シアワセアレ

ただ何も考えず、燃え盛る火を見つめていた

痛いのは嫌だ、苦しいのも嫌だ、熱いのもやだ、でも人はもっとやだ

人が怖い

私の記憶にあるのは、凶暴な人間の姿だけ

なんて醜い生き物なのだろう

あぁ、でも優しい人もいたかもしれない

笑愛、元気かなぁ

なんでこんなに恵まれなかったんだろう

もう全部、めちゃくちゃになれ

消防士か、そりゃ仕事だもんね

来なくていいよ

助けなくていい。

もうどっかいって

だからっもういいってｯｯ

助けなくていいからぁｯｯ！！

声が出ない

嫌だ、もう助けないで

死なせて！！

ねぇ離して、助けなくていい！！ もういいからｯ やっと楽になれるのに、 やだｯやだｯやだｯやだｯやだｯやだｯやだｯやだｯやだｯ

もう、いいからっ…

いつも通りの仕事

すごい火だ

その子供は、白髪に青い目の美しい容姿の子供だった

その子は何も言わない

手にマッチ… この子がつけたのか？

この子血だらけじゃないか！ 尋常じゃないくらい痩せていて

その子を抱き抱え外に出ようとすると、

まるで、外に出ることを拒むように。

初めは、怖いのだと思っていた… でもその虚な目からはもう生きたくないんだ。そんな意思が伝わってきた…

苦しんでいる。ごめんね、こんなに何もかも嫌になるまで気づけなくて…

意識を失ったか…！

俺は君を助けたい