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主
舞台の幕が降り、控え室にはまだ熱気が残っている
類
類の声はどこか甘く、舞台上とはまた違った色を帯びていた
司
司はタオルで汗を拭きながら言ったが、視線はどこか落ち着かない。 類はその様子を、獲物を捕らえるようにじっと見つめた。
類
司
類
ドアが閉まり、 静寂に包まれた類の部屋。ベッドの上、司は緊張したまま類を見上げる
司
類
類の手が司の頬に当たる。柔らかくて、熱い指先。
類
囁くようにそっと唇を重ねた。 最初は優しく、探るように。司が目を閉じたらキスは深くなる。 舌が触れ合い、熱がじわじわ伝わってくる。
司
シャツのボタンが外されていく度に、司の肌は露わになっていく。その度に類の瞳が細く艶やかに揺れる。
類
類の手が司の胸元をなぞる。司の肌は熱を持ち、汗がにじみはじめる。
司
類
類の声は低く、甘く耳元をくすぐるようだった。
衣服がベッドの端に落ち、肌と肌が触れ合う音だけが部屋に響く
重なる身体の下、司はぎこちなくも必死に、類の名前を呼び続けた。
司
類
夜は長く、深く。 二人の関係は、舞台の上での嘘ではなく、本当のものになった夜だった