/s/[storyId]/_components/heading/assets/back_arrow_icon.4081080bcaba67b8.svg){kind=icon}
/s/[storyId]/_containers/report-container/assets/more-icon.20cfac1b79e24f56.svg){kind=icon}
ﾄｺﾄｺ
雪斗
ﾊｧ…
雪斗
（今日は皆に迷惑かけたな…）
雪斗
（ほんと、こんな自分嫌い）
雪斗
ﾊｧ…ﾊｧ…
雪斗
（やば…）
雪斗
（疲れてきた…）
雪斗
（少し公園で休憩しよ…）
七瀬
…あれ？お前…
雪斗
え…？
七瀬
もう大丈夫なのか？！
雪斗
え、えっと…
雪斗
（誰だろこの人…）
雪斗
（同じ制服だ…）
雪斗
（でも今は授業中のはずなのに…）
七瀬
…あ、すまん。
七瀬
俺の事知らないよな
七瀬
俺は七瀬翔。
七瀬
高２
七瀬
お前が階段で座り込んでたから
七瀬
保健室に連れていったんだ。
七瀬
で、もう体調は大丈夫か？
雪斗
あ、七瀬…くん？
雪斗
（この人が僕を助けてくれたんだ…）
雪斗
えっと…
雪斗
助けてくれて、ありがとう…
雪斗
今は多分…大丈夫だよ
七瀬
多分って…
七瀬
まぁ、うん。
七瀬
大丈夫なら良かった。
雪斗
でも、七瀬君はなんでここに？
雪斗
授業中のはずじゃ
七瀬
俺はあんま学校行ってないんだよ
七瀬
でも今日はたまたま来ただけ。
七瀬
まぁ授業は受けるつもりじゃなかったけど
雪斗
そっか…
雪斗
あ、僕の名前言ってなかった…
雪斗
2年A組の水篠雪斗…です。
七瀬
A組…隣のクラスか…
七瀬
雪斗…いい名前だな
雪斗
え？あ、ありがとう…？
ﾌﾗ〜ｯ
雪斗
あ……ｯ
七瀬
わっ？！ちょっ雪斗？！
七瀬
雪斗！！
雪斗
ｴｯ…
雪斗
（なんだ…？力が入んない…）
雪斗
（しんどい…目眩が…）
雪斗
（気持ち悪い……ｯ）
七瀬
おい雪斗！！大丈夫か？！
七瀬
（熱い…また熱が…）
七瀬
ｯ！雪斗！お前の家どこだ？
雪斗
ﾊｧ…ﾊｧ…まだ…
雪斗
遠い…ｹﾞﾎｯ…ﾀﾞﾚｶ…
七瀬
ｯ！くそっ！！
七瀬
（俺の家の方が近いか…！）
七瀬
雪斗悪い！！
七瀬
ちょっと持ち上げるぞっ！
七瀬
ﾖｲｼｮ…
ﾊｧ…ﾊｧ…
ｶﾞﾁｬ
七瀬
おいｯ！雪斗！
七瀬
大丈夫か？
雪斗
ﾊｧ…ﾊｧ…
雪斗
ごめ…なさい…
雪斗
ごめんなさいｯ…ｸﾞｽｯ…ｳｩ…
七瀬
雪斗…
七瀬
（辛そう…）
七瀬
もう少し待ってくれ…雪斗…
雪斗
ﾊｧ…ﾊｧ…ｯｸﾞｽｯ
ベッドに雪斗を寝かせた…
七瀬
……
雪斗
ﾊｧ…ﾊｧ…ｻﾑｲ…
七瀬
…ｯ
七瀬
（やばいなこの熱…）
七瀬
（病院連れていった方がいいのか…？）
雪斗
ﾝｩ…ﾝｯ…あ、れ？
雪斗
ここは…？ｹﾞﾎｯ
七瀬
あっ！雪斗！！
雪斗
え…七瀬、くん？
雪斗
なんで…？
雪斗
…あ…そっか…ｹﾞﾎｯ
雪斗
僕、急にふらついて…ｸﾞｽｯ…
七瀬
目覚めてよかった…
七瀬
すごく心配した…
雪斗
ｳｩ…ｸﾞｽｯ…
雪斗
ごめんなさい…ｸﾞｽｯ
七瀬
え…？
雪斗
ごめんなさいｯ…ごめ…ｯｸﾞｽｯ
七瀬
なんで謝るんだよ
雪斗
…え…？
七瀬
もしかして、迷惑かけてばっかとか思ってる？
雪斗
ｯ！それはっ…ｸﾞｽｯ
七瀬
誰も迷惑とか思ってないよ。
七瀬
ただ皆、お前が心配なだけなんだ
七瀬
雪斗は何も悪くない。
七瀬
だから、自分をそんなに責めないでくれ。
雪斗
ｯ…！
雪斗
なんでｯ！！
雪斗
七瀬くんはｯ…！そんなに…
雪斗
優しくするのｯ…！ｳｩ…
七瀬
心配だから。
雪斗
でもｯ…!ｳｩ…ｸﾞｽｯ…
七瀬
大丈夫だ。
七瀬
雪斗は何も悪くないんだ。
七瀬
俺が保証する。
雪斗
ｯ…うん…ｸﾞｽｯ
ﾌﾗｧ…
七瀬
おわｯ…！！
雪斗
ｽｩ…ｽｩ…ｽｩ…
七瀬
……
七瀬
（少し落ち着いたかな…）
七瀬
ゆっくり寝てろ
数時間後…
雪斗
ﾝｩ…ﾝｯ…
雪斗
ﾌﾜｧ…あ、あれ…？
雪斗
僕は…
雪斗
あｯ…！！
雪斗
七瀬くん！！！
七瀬
（迷惑…か…）
七瀬
（誰も思ってねーのに…）
ﾊﾞﾝｯ！！！
雪斗
七瀬くんｯ！！
七瀬
うわっ？！雪斗？！
七瀬
（ビビったぁ…）
雪斗
さっきは泣いちゃって…ごめん
七瀬
大丈夫だよ
雪斗
その…色々ごめん…
雪斗
学校でも、今も…
七瀬
いいって。それより雪斗、
雪斗
？
七瀬
お前って…虚弱体質…なのか？
雪斗
ｯ！！
雪斗
なん…で…
七瀬
何となく。
七瀬
でも何か、また迷惑が…とか言ってたし
七瀬
もしかしてと思って…
雪斗
……うん。
雪斗
僕は生まれつき身体が弱くて
雪斗
しょっちゅう熱が出て…
雪斗
友達も皆優しくて…気遣ってくれて…
雪斗
だからこんな…
雪斗
何も出来ない自分が嫌いなんだ。
雪斗
どうしようもなく
雪斗
嫌い。
七瀬
そっか…
七瀬
辛かったよな。
雪斗
え…？
七瀬
俺さ、弟がいたんだ。
雪斗
弟？（いた…って事は…）
七瀬
うん。
七瀬
弟がまだ幼稚園の時に、〇じゃったんだ…
雪斗
えｯ…
七瀬
俺の弟は生まれつき身体が弱くて
七瀬
熱が出る度に入院してたんだ
七瀬
でもあいつは昔から責任感が強くて
七瀬
自分の身体を嫌って、責め続けて
七瀬
それで幼稚園の帰り、急に高熱が出て
七瀬
病院にもすぐ向かったんだけど
七瀬
子供って事もあって
七瀬
身体がもたなくて…もう
雪斗
…ｯ…
七瀬
ごめんな。こんな暗い話して
雪斗
…ううん。大丈夫
七瀬
俺はあいつに何もしてあげられなかった。
七瀬
だから、学校で雪斗を見かけた時
七瀬
絶対に助けたいって思った
七瀬
あの時みたいに
七瀬
何もしてやれないのはもう…
七瀬
嫌だ。
雪斗
そっか…
七瀬
だから俺は、雪斗の辛さが少し分かる気がするんだ
雪斗
…ｯ
雪斗
七瀬くんは…優しすぎるよ
七瀬
……
雪斗
でもね。
雪斗
七瀬君の言葉で凄く気持ちが楽になったんだ。
七瀬
え…？
雪斗
｢自分を責めないで｣
雪斗
って言ってくれた時、とても安心した。
七瀬
そっか
雪斗
だから。
雪斗
改めて、僕を助けてくれてありがとう！
七瀬
……！おう！！
綾瀬
はーい！！
綾瀬
どうどう？？！
綾瀬
おもろかったー？
綾瀬
七瀬もそんな辛い過去があったんだね！
綾瀬
雪斗くんも自分を責めすぎたらダメだよ！！
綾瀬
ということで！
綾瀬
この辺で終わるねー！
綾瀬
次の作品も頑張って作るぞー！
綾瀬
ばいばーい
/s/[storyId]/_containers/next-in-series-container/next-in-series/assets/list-icon.c10ab777f3210550.svg){kind=icon}
作品ページ
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい！がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。
