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名門一ノ江高校

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名門一ノ江高校

9 - 名門一ノ江高校

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2020年12月12日

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桃原 理美

よっ…と。

青星 心音

流羽斗くん…

金井 玲香

あ、あの…

青星 心音

どうしたの?

金井 玲香

ありがとう…ございます…

桃原 理美

いやいや。全然。

金井 玲香

私…達の話…聞きたいですか…?

青星 心音

聞かせてもらってもいいかな…

金井 玲香

……はいっ

正直、自分たちの事を話すのは凄く不安だ。

でも、この2人なら言っても大丈夫な気がした。

金井 玲香

どこまで流羽斗に聞きましたか?

桃原 理美

…あ、俺この後用事あるんだったわ

金井 玲香

えっ、

桃原 理美

心音にだけ聞かせてやってくれ、

桃原 理美

俺はいいよ。

金井 玲香

わかりました…

桃原先輩………

予定があるのに来てくれたんだ…

迷惑かけちゃったかな…

そんな事を思いながら、話す事にした。

金井 玲香

流羽斗は…

金井 玲香

血の繋がっている、私の本当のお兄ちゃんです。

青星 心音

………

金井 玲香

私の本当の名字は、黄瀬川なんです。

青星 心音

じゃあ…なんで…

あれは、去年の話。

私がまだ、中学1年生の時。

流羽斗は高校1年生。

その時から、流羽斗はいじめられていた。

黄瀬川 流羽斗

玲香、遅くなってごめん、!

金井 玲香

お兄ちゃッ!

金井 玲香

おかえりッポロ

黄瀬川 流羽斗

泣かないでニコッ

黄瀬川 流羽斗

大丈夫、大丈夫。

毎日、ボロボロになった体で、家に帰ってくる。

まだ流羽斗が転校する前。

私の6歳上の、記憶に残っていない、

1番上のお兄ちゃんの為に頑張っているらしい。

いつも通り毎日を送っているところだった。

突然お母さんが家に駆け込んで来た。

流羽斗!!

凄く怒っている様子だった。

黄瀬川 流羽斗

おかえりなさい、お母さん。

黄瀬川 流羽斗

どうしたの?

どうしたのじゃないわよ!

アンタのせいで…

金井 玲香

おかあ…さん?

流羽斗ッッッ

あなたが…

あなたが楽愛を殺したのねッッ!

黄瀬川 流羽斗

ッッッッ…………

1番上のお兄ちゃん。

黄瀬川楽愛(らくあ)。

流羽斗のドナーになり、亡くなった。

楽愛お兄ちゃんの事が大好きだったお母さん。

自殺で死んだと思っていたのに、ドナーで死んだと言う事を初めて知った。

怒ったお母さんは、家を出て行ってしまった。

それからもう。帰ってこない。

黄瀬川 流羽斗

大丈夫。僕が守るから。

金井 玲香

お兄…ちゃん…ポロポロ

お父さんも居ない。

2人で暮らす事になった。

次の日だった。

突然、流羽斗に言われたのだ。

黄瀬川 流羽斗

ねぇ、玲香。

金井 玲香

なに?

黄瀬川 流羽斗

今日から玲香の名字、金井ね。

金井 玲香

えっ?な、んで?

黄瀬川 流羽斗

僕、今日言われたんだ。

黄瀬川 流羽斗

兄弟も巻き込んでやるって

金井 玲香

う、ん…

黄瀬川 流羽斗

だから、これからはみんなに秘密ね。

金井 玲香

うん。

心の優しい流羽斗が、私もいじめられないようにと言う理由で名字を作った。

本当は私も黄瀬川だし。

それから流羽斗は、私の面倒を毎日見てくれるようになった。

金井 玲香

まぁ…こんな感じです。

青星 心音

流羽斗…く、ん…、、

あの時のことを思い出すと、泣き出しそうになる。

すっごく優しいお兄ちゃんなんです。

黄瀬川 流羽斗

んっ…んんっ………

青星 心音

流羽斗くん!?

金井 玲香

流羽斗!

そんな事を思っていると、流羽斗が目を覚ました。

黄瀬川 流羽斗

守れなくて…ごめんなさいッポロッ

七森さんの事かな。

自分の心配じゃなくて、人の心配するんだ…

金井 玲香

大丈夫。大丈夫だよ。

青星 心音

流羽斗くん…

突然流羽斗に話しかけた青星先輩の瞳は

今にも吸い込まれてしまいそうな、綺麗な青い瞳をしていた。

その瞳から、一粒の涙が溢れ落ちた。

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コメント

9

ユーザー

連載ブクマ失礼します🙇‍♀️! 続き楽しみです!

ユーザー

ブクマ失礼します(*・ω・)*_ _)ペコリ

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