月見。
月見。
月見。
月見。
月見。
月見。
注意!! ・地雷さんは今すぐUターン! ・まろにきが付き合ってます ・あにきが結構女々しくなってます ・大人組が出てきます ・nmmn ・ご本人様方とは何も関係のないフィクションです ・口調&キャラ崩壊あり ・通報❌
月見。
月見。
まろは同じいれいすメンバーであり、俺の恋人というやつだ。
墓場まで持っていく予定だった俺の気持ち。そんな時、まろの方から好きだと告白された。
嬉しかった。心の底から。舞い上がっていた。夢が現実か分からくて、思わず頬をつねったものだ。
けれど少しずつ時間が経っていくうちに、思ったことがある。
まろは、俺の気持ちに気付いて俺に告白してくれたんじゃないかと。
考えてみれば、優しい彼なら充分あり得ることだった。俺が気持ちを上手く隠し切れていなかったから、その気持ちに気付いたまろが俺を哀れに思って、少しでも良い思い出を残してくれようとしたんだろう。
だから、この関係にいつか終わりが来ることは分かっている。
ないこ
悠佑
ないこ
テーブルを挟んで向かいから水を差し出してくるのは、同じくいれいすメンバーでありリーダーのないこ。
仕事で上司に理不尽なことを叱責され、どうにもその鬱憤を拭い切れなかった俺は、ないこハウスでないこに愚痴を聞いてもらっていた。
ないこ
あにき優しいもんね。と言いながら、ないこは俺の手にあった酒の缶と水の入ったコップを入れ替えた。
悠佑
ないこ
悠佑
ないこ
悠佑
むす、と唇と少し尖らせてみる。ないこは依然柔らかく笑っていたが、別に嫌な気にはならなかった。
優しい奴やなぁとぼんやり考えながら水を飲んだ。冷たくて美味しい。
ないこ
悠佑
ないこ
悠佑
少し考えてからそう言うと、ブハッとないこが吹き出した。
ないこ
あにきらしい、と笑うないこに、俺は不服に顔を顰めた。
悠佑
ないこ
ないこの口から飛び出してきたその名前に、ぴくりと肩を揺らした。
ないこ
ないこには以前から俺の気持ちがバレていた。と言っても、酒に酔った時に俺が自爆してしまったのだが。
悠佑
ないこ
ないこの言葉に、俺は脚の上に置いていた自分の手に視線を向けた。行き場のない手を絡ませて遊ばせる。
悠佑
ないこ
悠佑
俺の言葉に、ないこがぴたりと動きを止めて、俺に視線を向けたのが分かった。俺の視線の先では依然手が落ち着かなそうに動いている。
ないこ
悠佑
ないこ
悠佑
悠佑
ないこ
悠佑
きゅ、と手を握った。いつか来る終わりを分かっている。だから、これ以上の幸せを求めてはいけない。じゃないと本当に終わりが来た時、まろを笑顔で見送れなくなってしまうから。
ないこ
ないこが黙り込んでいる。無理もない、重い話をしてしまった。今日はこんな話をするつもりなんてなかったのに。
悠佑
忘れてくれ。そう言おうとしたのに、顔を上げて見たないこの表情に、その言葉を全て言い終わることはなかった。
ないこは俺の後ろを見て、何やら固まっていた。何を呆然としているのか分からず、ないこの視線を追って俺は振り返る。
そして、文字通り固まった。
悠佑
If
見慣れた姿がそこに立っていた。さっきまでほろ酔い程度だった自分の中の酔いが、完全に覚めていくのが分かる。
まろは無言だった。ただそこに立って俺達の──否、俺のことを見下ろしていた。
いつも笑っているまろの無表情に、思わず息を呑む。焦りが心を支配する。一体、いつからここに?どこから聞かれていた?
ないこ
ないこも焦っているのか、少し辿々しく教えてくる。俺の為を思って取ってくれた行動だ。責めることなんて無い。
悪いのは、べらべらとあんなことを垂れ流すように喋った俺だ。挙句まろに聞かれてしまった。
If
悠佑
手首を掴まれ、力任せに引っ張って立たせられる。そのまままろはずかずかと玄関へ向かった。
怒っている。それが分かったから、俺は何も言えなかった。ごめんないこ、と思いながらただその背中に着いていく。
歩く道で、まろの家へ向かっているのだと分かった。ないこの家からまろの家はそう遠くない。
けれど無言の夜道、どうしても気まずくて落ち着かなくて、延々と続くかのように感じた。
何も言わず歩くまろ。掴まれた手首は少し痛くなってきたが、何も言えずその後ろを着いてく。
家に着き、リビングに入ったところでまろが振り返った。目を合わせるのが怖くて、反射的にバッと下を見た。
If
いつもの優しい雰囲気も声色も、今は何処にもない。ごくりと唾を飲み、震える口を開いた。
悠佑
If
かなり前だ。つまりそこからの俺の長ったらしく女々しい話は全て聞かれていたと言うことになる。
If
悠佑
ああ、今日できっと終わるんだ。この関係が。俺が一人勝手にべらべらとあんなことを喋って、俺のこんな女々しい考えを、まろに知られてしまった。
“あいつに好きな子が出来たら応援するつもりやし、別れを告げられれば頷くようにするつもりやねん。変に引きずらずに、見送るんや”
こんな言葉、引きずってしまうと言っているようなものだ。そんな面倒臭い男、さっさと手放したいだろう。
悠佑
悠佑
床を見つめていた視界が滲んだ。まろの顔なんて見れなかった。
悠佑
俺は弱いんだ。今の関係がまろの優しさだと気付いてからも、その優しさに甘えて、この関係を続けていた。
やっぱり罰やな、と思った。これは罰や。ずっと甘えてきた俺の。こんな女々しくて、似合わない恋をしてきた俺の。
If
小さくて、最初は聞こえなかった。
If
悠佑
突然の大声。怒りのこもった大声だった。
まろのこんな声、聞いたこともない。俺はびくりと肩を揺らして、思わず顔を上げた。
If
悠佑
叫んで、息を吐き出した。自分で言っておきながら泣きそうになって、ずるずるとその場に座り込む。まろが掴んでいた手首には赤く跡がついていた。
悠佑
ぼろぼろと涙が溢れる。もう止められなかった。ああ、俺って最後の最後まで面倒臭い奴やな、流石に優しいまろでももう嫌になっただろう。
嫌いになるなら、滅茶苦茶嫌われて仕舞えばいい。・・・もう、良いから。
そう、思ったのに。
悠佑
いつの間にか、俺の体はまろの腕に包まれていた。
ぶわっと更に溢れてくる涙。
優しく、されたくない。もうこれ以上。
悠佑
If
悠佑
これ以上優しくしないで。離れたくなくなるから。離れられなくなるから。・・・頼むから。
If
まろを引き離そうとしていた腕から、思わず力が抜けた。普段あまり呼ばれない名前。なんで、今。
まろの腕は俺の体を包んで離さなかった。まろは俺を抱き締めたまま、言葉を紡ぐ。
If
でもね、とまろは言う。優しい声だった。
If
If
悠佑
なんでそんなこと、俺が嬉しいことばかり、言ってくれるんだ。俺は勝手に先走って考えて、こんなに女々しくて、一人で勝手に泣いて。とにかく面倒臭い奴なのに、なんでそんな俺を。
悠佑
If
ずるい聞き方だ。答えなんて一つなのに。
嗚咽しか漏れない口の代わりに、まろの肩に埋めた顔をぶんぶんと横に振った。まろの優しい手が俺の頭を撫でる。
この手を、まろを信じたいと思った。まろが選んでくれた自分を、信じたいと思った。
If
悠佑
むに、と口を塞がれる。
If
悠佑
If
はいはいて、あいつ絶対納得しとらんな。そう思いながら、鼻声の自分がなんだか恥ずかしくなってきた。
あ、そうだないこ。家に押しかけて連れ戻されて、申し訳ないことたくさんしてしまった。
謝ろうとスマホを取り出すと、ないこからLINEが来ているのに気が付いた。
“まろのことだから怒り任せに酷いことはしないと思うけど、大丈夫?落ち着いたら返して”
“目はちゃんと冷やしなよ。あ、まろがやってくれるか”
なんやこいつ、エスパーか。思わずそう思ってしまった。
悠佑
ないこ
悠佑
ないこ
悠佑
ないこ
悠佑
ないこのメッセージに首を傾げる。嫌がらせ?それは誰に向けてのだろう。俺は別にハンバーグを作ることは苦じゃないし嫌がらせなんてことはない。では、誰に?
考えていると、スマホが取り上げられた。
悠佑
If
悠佑
If
悠佑
まろは俺のスマホの画面を見ると、少し狼狽えた後目を丸くして叫んだ。俺は驚いてまろを見る。
悠佑
If
悠佑
If
悠佑
急に口悪くなったな?いやそうじゃなくて。
If
悠佑
まろはそう叫ぶと、俺のスマホを何やら操作し出した。
慌ててスマホを覗き込むと、ないことのトーク画面に“駄目!!!!”と送信されていた。既読が付く。
ないこ
悠佑
ないこ
悠佑
彼氏。その言葉に思わずドキッとする。まろはずっとないことのトーク画面に不服顔をしていて、俺に両脚の間に座るよう促した。
すっぽりと俺を包むように座るまろは、俺の肩に顎を乗せてむすっとトーク画面を見つめる。
“はいはい、すみません。じゃあ今度あにきとコラボで歌わせてもらうね”
If
耳元での大声。うお、と少し顔を顰めると、あぁ!ごめんあにき!とまろが慌て、すぐに文字を打ち出した。
“なんで!駄目!!”
“束縛男は嫌われるよいふまろくん。それにコラボくらい良いでしょ、同じいれいすメンバーだし。別に邪な想いはないよ?深掘りし過ぎじゃない?”
ぐ、とまろが言葉に詰まる。ないこよく口回るなぁ。と俺は呑気に感心した。
“じゃあ俺もついてく”
悠佑
思わず声が漏れた。歌わないのに来たって暇だろうに、何故着いてくるんだ。
If
悠佑
恥ずかしくなってきて視線を彷徨わせる。まろは数秒黙った後、静かに俺の名前を呼んだ。
悠佑
唇に当たる柔らかい感覚。それが何かを理解して、俺はそっと目を閉じて身を任せた。
ないこ
既読がついたまま返信が来ないトーク画面を見て察したないこは、スマホを机の上に置いた。
ないこ
しかし、あそこまで悠佑を不安にさせたのは頂けない。悠佑は、自分が過去に何度断られても誘い続け漸くグループに入ってもらった大切な仲間なのだ。
ないこ
窓の外で星が輝く夜空を見上げ、ないこはニッと楽しそうに笑った。
コメント
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あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"!! 好きですっ!怒鳴っちゃうifくんカッコよすぎだし、言葉選びうますぎますっ!!✨ フォロー失礼しますっ!!
ないくん小悪魔可愛いぃぃぃ! うわ、主さん天才ですか?✨ 累計いいね数10000おめでとうございます!