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ある男
ある男
白いベッドに横たわる彼女がゆっくりと頷く
ある女
ある男
ある男
ある女
ある女
彼女はゆっくりと弱々しく体を起こし笑顔で答えた
ある男
ある男
僕たち夫婦は星を見るのが好きだ。付き合いたての頃もよく見に行った しかし彼女の容体が悪いこの頃はめっきり行けていない
だから今日くらいはいいと思ったんだ そう…今日くらいは
そして夜
ある男
待ち焦がれる僕の前に杖をつきながらゆっくりと彼女が近づいてきた
ある男
ある男
ある女
そんなことはいいんだ。 僕は彼女の方を抱いた
ある男
ある女
ある女
空は美しく光り輝いた それがただ美しかったんだ。
ある女
ある男
ある女
ある女
ある男
ある女
ある女
ある男
ある男
彼女はゆっくりと目を閉じた 大丈夫。長い眠りについただけだ。 皺だらけの笑顔のまま
僕らはもう随分長い間生きた 皺だらけですっかりヨボヨボになった まさか彼女に先に眠られるとは思わなかったけど 余命を宣告された今日一緒に見れてよかった…
ある男
それからしばらく僕の不安は絶えなかった
それから何年かたった
僕にも最後の時が来たらしい
ある男
ある男
ある男
何も考えれなくなった頭でも 手足が動かなくなっても あの約束だけは覚えいた
生まれ変わっても一緒にいる
ある男
ある男
気がつけば星の光が僕を包んでいた
???
???
???
ある男
ようやくわかった。 悩んだ不安は無用だったようだ 僕は差し伸ばされた光の先の手を握った
76年後だって僕たちは出会えるんだ 生まれ変わる時も一緒だ
もし君がわからなくたって、大丈夫
光る光る閃光を目印にしてまた君と会おう それまでおやすみ…