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薬品の匂いが漂う病室で
赤
桃
桃
赤
桃
俺は親友に最低なことをした
赤とは、中1の頃に仲が良くなった
赤
桃
赤
桃
朝も、昼も、放課後も
ずっと一緒だった
桃
赤
桃
この関係が、ずっと続いたらと思っていた
でも…赤は、違ったみたいだった
赤
桃
赤
桃
桃
赤
赤
桃
桃
桃
赤
この時、もっと早く来ていれば
考える時間があったのだろうか
赤
赤
桃
桃
赤
赤
赤
赤
赤
桃
今思い出しても、なんて答えればよかったのか、わからない
でも、過去でも今でも答えは
桃
桃
桃
桃
赤
桃
桃
すぐにそう感づいた
桃
赤
赤
赤
桃
桃
赤
赤
その一週間後
赤は入院した
赤が入院してすぐに見舞いに行った
桃
赤
桃
桃
赤
俺はすぐに「しまった」と思った
赤が『親友』という言葉に反応していたから
赤にとってはすごく辛い言葉のはず
好きな人から、『親友』なんて断言されたら
桃
すぐに話題を変えようと思った
赤
赤
桃
桃
赤
桃
このときは本当にびっくりした
桃
ものすごく辛そうで
何もしてあげられないのが苦痛で
赤
桃
赤の意識がないのをいいことに
看護師さんを呼んだあとすぐに
俺は病室をあとにした
桃
家に帰ってから、ずっと考えた
赤を治してあげたい
代わってあげたい
桃
桃
桃
桃
桃
桃
桃
桃
桃
俺が悪いわけじゃない
でも
桃
でも、俺が『親友』という言葉を あんなに言わなければ
変わっていたかもしれない
桃、お見舞いどーだった?
学校で聞かれた
桃
うわ…まじか…
タヒぬなんて言葉を使わなければ良かったのに
桃
おう…
俺のこの一言が、ゆっくり時間をかけて
一年間で全く違う意味に変貌した
入院してた赤ってやつ
タヒんだらしい…
桃
桃
桃
桃
桃
俺はあれ以降病室には行かなかった
きっと赤を苦しめるだけだから
でも、症状について赤の両親に毎日聞きに行っていた
赤の両親は、俺が病室に行かないことについては特に触れないでくれた
桃
結局
赤はタヒんでなんかいなかった
桃
赤の話をしているやつみんなに誤解を解きにいった
学校での噂が鎮まったあと、
黄から連絡が来た
黄
黄
桃
このときは黄のことは知らなかった
黄
黄
桃
喋ることなら、沢山ある
でも、この時の俺は、喋りたくなかった
黄
桃
桃
俺は、赤の友達じゃない
友達でいる資格がない
黄
黄
桃
桃
黄
黄
俺は、精神的に滅入っていた
次の日、気づいたら赤の病室の前に立っていた
病室に入ってすぐ、金髪の男の子が目に入った
桃
桃
黄
ここからの会話の記憶は、ない
「赤はいない」それだけで俺の用事が終わった
赤と話すこと、それ以外はなにも頭に入れる気はなかった
もし、すべての事の顛末が
一日だけでも早ければ…
黄
赤との誤解も解けたのにな
黄
病室の扉から廊下に漏れ聞こえる泣き声
ドアをそっと開けて覗いてみると
桃
大量の灰の中に2つ
綺麗な黄色と紫色の宝石が埋もれていた
瞬時に理解した
手遅れだった、と
桃
誤解を解くことも、治療法を伝えることもできないまま。
赤の病気、吐石病には2つの治療法がある
1つは大切な人を○すこと
2つは人魚の涙を飲むこと
人魚の涙は人魚姫病の人の涙のこと
つまり、真珠
しかも、ただ飲めばいいってものじゃない
対象者のことを想って流した涙でないと駄目
そして、黄の足から鱗が生えてるのを俺は見ていた
黄に頼めば…そう、思っていた
桃
桃
桃
桃
桃
桃
桃
桃
桃
桃
桃
俺を許さないで
END