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夏の用意。

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夏の用意。

1 - 夏の用意。

♥

56

2021年06月28日

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────はじめに────

虫が苦手な方は見ないほうがいいかもしれないです

大丈夫という方だけタップして下さい

それではどうぞ↓↓

もうすぐ、夏がやってくる。

段々太陽が高くなって、

燃えるような暑さがやってくる。

…らしい。

毎年毎年、みんなそう言って目を輝かせながら出て行った。

でも、誰も帰って来たことがない。

A

まじで、何で誰も帰ってこねんだろな

B

それくらいすげーとこ行ってんじゃねーの?w

…意外とそうでもねーかもよ

────今年は、俺の番だ。

それで、俺は、つい最近下見のために

ちょっとだけ覗いてみたんだ。

…そしたら、

……すぐそこに、転がってたんだ。

一番先に出てった、お調子者が。

呼んでも、じっと待っても、

ぴくりとも動かない。

そのときに俺は今までの奴らが帰ってこなかった理由がわかった。

あいつらは“帰ってこない”んじゃなくて、

力尽きて“帰ってこれない”んだって。

もしかしたらこいつは、それを伝えに来たのかも、とさえ思った。

……昔誰かが言ってたっけ。

いい嫁さん見つけろよってさ。

そのために、全力で叫べって。

でも、それに至るまでの過程で、死ぬやつもいるって。

……そうやって色々考えて、不安になるけど、

そんな暇すらないってわかった。

時間が、ない。

いつの間にか日は暮れていて、月明かりが差し込んでいた。

……もう、行かないと

A

…そっか、お前ももう行っちゃうんだな……

B

あ~、俺らはあと二年も先なのかー……

……これからが、本番らしいしな

A

おう、そうだな

B

……よし!いい嫁さん見つけてこいよ!!

……おう!

俺は、身支度をしていた。

無防備になっても大丈夫なように、小さな枝の陰で。

…空には、気が遠くなりそうな数の星が輝いていた。

…ははっ、何だよ……

本当に…すげぇとこじゃん……

…これは、帰れないなと思った。

……両方の意味で。

寿命も残り少ないし、

こんな場所で死ねるなら、最高じゃないか。

だから少しでも生き足掻いてやろうって。

そう思って、俺は夏の用意をする。

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コメント

4

ユーザー
ユーザー

え?え?絵上手くね??? ストーリーも神じゃね??? マイリスト失礼!!!!!

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