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切ねぇ
多分私のリクですよね......? 出されたの気付かなくて本当に申し訳ありません...。 自然と涙が出ました 言葉じゃ伝えきれないくらい悲しくて、でも愛があって。 ありがとうございました、!
リクWTBL
スマブラ(br、sm)
シリアス系
バットエンド…かな?
上手くできてなかったらごめんなさい…
どちらが悪いとかではなく
どこか、お互いすれ違っていた
ぶるーく
ラップをかけた冷めたおかずを目で流し
今日もまた、時間通りに帰ってこない彼を待つ
彼は社会人、僕は大学生
…わかってはいる、ものの
日々の生活で積もるものはストレス
楽しいと思っていた同棲生活とはかけ離れていた
ぶるーく
リビングの灯りを消して、1人軋む床を歩きベットに潜る
前みたいに、ベットを温めて置いてくれる彼は居ない
今日も時計の音が大きく響く中眠りについた
孤独で家にいるのが嫌で、少しバイトを増やした
でも、それにすら気づいてくれない恋人
不安なんて通り越して呆れ
昔は変化に気づいてくれる人だったのにな
きっと2年前の自分が見たら驚くんだろうな
互いに冷たくなった関係を繋ぎ止めなくもなってしまった
なかむ
ぶるーく
短く返事を返す
いいな、なかむは
少し羨ましくて、妬んでしまう
自由で、恋人を作らず友達とばかり遊ぶなかむ
心の隅っこで、そんな風に戻れたらと考える
…そのくらい、今の僕は弱っていたな
なかむ
ぶるーく
ぶるーく
LINEでスマイル宛のメッセージを送ろうとした
が、やっぱり辞めた
どうせ、仕事で帰ってこないし
必要最低限しか行ってないスマイルとのLINEを閉じる
心配して、行かないでって言ってくれる相手がいないこと
なんて虚しく悲しいんだろうな
家に着くと久々に誰かが待っているのを灯りで感じる
少しだけ、顔を合わせたくないな
ドアノブに手を回し恐る恐るドアを開ける
ぶるーく
リュックを下ろし、恋人の元へ歩く
スマイル
いつも張りがない声だが、今日は一段と弱々しい
ぶるーく
僕も小さく返す
すると彼は少し怒ったように言う
スマイル
ぶるーく
驚き、言われると思わなかったことに目を見開く
嫉妬でもしてるの、
そんな浅はかな考えは一瞬で消される
スマイル
スマイル
ぶるーく
少しの期待はゴミに捨てられたみたい
…何を、ふざけたこと言ってんだ
いっつも自分は連絡しないくせに
ぶるーく
スマイル
スマイル
ぶるーく
僕が責められている状態の理不尽さにイライラする
遅いくせに何時になるとか連絡しないじゃん
きっと僕が夜中待ってるとは思わないんだろうね
スマイルとの貶し合いは果てることなく続く
こんな大きな口喧嘩は初めて
でも、溜め込んだ全ての鬱憤が涙を含んで口に出た
嫌なところが全部見えて、好きなところが侵食されていった
好きなのに、好きだったから
スマイルも僕も、この生活が元凶だと確信つく
その頃には心が酷く傷つき、胸が痛かった
言うのも、言われるのも同じくらい苦しい
きっとそれは向こうも同じ
…明日、
何を話すかなんて検討がつく
1つ、未来について話すだろう
スマイル
そうだよね
納得、予想的中
落ち着いて返事を返す
ぶるーく
別に拒むつもりはなかったけど
この人を手放すことには寂しさを感じる
これからは、スマイルのいない毎日を送るんだね
小さな言い合いから喧嘩まで、色々あったけどね
結局最後まで、…嫌いにはなれなかったよ
何を言われても、腹がたっても
僕はスマイルが好きだった
スマイルが僕にこの家を出ていくように言っても
望んでない言葉ばかりをかけてきても
どうにも僕の脳は、優しいスマイルの記憶しか残せないみたい
静かになった家を1人で出ていく
ふと振り返る先には誰もいない
バイバイ、もう僕の前に現れないでね
あれから数年
社会人になって、日々忙しい毎日を送っていた
あの頃のスマイルのように
マンションの郵便ポストに白い洒落た封筒が1つ
僕宛の贈り物だと思えないようなそれに少し違和感
しかし封筒を見ると当然僕の住所と名前
誰だろう、と裏を返してみれば
過去の恋人、スマイルの名前が綴られていた
懐かしい名前に釘付けになる
…なんだよ、これ
その名前を見ると緊張が増し、バクバクと心臓が揺れるのを感じる
金色に飾られたシールを剥がし封筒を開ける
中身を見た時、僕は体が固まってしまった
…拝啓 新緑の候
このたび 私たちは結婚式を挙げることになりました
ぶるーく
…あぁ、そっか
そうなんだ
結婚式の…招待状かぁ…
1つため息をつき目を伏せる
まるで、僕だけだったものを取られたみたいだな
やっと気づいた
僕、スマイルの事まだ…
…僕、遅すぎでしょ
手紙に書かれたパートナーの名前を見る
可愛く、女性っぽい名前
相手は女性なのか
少しだけ、…希望をもっていたのかもしれない
もう一度、会えるのではないかと
…馬鹿な希望は今日、終わりを告げていた
ぶるーく
後ろに倒れ、招待状を見上げる
もし行ったら、優越感に浸れるのかな
誰かが僕を慰めて、一緒に責めてくれないかな
お前の方が後だったんだって
僕の方が、…僕の方がって
…嫌になっちゃう
こういう感情が絡むと僕自身が歪んでしまいそうだ
…行かない
祝福なんて今の僕には出来ない
だから、…せめて今は、スマイルの幸せが壊れないように
スマホのカメラロールを遡る
昨日までそこにいた元恋人は、もう写ってはいなかった
僕一人だけが前に進めていなかった物語
縋っている自分とは、お別れ
世界一かっこよくて優しいスマイル
少し頼りなくて、気難しいスマイル
きっと、そんなところも愛してくれる素敵な人に出会ったんだね
僕はね、スマイル以上の人には出会えないと思うの
そう伝えたら、そんなことないよって言ってくれるかな
お嫁さんのことを惚気られるかもしれない
…また逢う日までに、僕も幸せを増やしておくよ
そしたら、…ちゃんとおめでとうって伝えるから
…幸せに
どうか、どうか
幸せになってね