優愛
(よし、授業終わった…)
優愛
(はぁ。長かった…)
颯
ゆーあ
優愛
きゃっ⁈
颯
なーに疲れた顔してんだよっ
優愛
べ、別に…
颯
わかるんだよ。優愛のことならなんでも、な
優愛
な、なんで私なんかの…
颯
まあ、なんだっていいだろ?
颯
それより、放課後空いてるか?
優愛
え…はい、まあ
颯
カラオケ、行くか?
優愛
え…⁈いいんですか?
颯
ダメなわけねーだろ。決まりな
優愛
はい、行きます!
私は去っていく彼の背中を見ながら内心ではニヤリと笑う。
優愛
(ふふ。勝手にドキドキしてるみたいね)
優愛
(まあ、
こっちは全部計算済みですけど?)
こっちは全部計算済みですけど?)
そう、私は〝計算済み〟だ。
相手が喜ぶことを計算して読み取っている。
優愛
(だって、私は颯くんが好きだから…絶対言えないけど!)
私は高校に入学した時からずっと颯くんが好きだった。
それなのに颯くんは振り向いてくれないから…計算して迫ることにした。
優愛
(いつか絶対手に入れてみせる…)
優愛
(…でも、私に恋する颯くん…
なんか可愛いかもっ…!)
なんか可愛いかもっ…!)
…と、弄ぶ私であった。