夏が始まったばかりというのに
君は酷く震えていた。
そんな話で始まる。
あの夏の日の記憶だ。
LAN
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LAN
LAN
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雨乃こさめ
そんな君に僕は言った。
雨乃こさめ
財布を持って。
ナイフを持って。
携帯ゲームも鞄に詰めて。
いらないものは全部壊していこう。
あの記憶も
あの居場所も
今となっちゃいらないさ。
人殺しとダメ人間の君と僕らの旅だ。
そして僕らは逃げ出した。
この狭い狭いこの世界から。
家族もクラスの奴らも何もかも全部捨てて
君とみんなで。
雨乃こさめ
暇72
すち
みこと
いるま
雨乃こさめ
LAN
雨乃こさめ
君の手を握った時
微かな震えもなくなっていて
誰にも縛られないで6人線路の上を歩いた。
記憶を辿って
みんなで励まして
信じあえる気がしたんだ。
今更怖いものは俺らにはなかったんだ。
額の汗も
堕ちた記憶も
いるま
雨乃こさめ
暇72
すち
LAN
LAN
LAN
LAN
LAN
LAN
あてもなく彷徨う蝉の群れに
水も無くなり揺れ出す視界に
狭い狂う鬼たちの怒号に
バカみたいにはしゃぎ合い
ふと君はナイフを持った。
すち
LAN
LAN
LAN
”死ぬのは俺一人でいいよ”
雨乃こさめ
そして君は胸を刺した。
まるで何かの映画のワンシーンだ。
白昼夢を見ている気がした。
気付けば俺らは倒れてて。
いるま
君がどこにも見つからなくてって。
雨乃こさめ
君だけがどこにもいなくって。
そして時は過ぎてった。
ただただ暑い暑い日が過ぎてった。
母
父
雨乃こさめ
家族も
mob1
クラスの奴らはいるのに
何故か君だけはどこにもいない。
いるま
あの夏の日を思い出す。
暇72
俺らは今の今でも歌ってる。
君をずっと探しているんだ。
すち
君に言いたいことがあるんだ。
みこと
9月の終わりにくしゃみして、
雨乃こさめ
6月の匂いを繰り返す。
LAN
君の笑顔は
君の無邪気さは
頭の中を飽和している。
雨乃こさめ
雨乃こさめ
雨乃こさめ
雨乃こさめ
雨乃こさめ
雨乃こさめ
END
白音
白音
白音
白音
白音
白音
白音
白音
コメント
3件
初コメ失礼します!! 今日全部読み終わりました!! 物語も好きで、物語と歌の繋がりとか歌の歌詞を物語にしたり天才すぎて感動しました!!🌸様が推しというのもあり心が痛くなりましたがあの夏が飽和するも好きな歌の1つなので好き&好きが重なってとても神作でした!!! また読み返したいと思います!
めちゃくちゃ感動する😭✨ 神作品すぎる!大好きです!ほんとに気持ち分かりすぎて泣ける😂 白音さん、神作品作ってくれてありがとうごさいます!m(_ _)m (ほんとに何回でも読みたくなります!)