テラーノベル
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朝の見回りは、いつもと同じはずだった。 同じ通路、同じ鉄格子、同じ囚人たち
ただ、1人を除いて
桃
昨日と同じようにないこが鉄格子の奥から手を振っていた
青
そう言いながらも足を止めてしまう自分が嫌いだった
桃
青
視線は自然とないこにむいていた
青
昨日は気づかなかった。 いや、気づかないようにしていたのかもしれない。
頬が少しこけていて、目の下には薄く影がある
青
桃
ないこは嬉しそうに笑うが、その笑顔がどこか弱々しかった
青
それ以上話さず、俺はその場を離れた
ないこが来て1週間たった
ないこはもうほとんど笑わなかった
青
桃
桃
青
桃
ないこは鉄格子に額を預ける
桃
青
桃
桃
桃
青
桃
青
桃
桃
長く、重い沈黙だった
青
桃
青
桃
青
桃
そこには、もう迷いなんてなかった
鍵が静かに音を立てる
その瞬間、 二人の間にあった線が、完全に消えた。
青
桃
逃げる理由は、正義でも救済でもない。 "愛だった"
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