亡くなってからずっと、うちを気にかけてくれてる
実はこの1年でうちは勇さんに惹かれ始めてた。
でも、また好きになった人が居なくなる恐怖を味わいたくないと思い、前に進めずいる
勇
おはよう、那瑠さん

那瑠
おはようございます、勇さん
どうしましたか?

勇
今日って何してる?

那瑠
今日は子供達保育園なんで、買い物行こうかなって思ってますけど…

勇
それさ、一緒に行ってもいい?

那瑠
え!?

勇
いや、俺も今日休みで買い物行こうかなって思ってたからさ
どう?

那瑠
私は大丈夫ですけど、いいんですか?

勇
なにが?

那瑠
うちなんかが勇さんと一緒になんて、申し訳ないっていうか…

勇
なにそれw
大丈夫だよ、むしろ歓迎w

那瑠
歓迎?w

勇
とにかく!
気にしなくていいから、行くぞ!

那瑠
はい!

それから、勇さんはうちの買い物を一緒にしてくれた。
もちろん、勇さんの買い物も
お互いの買い物が終わった後
勇さんは、近くの海に連れてきてくれた
那瑠
久しぶり来たなぁ、海

那瑠
(蒼空との思い出がたくさんあって、居なくなってからは辛くて来れなかったんだよね…)

蒼空との思い出が過ぎって、いつの間にか涙が溢れていた
勇
那瑠さん!?
ごめん、もしかして、思い出させちゃった?

那瑠
あ、だ、大丈夫ですよ!
いつ来ても綺麗ですね、海って

勇
那瑠さん、俺の前では頑張らなくていいよ

那瑠
え…?

勇
いつも頑張ってるよ、那瑠さん
蒼空くんが居なくなってから、1番辛いのは那瑠さんのはずなのに、子供達の前ではいつも笑顔だろ

那瑠
子供達に心配とかして欲しくないから
それに、1回でも弱音を吐いちゃうと、立ち直れなくなるのがわかってるんです。

勇
俺に支えさせてよ

那瑠
勇さんには、蒼空が居なくなってからずっと、支えてもらってますよ
でも、勇さんはまだ独身ですよね
これからの未来がある
そんな勇さんにいつまでも頼ってる訳には…

勇
俺はこれからの未来を那瑠さんや、那瑠さんの子供達と一緒に過ごしていきたいと思ってる

那瑠
え!?

勇
びっくりするよなw
俺33だしw

那瑠
そんな…歳は全然関係ないんです!
勇さんめちゃくちゃモテてるんですよ
うちの職場でもよく勇さんの話してるんですよ
勇さんは見た目は少し怖い感じで近寄り難い感じあるけど、話すと明るくて、真面目で優しい人だって

勇
怖い…w

那瑠
職場の独身の子達も勇さんが彼氏だったらってよく言ってるんです

勇
そうなんだ

勇
でも、俺は那瑠さんがいいんだよ

勇
まぁでも、それでいいんだ
近寄らせたくない、好きなやつ以外

那瑠
でも、うちにはとても優しくしてくれて…

勇
俺は那瑠さんが好きだよ
だから支えたいと思った

那瑠
で、でも、うち子供達も居るし、何よりまだ蒼空を忘れられたわけじゃないです…

那瑠
それにまた大切な人が居なくなることが怖いんです
だから、勇さんを好きにならないように頑張ってた

勇
忘れられなくて当然だろ
俺は忘れて欲しいなんて思ってない
蒼空くんを思い出しても、涙じゃなく笑顔が出るように乗り越えられるように傍に居たいんだよ

那瑠
勇さん…
でも、いいんですか?
うち、めっちゃ泣き虫だし、嫉妬もします
それに家事全般苦手だし…

勇
那瑠さん、俺も嫉妬するからね?w
俺家事全般好きだから大丈夫

那瑠
さすが勇さんですねw
…ほんとにうちでいいんですか?

勇
那瑠さんがいいんだよ

勇
那瑠さん、結構を前提に付き合ってください

那瑠
こんなうちでよければ、よろしくお願いします!

こうして、うちと勇さんは結婚前提のお付き合いを始めた。
この時は、あんな事が起こるなんて思ってなかったんだ…