────はじめに────
虫が苦手な方は見ないほうがいいかもしれないです
大丈夫という方だけタップして下さい
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もうすぐ、夏がやってくる。
段々太陽が高くなって、
燃えるような暑さがやってくる。
…らしい。
毎年毎年、みんなそう言って目を輝かせながら出て行った。
でも、誰も帰って来たことがない。
A
B
俺
────今年は、俺の番だ。
それで、俺は、つい最近下見のために
ちょっとだけ覗いてみたんだ。
…そしたら、
……すぐそこに、転がってたんだ。
一番先に出てった、お調子者が。
呼んでも、じっと待っても、
ぴくりとも動かない。
そのときに俺は今までの奴らが帰ってこなかった理由がわかった。
あいつらは“帰ってこない”んじゃなくて、
力尽きて“帰ってこれない”んだって。
もしかしたらこいつは、それを伝えに来たのかも、とさえ思った。
……昔誰かが言ってたっけ。
いい嫁さん見つけろよってさ。
そのために、全力で叫べって。
でも、それに至るまでの過程で、死ぬやつもいるって。
……そうやって色々考えて、不安になるけど、
そんな暇すらないってわかった。
時間が、ない。
いつの間にか日は暮れていて、月明かりが差し込んでいた。
俺
A
B
俺
A
B
俺
俺は、身支度をしていた。
無防備になっても大丈夫なように、小さな枝の陰で。
…空には、気が遠くなりそうな数の星が輝いていた。
俺
俺
…これは、帰れないなと思った。
……両方の意味で。
寿命も残り少ないし、
こんな場所で死ねるなら、最高じゃないか。
だから少しでも生き足掻いてやろうって。
そう思って、俺は夏の用意をする。
コメント
4件
え?え?絵上手くね??? ストーリーも神じゃね??? マイリスト失礼!!!!!