みんな、この世界から 消えるのを怖がっていた。
最初は現実の世界で 辛いことがあって、だから 消えたら戻ってしまうから 辛いのだと思った。
けどちがかった。
単純に この仮想空間での 〝死ぬ〟 の比喩表現である 〝通信切断〟 が怖かっただけみたい
でも私は
ずっとこの仮想空間 にいたい。
Ⅴ 帰りたくない
まふゆ
私の役職は 皿洗いだった。
慣れていたことでもあり なんの抵抗もなかった
いつも意味のない会議をして
いつも誰かが犠牲になり
いつも誰かが泣く
そしていつも 誰かが怒る。
こんな毎日も 悪くないな、と思った
現実に戻っても 母親の存在を 思い出してしまうから。
苦しいから。
まふゆ
えむ
まふゆ
えむ
まふゆ
まふゆ
えむ
えむ
まふゆ
まふゆ
0時に始まる会議が終わると 25時はいつも皆で 集まっていた。
3日目 会議後
まふゆ
瑞希
絵名
絵名
まふゆ
奏
まふゆ
誰にも言えるはずがなかった
帰りたくない
なんて
絵名
絵名
絵名
奏
瑞希
まふゆ
言っていいような 気がした。
えむ
穂波
えむ
類
まふゆ
まふゆ
奏
まふゆ
まふゆ
まふゆ
奏
瑞希
絵名
奏
奏
瑞希
絵名
えむ
まふゆ
えむ
えむ
まふゆ
類
類
類
穂波
まふゆ
瑞希
瑞希
瑞希
まふゆ
まふゆ
まふゆ
全部話した。
全部全部全部全部
〝結局忘れるから〟
まふゆ
まふゆ
えむ
まふゆ
気づいたら 鳳さんや望月さんが 涙を流していた。
まふゆ
まふゆ
まふゆ
えむ
えむ
穂波
穂波
まふゆ
望月さんが あたたかく抱きしめてくれた。 背中を優しく撫でてくれた。
鳳さんも抱きついてきて 神代さんは後ろで 温かい眼差しで見てくれた。
えむ
えむ
えむ
類
類
まふゆ
類
まふゆ
瑞希
瑞希
絵名
絵名
奏
まふゆ
まふゆ
穂波
穂波
穂波
奏
まふゆ
初めて 奏たち以外の人に伝えた
初めて 奏たち以外の人の前で泣いた
初めて
帰りたくないって言えた。
でも
あたたかい人たちに 恵まれているこの空間
だからこそ
帰りたくない
そして4日目が くるのです。