テラーノベル
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大森元貴side
涼ちゃんは俺たちに背を向けたままこっちを見てくれない
聞かないといけないことはたくさんある
なんで俺たちは会ってはいけないのか
なんで涼ちゃんは俺たちに背を向けるのか
時間が、すごくゆっくりにかんじられる
夜風が俺たちの間をすり抜けて、夜の街に飛び込んでいく
omr.
fjsw.
fjsw.
涼ちゃんは背中を向けたまま俺たちに話しかける
涼ちゃんの声は、少しだけ震えていた
表情は見えないけれど、きっと涼ちゃんは泣いている
omr.
fjsw.
涼ちゃんはそこで一旦言葉を切った
そして涼ちゃんは一瞬だけ振り向いた でもすぐに俺たちに背中を向けた
暗くてよく顔は見えなかった
涼ちゃんは歩き出した
屋上の塀に近づいていく
fjsw.
omr.
fjsw.
wki.
fjsw.
涼ちゃんはこっちを振り向く
暗くて表情はよく見えない
涼ちゃんはこっちに向かって歩いてきた
一緒に帰ってくれるのかな、なんて思った俺は馬鹿だったと思う
涼ちゃんは俺たちの背中を押して屋上から追い出した
そして屋上の方から鍵を閉める。
ガチッという年季の入った鍵の音。 それはもう屋上に入れなくなったという合図の音。
wki.
omr.
俺たちは必死に涼ちゃんに向かって叫ぶ
涼ちゃんは静かに屋上のドア越しに喋りかけた
fjsw.
omr.
fjsw.
そういって涼ちゃんは喋らなくなった
“きっとまた会えるから”
その言葉を鵜呑みにして帰ってしまった俺と若井は、本当に馬鹿だったと思う
その日、涼ちゃんは屋上から飛び降りた
次の日の朝、俺は家族のいないリビングでテレビをぼんやり見ていた
『昨日の午後八時ごろ、東京の高校で飛び降り自殺未遂が…』
テレビのアナウンサーが読み上げるのをぼおっと聞く
そう。涼ちゃんは昨日飛び降りた
最初聞いた時は信じたくなかった
違う、と叫び出したかった
でももうネットニュースにはこの情報が出回っていて。
若井からの電話で、涼ちゃんが飛び降りたことが本当だと知ってしまった
嘘だ、と思いたかった
悪い夢だ、きっと、悪い夢だ。
そう、思っているのに世間は涼ちゃんの自殺未遂の話ばかり。
涼ちゃんは、今意識不明の重体
SNSには涼ちゃんの自殺未遂の原因がなにか考察を繰り返している
黙れ、と叫びたかった
涼ちゃんの苦しみと悲しみを知らないくせに
どんだけ涼ちゃんが苦しんでいたか知らないくせに
知ったような口を聞くな
そう、叫び出したかった
昨日から、まともに寝れていない
涼ちゃんの意識がもし、戻らなかったら
そんな悪い想像ばかりが浮かんで、とても寝れる気はしなかった
『ピーンポーン』
その時、急に聞こえたチャイムの音
家中に響く、若井の掠れた声
こんにちは✨
1200いいねありがとうございます😭 感想も嬉しいです!励みです😭ありがとうございます😭
この作品もいいねと感想よろしくお願いします🤲
それではまた!
コメント
4件
こういう展開大好物です、、続きめちゃ楽しみにしてます✨
おーーーーううううう ちょっとだめですよおおお、、、、、 へっって声出しちゃったじゃないか… いやぁ、、でも死んでないから…… そこ願っておきます………
まさかと思ったけど、ほんとに 飛び降りちゃった