主
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主
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26,黒煙の兆し
桃李
らんの声は震え、足元から力が抜けそうになった。
夜空を突き刺すように、濃い煙が立ち上っている。
炎そのものはまだ見えない。
だが、焼け焦げた匂いが風に乗って確かに届いていた。
翠嵐
すちの唇が小刻みに震える。
翠嵐
蒼霞
こさめが鋭く言葉を挟んだ。
蒼霞
蒼霞
蒼霞
黈羽
みことが叫ぶ。
黈羽
黈羽
六人の間に、張り詰めた沈黙が落ちた。
なつが扇を握る手に力を込める。
紅鶴
茈月
いるまは歯を食いしばり、吐き捨てるように言った。
茈月
茈月
皆が一斉に振り向く。
茈月
茈月
いるまの目が暗く光る。
茈月
らんの喉が音を立てて鳴った。
桃李
桃李
茈月
いるまが怒鳴る。
茈月
茈月
茈月
六人の鼓動が一斉に早まった。
桃李
らんが呟く。
桃李
黈羽
みことがらんの肩を掴む。
黈羽
すちの顔が蒼白になる。
翠嵐
なつが深く息を吐いた。
紅鶴
その一言で、全員の視線が合った。
吉原へ戻る道を駆け出すと、風に混じる匂いはさらに濃くなる。
煤が頬に当たり、遠くで人々の叫びが響いていた。
行き交う人々が右往左往し、騒然とした気配に包まれる。
らんは息を切らしながら、隣を走るこさめに叫んだ。
桃李
桃李
こさめは唇を固く結んだまま答えない。
答えられないのだ。
紅鶴
なつが低く呟いた。
紅鶴
紅鶴
桃李
らんの声が掠れる。
翠嵐
すちが振り返った。
翠嵐
その瞬間、突風が吹いた。
視界の先、夜空を赤く染める炎がついに見えた。
楼の屋根を舐め、瓦を弾き飛ばしながら火は次々に広がっていく。
黈羽
みことが呟いた。
黈羽
茈月
いるまが叫んだ。
茈月
茈月
茈月
言葉が炎の轟音にかき消される。
六人は赤く染まった夜を駆け抜け、燃え盛る吉原の中へと突き進んでいった。
26・了
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𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝♡270
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コメント
1件
もう神すぎる