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<コウ視点>
春の暖かい夕方に
オレはそれを見つけた
コウ
オレはそいつをくくりつけられた柱から外し
片腕に抱えた
そいつは暴れることもなく
ただ呼吸して
虚ろな目でうつむいているだけ
オレはそいつを連れて帰った
和服と2本の角を頭に生やす
アイツの元へ
<黎視点>
黎
黎
僕は薪割りをしていた
ある程度、割り終わると
タッタッタ
足音が聞こえた
僕はその方向を見た
黎
黎
夕日で赤く染まり始める森の中
彼がこちらに歩いてくるのがわかった
僕とは真逆の西国生まれの彼は
こちらを歩いてくる
遠くからでも彼の特徴の一つである
青い鱗のような模様が顔にあることがわかる
しかし
今日は普段とは違い
もう一つ、目につくものがある
それは
彼が右腕に抱えているもの
それはぐったりとしており
まるで生気を感じない
それは一人の少女だった
コウ
黎
黎
コウ
コウ
コウ
黎
黎
黎
黎
黎
コウ
黎
黎
コウ
コウはその子を降ろして、立たせた
???
その少女は無言だった
その胴体は、縄で縛り付けられていた
黎
コウ
僕は少女の縄をほどいてあげた
少女は何も言わないが
顔色が悪く
立っているのに、少しふらついている
黎
僕はコウの方を見た
コウ
黎
コウは無言の少女の手を引いて
僕も続いて歩き出した
すこし歩くと
木の柱が一本立っていた
そこのは看板で
「生け贄」
そうか書かれていた
この少女はここに縛られていたのだろう
黎
コウ
黎
コウ
コウ
黎
黎
黎
コウ
黎
黎
黎
黎
黎
黎
黎
黎
黎
黎
黎
???
コウ
黎
黎
黎
黎
黎
コウ
黎
黎
コウ
コウ
コウ
コウ
コウ
コウ
コウ
コウ
ガサゴゾ
黎
全く動きもしなかった少女が動き出した
そして、取り出したのは
一本の刃物だった