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前回のあらすじ
第二の父である蓮海を何者かによって殺害された灰谷は、塔と別れ、それに関わっているであろうテロ組織『ノガルディロ』を全員殺害するべく、銃を片手にある場所へ向かっている。
第五話『情報』
暗い路地を歩く灰谷、ふいに立ち止まる。
灰谷
一見普通の鉄の扉に見えるが、そこには松の模様が描かれていた。
扉を開けると、中は和室のようになっていた。天井から和紙灯籠が吊るされ、淡い光で空間を照らしている。
灰谷
靴を脱いであがり、座布団に座る。
???
真後ろから呼びかけられる。
灰谷
その人物は灰谷の前に腰を下ろす。松の柄の着物に、深みがかった緑の髪と目の男だった。ニカっと歯を見せて笑う。その無邪気な笑みは、灰谷の警戒を一瞬緩ませた。
???
灰谷
灰谷
???
???
灰谷
???
松ノ君
灰谷
松ノ君
灰谷
松ノ君
場の空気が一瞬にして変化する。
灰谷
灰谷は空気自体が痙攣しているような感覚を覚えた。松ノ君の顔に影が差した。
松ノ君
一方その頃、警察では、ノガルディロのテロ対策について会議が行われていた。
警視庁・異捜課
すると突然、会議室に何者かが入ってきた。それに続くように何人もの刑事たちが入室する。
鬼田
鬼田を押し退け、会議室の中心に立った。
羽々
鬼田
騒ぎが起きる中、一人眠っている者がいた。まさかの超熟睡、塔だ。
流石にマズイと、隣にいた夏鳴は塔の肩を叩き、小声で呼びかける。
夏鳴
塔
夏鳴
塔はまだ寝ている。
塔
夏鳴
塔がやっと起きた。
塔
夏鳴
塔
羽々は大きく息を吸い、声高らかに話始める。
羽々
羽々
鬼田
羽々
塔
夏鳴
羽々
塔
塔は反射的に立ち上がる。羽々が塔に威圧するように詰め寄った。まるで鬼いや、鬼そのものだ。
塔
羽々
塔
塔
羽々は塔の肩をポンポンと何度も叩きながら笑った。そしてそれを見て夏鳴はドン引きしていた。
夏鳴
羽々
塔
羽々
塔
羽々
塔
羽々
再び、場所は灰谷の元へ。
松ノ君
灰谷
場面が変わっている間、と言うより場面が変わった瞬間、突然松ノ君はこの話を始めていた。
松ノ君
松ノ君
またもや松ノ君から殺気のような圧が放たれる。
灰谷
しかし、松ノ君はまるで聞こえていないかのように話し始める。
松ノ君
灰谷
松ノ君
灰谷
松ノ君
灰谷
松ノ君
灰谷
灰谷
松ノ君
灰谷の心の声が聞こえたかのように、松ノ君が言う。
松ノ君
松ノ君
灰谷
松ノ君
灰谷
松ノ君
灰谷
灰谷は銃に手を伸ばす。が灰谷が掴んだのは空気のみだった。
松ノ君
松ノ君が銃をひょいと取り出し、トリガーガード(引き金の周り、輪のような部品)に指を通し、くるくると回す。
灰谷
灰谷は身構える。攻撃されると思ったからだ。しかし、一向に鉛玉が飛んでくる気配はない。
灰谷が目を開けると、目の前にあったのは銃の持ち手だった。
松ノ君
灰谷
松ノ君
そして、どこかから、紙切れを取り出し、灰谷に渡した。
灰谷
松ノ君
松ノ君
灰谷
灰谷は扉を開け、振り返る。
松ノ君
灰谷
扉が閉まり、部屋はしんと静まり返る。と、天井の木材が外れ、何かが落ちてきた。
ホコリが舞い、視界が悪くなる。
松ノ君
レフト
松ノ君
レフト
ズンと圧がかかる。先ほどまでの灰谷に対する圧の比ではない。まぎれもない、殺気だ。
松ノ君
レフト
レフト
レフト
空気が圧から解放される。
松ノ君
レフト
松ノ君
松ノ君