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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

書斎

ハツネ

本日中にこちらの書類の処理をお願い致します

え、この書類全部?

ハツネ

はい、これでもこちらで処理が可能なものは終わらせておきました

ハツネ

残りはご主人様の確認とサインが必要な書類になりますので

ハツネ

よろしくお願い致します

ハツネは祖父の代から家に仕える狐獣人のメイドだ

主に事務周りの手伝いをしてくれる

ハツネ

本日は私が付きっきりでお世話させていただきますので

ハツネ

逃げられるとは思わないでくださいませ

ハツネのこちらを見る視線が冷たい

今まで逃げ回ってきたツケだな

今日はおとなしく書類を終わらせよう

集中して順調に書類の山を片づけていく

ハツネ

昼食のサンドイッチでございます

ハツネ

どうぞこの調子でよろしくお願い致します

今は集中力が波に乗っている

手を止めずに食べられるものがありがたい

昼食後しばらくは調子が良かった

だが、今はとても眠い

外からの陽が部屋を暖かくし睡魔が猛威を振るう

ハツネ

ご主人様

ハツネ

どうぞこちらへ

ハツネがソファでこちらを呼んでいる

膝枕か?まさかな

いや俺は眠くないぞ

ハツネ

集中力が切れているように見られましたが

ハツネ

私の気のせいでございましたか

ハツネ

申し訳ございません

ハツネ

どうぞ続けてください

ハツネにそっぽを向かれてしまった

いや、やっぱり眠かったんだ

今日にいたっては仮眠は許されないと思った

ハツネ

あまり長く眠るのは逆効果になってしまいますが

ハツネ

効率的に仕事をするには仮眠も必要でございます

ハツネ

私の膝で恐縮ではございますがどうぞ

膝に寝転がると頭を撫でられ直ぐに寝落ちた

ハツネ

ご主人様

ハツネ

起きてください

もう時間か

身体を起こそうと手を動かすとハツネの尻尾があった

毛布の代わりにしてくれてたのか

やっぱり気持ちいいなハツネの尻尾は

サラサラでふわふわな毛並みの尻尾はいつまでも触っていられる

ハツネ

お褒めいただき嬉しいですが

ハツネ

あちらに戻っていただけますか

ハツネ

私はお湯を取りに行ってまいります

そう言いハツネは足早に書斎から出て行ってしまった

残りも気合い入れてやるか

これ以降は特に何もなく淡々と書類の山を片付けていった

これが最後の一枚

問題なし、サイン書いて

やっと終わった

ハツネ

お疲れ様でした

ハツネ

普段からこまめに作業をしていただければこのような事にはなりません

ハツネ

今後このような事にならないことを期待しております

気をつけるよ

ハツネ

ハツネ

正直申し上げますと本日中に終わるとは思っておりませんでした

ハツネ

ご主人様の能力を見誤ったこと申し訳ございません

ハツネ

本日は付きっきりでお世話すると申し上げましたので

ハツネ

残りの時間はハツネに何なりと

ハツネ

ご命令ください

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