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53
こっぺぱん
200
宇宙
春雨、第七師団
今日も船内は静かだった
隊士たちは思い思いに過ごしている
その中を、一人の男が歩いていた
赤い髪 青い瞳
夜兎ーー神威
神威は廊下を歩きながら、小さく欠伸する
神威
誰に言うでもなく呟いた
そんな時だった
阿伏兎
阿伏兎が後ろから声を掛ける
神威
阿伏兎
神威
神威は興味なさそうに振り返る
阿伏兎は腕を組み小さく息を吐いた
阿伏兎
その言葉に神威の足が止まる
神威
神威
幼い頃
父から聞かされた話
数百年に一度生まれる
戦えない夜兎
夜兎に守られる存在
そして
『白月の姫に出会ったら守れ』
そう言われた日の記憶が脳裏をよぎる
神威は小さく笑った
神威
阿伏兎は肩を竦める
阿伏兎
神威
阿伏兎
阿伏兎は一枚の紙を差し出した
阿伏兎
神威は紙を受け取る
そこには簡単な報告だけが書かれていた
『白い髪』
『青い瞳』
『日傘を差した少女』
『戦闘行動なし』
神威は静かに目を細める
神威
阿伏兎が続ける
阿伏兎
阿伏兎
阿伏兎
神威は少しだけ笑う
神威
紙を閉じる
阿伏兎
阿伏兎
阿伏兎
阿伏兎
阿伏兎
神威は窓の外を見る
広がる宇宙
神威
その声は静かだった
阿伏兎
数秒の沈黙
神威は口元だけ笑う
神威
神威
阿伏兎
神威
神威
神威
神威はそう言って歩き出す
しかし
数歩進んだところで止まる
神威
その一言だけを残し、再び歩き始めた
阿伏兎は苦笑する
阿伏兎
その頃
江戸では
白璃がいつものお団子屋で笑っていた
もちろん
自分が宇宙で噂になっていることなど
知る由もなかった
コメント
1件
第4話、読み終えました〜! 神威が「白月の姫」の話を聞いて、あの「江戸、か」って呟いた瞬間、すごく心臓が跳ねました…🥀 興味ないって顔してるのに、ちゃんと引っかかってる感じが、神威っぽくてゾクッとしました。 白璃が無邪気に団子食べてるシーンとのギャップが切なくて、この先どうなるんだろうってすごく気になります! リゼさんの空気感、いつも素敵です🌙