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学校の怪物 IV期

第9話 - 学校の怪物

2022年01月01日

#怪物達の物語

#IV期

ネモと黑楙

音裳が姿を表すと

国民達はざわつき始めた

国民1

え？ちょっと…？ﾋｿ

国民1

あれが…消えた令嬢様…？ﾋｿ

国民5

そう…みたいね…？ﾋｿ

国民2

え？あの方が？ﾋｿ

国民3

おい！さっきこの町をあるってた人じゃないか！？

国民4

客人だと聞きましたが？ﾋｿ

国民5

でも、あれが令嬢様なんでしょ？ﾋｿ

国民6

あれが…お姫様？

国民のざわつきは止まる事がなかった

太陽音裳

(心の声)それは…そうだよね…

太陽音裳

(心の声)今までずっと…生きてるのか死んでるのか分からなかったのに…

太陽音裳

(心の声)急に…「太陽の令嬢です」なんて…

太陽音裳

…やはり…都合が良過ぎなのでは…

ポロッと口に出してしまった

それを太陽王に聞こえてしまった

太陽王

…

太陽王も黙ってしまった

国民のざわつきと王家の黙りが

余計空気を悪くする…

しかし、太陽王は言った

太陽王

なんとでも言ってくれ

太陽王

気に入らぬ事があればなんとでも

太陽王

ここ16年…

太陽王

生きているのか死んでいるのか分からずじまいだった太陽の令嬢が

太陽王

急に此処に現れ

太陽王

しかもその次の日に公開される…

太陽王

理解が追い付けないのも仕方ない

太陽王

だが、それでいいんだ

太陽王

急がなくていい

太陽王

ゆっくり理解すればいい

太陽王

ゆっくり納得すればいい

太陽王

ただ、太陽の令嬢は生きていた

太陽王

お妃は…残念ながら…永眠してしまった様だ……

国民5

え！？

国民3

なんと！？

国民2

じゃ…令嬢様は生き残って…

国民4

お妃様は永眠と！？

国民1

嘘でしょ……？

国民1

確かに……姿がお見えになられていないとは思ったけども……

国民6

お妃様…死んじゃったの……？

お妃が永眠した事を聞くと

みんなとてつもなく悲しんでしまった

太陽王

お妃の事はとても残念だ……

太陽王

私の唯一の妻……

太陽王

唯一無二の存在……

太陽王

だが……

太陽王

その悲しみを忘れられる程私は今……

太陽王

今…それを実体している……

太陽王

それが令嬢の生存

太陽音裳

！

太陽王

私は…正直言うともうダメだった

太陽王

令嬢とお妃を連れ去られ

太陽王

我が王を継ぐ王子は

太陽王

死んでしまった……

太陽王

私には絶望しかなかった……

太陽王

だけど……そんな絶望を

太陽王

希望と変えてくれたのが

太陽王

音裳お前だ

太陽音裳

父…さん……

太陽王

だから私はもうそれで良いと思っている

太陽王

令嬢が生きていた

太陽王

それでもう良い……

太陽王

私はそう心から思えたのだ

太陽王

みんなはどうだね？

太陽王

考えは人それぞれ

太陽王

だから、反論する国民も出てくるだろう

太陽王

反論するならしても構わん

太陽王

私の言うべき事はここまでた

太陽王の言葉で国民のざわつきは収まっていた

国民1

……そうね……

国民5

え？

国民1

令嬢様が生きてたんだもの！それで良いじゃないの！

国民5

あんた……

国民1

だって！私達太陽の民はずっと！

国民1

太陽王にばかりに負担を掛けていたじゃない！！

国民1

太陽王が死んだら太陽王が死んだらって！

国民1

みんな太陽王が死んだ後ばかり考えてる！

国民1

太陽王が死んだら太陽の民は残っても！

国民1

月の王の指示に従う様になってたし！

国民1

月の王が特別嫌いとか…そんなんじゃないけど！！

国民1

私は太陽の民に生まれたんだ！

国民1

死ぬなら太陽の民で死にたい！

国民1

でも…まだ…私達は…太陽の民で居られる……

国民1

令嬢様が…生きていてくれたから……

太陽音裳

！

国民1

それなのに！なんでみんな！

国民1

ざわついているの！？

国民1

太陽王の言う通り生きていたんだからいいじゃん！！

国民1

私は嬉しいよ！

国民1

令嬢様が生きていた事！

国民1

だからみんなも！

国民1

受け入れようよ……

1人の少女国民が太陽の民達に叫ぶ

国民5

そうよね……

国民5

そうよね！

国民5

生きていたんだもの！令嬢様に感謝せねば！

国民2

嗚呼！太陽の令嬢様！ありがとうございます！！

国民3

生きていてくれてありがとう！

国民4

令嬢様ー！

国民6

お姫様ー！

ざわつきは一気に

歓声へと変わった

太陽音裳

皆さん……

太陽王

音裳

太陽音裳

父さん……

太陽王

みんなお前の味方だ

太陽王

だから、お前は胸を貼りなさい

太陽音裳

……はい、父さん…！^^*

これで集会は終わり……

と思ったその時！！

ドカーン！！！

大きな爆発音が響いた！

太陽音裳

何！？

国中大騒ぎ

兵士

陛下！

太陽王

どうした？

兵士

この島が襲撃されている模様！

太陽王

何……！？

兵士

今、太陽兵を送りました！

兵士

襲撃された所にも何名かは居たのですが！

兵士

報告上誰も居なかったらしくて！

兵士

さっきの爆発音は

兵士

数名の兵士達を吹き飛ばす為に攻撃した模様です……！

太陽王

ちっ、頭を使いやがって……

兵士

今、情報が入りました……

兵士

この島の壁に…肉片がちらほら付いているらしいです……

兵士

きっと…バラバラのミンチに……

声を震えさせながら報告する兵士…

太陽音裳

……父さん

太陽音裳

私達特隊も出動するよ

太陽王

だが……

太陽音裳

そんな考えをする奴らだ

太陽音裳

きっと只者ではない

太陽音裳

父さん1人で戦わせたら

太陽音裳

きっとずるい事をして父さんを倒そうとするに決まってる！

太陽音裳

私達も戦うよ！

太陽音裳

父さん達の力にはなれると思うよ

太陽王

……そうか…なら

太陽王

一緒に戦ってくれ

太陽音裳

うん！父さん！

国民2

太陽王！太陽の令嬢様！

国民2

この国をお守りください！！

太陽の民達からの声

私達はその声に答え守ってみせる！

太陽音裳

特隊、出撃です

太陽音裳

行くよ、みんな！

怪物達

おー！

島の壁に到着

太陽音裳

！

月夜咲斗

なんだこれ？！

壁には

ミンチになった肉片と大量の血潮が……

刈乃愛煉

ひっ…！やだ……ちょっと……

刈乃愛煉

……こんな……酷い事…するなんて…ッ…

野ヶ咲竜

見ない方が良い……

羽芽涅翼

クソ…こんな酷い事…してまで襲撃したいのかよ！

恵ノ都絢奈

……

羽芽涅翼

どうした？絢奈

恵ノ都絢奈

この匂い

絢奈は襲撃された壁の方へ向かう

そこは肉片がこびり付いている所だ

羽芽涅翼

おっ…おい！

恵ノ都絢奈

(鼻を嗅ぐ音)

恵ノ都絢奈

これは……！

清莱夜

何か分かったの？

恵ノ都絢奈

この銃撃波、人工的に作られた物ではないですわ

太陽王

どうして分かるんだ？

恵ノ都絢奈

匂いが違いますわ

羽芽涅翼

え？

羽芽涅翼

でも、こう言うのってほとんど人工的だろ？

羽芽涅翼

どうして人の手で作られたものじゃないって分かるんだ？

恵ノ都絢奈

威力が桁違いだからですよ

羽芽涅翼

え？

恵ノ都絢奈

人工的に作られた物は

恵ノ都絢奈

弾を1から作り

恵ノ都絢奈

何度も威力を実験してやっと完成するのです

恵ノ都絢奈

しかし、これは

恵ノ都絢奈

確かに形にするのは人工じゃないと無理ですよ

恵ノ都絢奈

ですが、これは「形だけ人工」

恵ノ都絢奈

弾は、1から作られていません

羽芽涅翼

じゃ、どうやって？

恵ノ都絢奈

おそらく、怪物の「命志」(いし)を入れています

羽芽涅翼

命志って！

恵ノ都絢奈

えぇ、我々怪物には無くてはならない物

恵ノ都絢奈

人間で言えば

恵ノ都絢奈

「心臓」と同じ役割

月夜咲斗

それじゃ…その命志を抜き取れば……

恵ノ都絢奈

当然、心臓を抜き取られたのと同じ

恵ノ都絢奈

人間は死んだら魂としてこれから産まれてくる人間達に取り込まれるでしょ？

恵ノ都絢奈

そうよね？

野ヶ咲竜

嗚呼

恵ノ都絢奈

怪物も作りは同じなの

恵ノ都絢奈

死んだら、能力は意思の強い怪物に受け継がれるでしょう？

清莱夜

そうね、死ぬ前にその人の事を強く思えば

清莱夜

能力はその怪物に受け継がれる

恵ノ都絢奈

そう！

羽芽涅翼

でも、さ？

恵ノ都絢奈

何？翼くん？

羽芽涅翼

人間って死んだら、心臓動かなくなるじゃん？

羽芽涅翼

怪物も死んだら動かなくなると思うんだよね、命志……

羽芽涅翼

死んだら、その、弾にしても威力出せない所か

羽芽涅翼

ただの無駄になると思うんだけど……

恵ノ都絢奈

翼くん

羽芽涅翼

はい……😓

恵ノ都絢奈

貴方は私の研究所で私のお手伝いをして下さっているから

恵ノ都絢奈

もう、こんなの分かってるもんだと思ってました

羽芽涅翼

え？

恵ノ都絢奈

これ、単純なんですよ

恵ノ都絢奈

この弾のカラクリは

恵ノ都絢奈

人間には出来なくて、怪物には出来るんですよ

羽芽涅翼

えぇ？

恵ノ都絢奈

これでも分からないですか？

羽芽涅翼

はい、ごめんなさい…( ´･ω･`)

恵ノ都絢奈

もー、では、貴方に教える次いでに皆様にも

恵ノ都絢奈

あ、グロ注意ですよ

恵ノ都絢奈

本当に簡単です、聞けば納得します

恵ノ都絢奈

方法は……

恵ノ都絢奈

生きたまま心臓を抉り出せばいいんですよ^^*

羽芽涅翼

ぶーっ！！！

飲んでいた水を全部炊き出した翼

刈乃愛煉

ヤダっ、汚いわね！( > ｡< )

羽芽涅翼

え……今……なんて……？

恵ノ都絢奈

ですから、生きたまま心臓を抉り出せばいいんですよ

恵ノ都絢奈

ね？簡単でしょ？

恵ノ都絢奈

怪物はそう簡単に心臓は止まりません

恵ノ都絢奈

まぁ、核を突かれたら終わりですが

恵ノ都絢奈

頑張って生き耐えようと思えば24時間くらいは

恵ノ都絢奈

心臓動かせると思いますよ

月夜咲斗

本当に生きたまま心臓を抉り出せば弾が出来上がるのか？

恵ノ都絢奈

えぇ

野ヶ咲竜

でも、なんでそう思った？

恵ノ都絢奈

え？なんですか？竜くん

野ヶ咲竜

なんで、命志を抉り出せば動いたままの命志を手に入れる事が出来

野ヶ咲竜

弾にすれば威力が人工物より増すって

野ヶ咲竜

なんでそう思ったんだ？

野ヶ咲竜

まるで……

野ヶ咲竜

1度作った事がある様な…

野ヶ咲竜

そんな口振りだな？

その言葉でみんなは固まってしまった

刈乃愛煉

……言われて……見れば……確かに……

太陽音裳

絢奈…本当に……？

私は恐る恐る聞いてみた

すると

恵ノ都絢奈

ふふっ……

恵ノ都絢奈

うっ…ふふふふ……

恵ノ都絢奈

あはは…！

笑いだした！

太陽音裳

(心の声)じゃ…本当に……！？

月夜咲斗

今の…全部……！？

恵ノ都絢奈

ハハ……

恵ノ都絢奈

あーっ可笑しいですね、皆さん

羽芽涅翼

絢奈……

恵ノ都絢奈

私は作ってないですよ

怪物達

え？

羽芽涅翼

でも、竜が言う通り本当に作ったかの様な口振り！

恵ノ都絢奈

作っている所を1度拝見した事があるだけで

恵ノ都絢奈

作ってないですよ

怪物達

拝見したぁー！？

清莱夜

え？どう言う事？？

恵ノ都絢奈

私、一応科学者の卵なんで(*' ▽'*)

恵ノ都絢奈

だったら怪物や人間の生体だけでは無く

恵ノ都絢奈

怪物を使った武器も知っておいた方がいいんじゃないかって(*' ▽'*)

恵ノ都絢奈

殿達から勧められて見学に(*' ▽'*)

刈乃愛煉

殿って事は！

全員が一斉に麗綺と紗茹兎の方へ向く

羽芽涅翼

じゃ、お前らが？

織田麗綺

嗚呼、確かに

織田麗綺

絢奈にその見学を勧めたのは私だ

織田紗茹兎

と、僕も勧めましたー！^^*

織田麗綺

科学者の卵がこんな事も知らないなんて恥ずかしいだろ？

清莱夜

なんだ……びっくりしちゃった……

刈乃愛煉

絢奈なら絶対やると思っちゃったー！( > ｡< )

野ヶ咲竜

俺も…疑った……ごめん……

恵ノ都絢奈

皆さんからして、私はサイコパスなんでしょうか？(*' ▽'*)

羽芽涅翼

十分なサイコパスだろ？

恵ノ都絢奈

あ、皆さん、敵到着したそうですよ

大きな船が浜に止まった

そして敵が降りてきた

敵1

テメーらなんだー？

太陽王

この国の太陽王だ

敵1

おーい！いきなり王のお出ましだぜー？

敵達は笑う

すると

野ヶ咲竜

時よ止まれ……

小さく竜が言った

私は竜の方を向こうとすると

敵1

ぎゃあぁぁぁぁー！！！！

敵の叫び声が聞こえる

竜のナイフが敵達の心臓を貫いている

太陽音裳

待っ！

「待って」

そう言おうとしたが遅かった

太陽音裳

なんで急に攻撃を！？

太陽音裳

人間かもしれないじゃん！？

私は絶対にやっては行けない焦りを

やってしまった

野ヶ咲竜

よく見ろ

太陽音裳

え？

野ヶ咲竜

敵、よく見ろ

私は竜に言われ恐る恐る敵を見る

太陽音裳

あっ！

野ヶ咲竜

気が付いた？

竜がそう言う

それもそうだ

だって……

野ヶ咲竜

この敵は全部怪物だ

そう、怪物だからだ

敵2

おいおい嘘だろ！？

敵2

さっきまで居た奴らが一瞬で死んだぞ！？

敵2

あの灰髪野郎、何しやがった！？

野ヶ咲竜

さて、次は

野ヶ咲竜

誰から死にたい？

冷たい目で竜は敵を見る

敵2

ひっ！

敵2

あいつ、やべぇ……

敵がそう嘆いた次の瞬間

ボス

何を怖がって居るのですか？

敵2

ボス！

野ヶ咲竜

ボス？

敵2

ボス！聞いてください！

敵2

あの灰髪！一瞬でこれだけの人数を！！

ボス

ふーん？

竜をガン見する

野ヶ咲竜

……

ボス

何したのー？

野ヶ咲竜

能力を使っただけだ

ボス

へー、やるじゃん

深くフードを被っていて顔が見えない

野ヶ咲竜

フード…取れよ……

ボス

嫌だね〜

野ヶ咲竜

そう、なら無理やり

野ヶ咲竜

時よ……

竜はまた時を止め

フード男？にナイフを当てた！

ボス

おっと！

敵はブロックした

が

それは正面のナイフ

フード男は横からくるナイフに気付かず

ナイフでフードを外された

ボス

なっ！

ボス

へぇー横からなんて全然分かんなかったよ！

敵は顔を見られたくないからか

ずっと下を見てる

野ヶ咲竜

おい、顔上げろ

ボス

まぁ、顔を隠すつもりも無いからね

そして奴は顔をあげる

月夜咲斗

！

太陽王

！

太陽王

お…お前は…

学校の怪物 IV期

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ネモと黑楙

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