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薬品の匂いが漂う病室で

あ…来てくれたんだ…

もちろん

俺ら、『親友』だろ?

やばい…血が…バタッ

………

俺は親友に最低なことをした

赤とは、中1の頃に仲が良くなった

桃くん〜!

お、どしたよ

移動教室一緒に行こ!

おう!

朝も、昼も、放課後も

ずっと一緒だった

赤〜放課後どこ行く?

カラオケ行きたーい!!

おっけ!

この関係が、ずっと続いたらと思っていた

でも…赤は、違ったみたいだった

ねぇ、桃くん

どした?

今日の放課後、空き教室に来てくれない?

いーけど…

俺、今日部活だから遅いと思うぞ?

大丈夫

じゃあ…!

じゃあ…?

ごめんっ!

結構待たせたよな

ううん、大丈夫だよ

この時、もっと早く来ていれば

考える時間があったのだろうか

俺さ、

桃くんのこと、好きみたい…

え?

そんなの俺も…

桃くんの『好き』は

『親友』としてのものでしょ?

俺は違う

俺は、桃くんのことを

恋愛的に見てる

……

今思い出しても、なんて答えればよかったのか、わからない

でも、過去でも今でも答えは

ごめん

赤の気持ちは嬉しい

でも…

俺は、赤のことをそういう風には見れない

そう…だよね

(あ…)

(俺、今赤のことを傷付けた)

すぐにそう感づいた

…ごめんな

大丈夫

わかってたから…

これからも親友で…いてくれる?

もちろん

お前のこと、絶対に裏切らないから

…!

うん…っ!

その一週間後

赤は入院した

赤が入院してすぐに見舞いに行った

おーおー大丈夫か〜?

あ…来てくれたんだ…

もちろん

俺ら『親友』だろ?

そう…だね…!

俺はすぐに「しまった」と思った

赤が『親友』という言葉に反応していたから

赤にとってはすごく辛い言葉のはず

好きな人から、『親友』なんて断言されたら

そういえば、病気ってなんだったんだ?

すぐに話題を変えようと思った

えと…

あ…うぷ…

大丈夫か!?

袋…

コロコロッ

…え?

このときは本当にびっくりした

石…?

ものすごく辛そうで

何もしてあげられないのが苦痛で

やばい…血が…バタッ

………

赤の意識がないのをいいことに

看護師さんを呼んだあとすぐに

俺は病室をあとにした

………

家に帰ってから、ずっと考えた

赤を治してあげたい

代わってあげたい

そういえば、なんであんな病気に…?

…えっと

「石を吐く 病気 原因」っと…

へぇ…『吐石病』って言うんだ

原因は…

っ!?

「長年の片思いをこじらせてしまうと稀に発症する」…

「また、明らかに突き放されたり、今の関係を続けたいという意思が相手に見られた場合も

発症してしまう」…

俺が悪いわけじゃない

でも

なにが…『親友』だよ…

でも、俺が『親友』という言葉を あんなに言わなければ

変わっていたかもしれない

桃、お見舞いどーだった?

学校で聞かれた

…タヒぬほど、辛そうだった

うわ…まじか…

タヒぬなんて言葉を使わなければ良かったのに

ごめん、俺行くわ

おう…

俺のこの一言が、ゆっくり時間をかけて

一年間で全く違う意味に変貌した

入院してた赤ってやつ

タヒんだらしい…

は…?

(そんなはずない)

(昨日も赤の親に聞いたけど)

(元気だって言ってた)

(まさか…今日の朝…?)

俺はあれ以降病室には行かなかった

きっと赤を苦しめるだけだから

でも、症状について赤の両親に毎日聞きに行っていた

赤の両親は、俺が病室に行かないことについては特に触れないでくれた

(…確認しなきゃ…)

結局

赤はタヒんでなんかいなかった

(誤解を解かないと…)

赤の話をしているやつみんなに誤解を解きにいった

学校での噂が鎮まったあと、

黄から連絡が来た

突然連絡すみません

赤のご友人…ですよね

…誰?

このときは黄のことは知らなかった

僕、黄って言います

赤のことについて聞きたくて連絡しました

…なにも喋るようなことはない

喋ることなら、沢山ある

でも、この時の俺は、喋りたくなかった

なんでですか?

まず、俺はあいつの友達なんかじゃない

あいつも俺のこと友達なんて思ってないだろうし

俺は、赤の友達じゃない

友達でいる資格がない

そんな…

なにかあったんですか?

しつこい!

ブロックするぞ?!

すみません…

失礼します

俺は、精神的に滅入っていた

次の日、気づいたら赤の病室の前に立っていた

病室に入ってすぐ、金髪の男の子が目に入った

失礼します…

えと…黄…?

そうですが、誰ですか?

ここからの会話の記憶は、ない

「赤はいない」それだけで俺の用事が終わった

赤と話すこと、それ以外はなにも頭に入れる気はなかった

もし、すべての事の顛末が

一日だけでも早ければ…

赤…ポロポロ

赤との誤解も解けたのにな

グスッ

病室の扉から廊下に漏れ聞こえる泣き声

ドアをそっと開けて覗いてみると

…灰…?

大量の灰の中に2つ

綺麗な黄色と紫色の宝石が埋もれていた

瞬時に理解した

手遅れだった、と

赤に…伝えられなかった…

誤解を解くことも、治療法を伝えることもできないまま。

赤の病気、吐石病には2つの治療法がある

1つは大切な人を○すこと

2つは人魚の涙を飲むこと

人魚の涙は人魚姫病の人の涙のこと

つまり、真珠

しかも、ただ飲めばいいってものじゃない

対象者のことを想って流した涙でないと駄目

そして、黄の足から鱗が生えてるのを俺は見ていた

黄に頼めば…そう、思っていた

もっと早く…気付いていれば…!ポロポロ

赤…っ!ポロポロ

これで俺の昔話はおしまい

ずいぶんと長々と話しちゃったなぁ

まぁ、誰もいないんだけどw

さて、もう未練はない

悩んでたことも、全部吐き出した

あとはもう、これだけ

俺に、罪を償わせて?

そして

俺を許さないで

END

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