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タッタッタッ
和田亮介
和田亮介
──ゾロゾロ──
和田亮介
ドタドタドタ──ブゥゥゥン──パーッパパー──
和田亮介
校門に近付くに連れて、物音がどんどん大きくなってくる。
恐ろしい数の足音と、やかましいバイクの走行音やホーン。
和田亮介
校門から少し離れた場所の自動販売機に身を潜め、外の様子を伺った。すると──
ゾロゾロゾロ
パーッ! パパーッ!
不良1
不良2
恐ろしい数の不良たちが、集団でこちらに近付いてきていた。その後ろにはバイクも何台も見える。
和田亮介
和田亮介
タッタッタ
慌てた様子の先生たちが、校門の近くに迫ってくる。
先生
先生2
不良1
ズギューン!! ズギューン!! ズギューン!!
先頭に立っていた不良の1人が、突如懐から拳銃を取り出し、闇雲に乱射した。
先生
先生たちの悲鳴が響く。幸い一発も当たらなかったものの、先生たちは蜘蛛の子を散らすように逃げていく。
不良1
不良1
奴らの蛮行を裏付けるように、ニュース速報が俺の携帯に飛び込んできた。
和田亮介
ゴォォォォォ──
はるか後ろの方からは、物々しい大型トラックまでこちらに向かってきている。あんなもので乗り込まれたら──!
ゴォォォォォォォォ──
和田亮介
いや、トラックの様子がおかしい。
手前には大勢のヤンキーたちがいるのに、停まるどころかどんどん速度を上げていっている。あのままだと──
不良1
ゴオオオオオオオオオオ!
不良2
ヤンキーの1人が気付いて後ろを振り返り、素っ頓狂な声で驚いた。
和田亮介
不良3
不良4
ゴオオオオオオオオオオオオオオ!!
異常事態に気付いたヤンキーたちが次々と慌てだす。急いで逃げようとするが、とっくに手遅れだった。
ドゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
不良1
不良2
校門前に固まっていたヤンキーたちを、トラックは容赦なく撥ね飛ばしていく。
ドガシャアアアア!!
そのまま大量のヤンキーと共に、閉まっていた門をあっさりと破壊し、敷地内に乗り込んできた。
バタ バタ
停まるか停まらないかの内に、トラックの扉が開いて、3人の男たちが降りてくる。
厳峯勇樹
世紀末感あふれる雄叫びをあげながら、厳峯勇樹が、
栗原剣光
不機嫌そうな顔で舌打ちしながら、栗原剣光が、
錦織蒼龍
撥ね飛ばした奴とは思えない文句を吐きながら、錦織蒼龍が出てくる。
英愛高校の全生徒が震え上がる、ヤンキー四天王の内の三人だ。
ドカッ!! バキィッ!! ボゴォッ!!
そのまま3人は一斉に飛びかかり、野獣のような動きで壮絶な喧嘩を始める。
ギャアアアアア── ウギャアアアアア──
断末魔のようなヤンキーたちの悲鳴が響いた。
和田亮介
???
和田亮介
後ろから野太い声で話しかけられ、俺は震え上がった。
振り返ると、そこには熊。
大熊剛志
いや……熊のように巨大な身体の男。ヤンキー四天王の残る1人、
和田亮介
大熊剛志
向こうの3人よりは穏やかな態度で、大熊は退避を勧めてくる。
そりゃ俺だってあんな恐ろしい奴らからは今すぐ逃げ出したいが、今はまた別の脅威が迫っているのだ。
和田亮介
大熊剛志
和田亮介
俺は大熊の言葉を聞き入れ、裏門の方へ走り出す。
バキィィィ!!
だが、すぐ後ろで凄まじい音が聞こえ、すぐに足が止まった。
メキメキメキ……!!
振り返ると、さっきまで俺が隠れていた自動販売機を、大熊が涼しい顔で持ち上げていた。
大熊剛志
ブンッ!!
そのまま大熊は軽々と放り投げる。自販機は砲丸投げのごとく宙を飛んで、
ドガシャアアアア──!!
ウギャアアアアア──!!
ヤンキー集団の後ろの方へと墜落していった。
和田亮介
タッタッタッ──