VVT BL(orskあり)

三部作になりました。オチなんかねぇよ akpyではありません。繰り返します、akpyではありません

・ご本人様と関係ありません ・個人用なので駄作 ・学パロ ・セクハラ ・短い ・キャラ崩壊注意 ・何が来ても良い人向け

以下本編 118タップ

暴行事件が起きた日、シャークんさんが言っていた「ストーカー」が気になって勉強に手がつかない。あと一週間で受験だというのに。

初めて会った日もそれ以降も僕は彼に守られていた。僕は何も出来ていない。思えば、彼と出会ってから一度も彼の役に立てたことはない。思わず溜め息を吐いた。

彼と同じ学校に通いたい。その気持ちだけで今まで頑張ってきた。ここで落ちてしまったら夢が叶わない。

心が苦しいことを言い訳にして横になる。不安が募って、目を閉じても眠れなかった。

歩きながら英単語の勉強をする。色んな人が勉強を見てくれたお陰でミスが少なくなってきた。それでも、不安は消えない。

あんなに憧れていた高校生活が描けなくなっていた。「楽しいことを考えれば大丈夫」と教わったのに活かせていない。

後ろから声をかけられたので振り返る。そこには知らない女性が立っていた。

決めつけは良くないが、会話の始めがあきらさんの名前だった。「ずっと一緒に居る」も見ていないと分からない。逃げることも出来るが、根本的な解決にならない。ここでストーカーを止めさせないと。

恋愛とは縁の無い彼が結婚など有り得ない。眼の前の女性が信じられず、怖いので帰ろうとした。

ズボンのベルトに手をかけた彼女の腕を掴む。僕の方が力が強いので脱がされることは無いが、彼女は手を離そうとしない。叫んで誰かに助けを求めることも出来たが、現場を捏造されたら勝てない。

弱い所を触られて腰が震える。あると分かったら、彼女は離れた。

どう見ても怒っているあきらさんと警察が見える。こんなに怒っている彼は初めて見た。

喚きながら警察に連行されていった。恐怖から解放されたからかその場に座り込んでしまう。

転んで膝を擦り剥いた時も彼が背負ってくれた。病気になった時も母に代わって看病をしてもらったこともある。昔のことを思い出すと、また気分が落ちてくる。

彼の言葉で心が軽くなった。腕に力を込めると「痛い痛い！」と大きな声を出して、少し面白かった。あと六日間、思い描く生活の為に頑張れそうだ。

彼の受験の結果、合格していた。春休みを使って彼の合格を祝う。あの六人を呼んだからか、賑やかになった。

隣に座っているピヤノの肩を揺らす。あの一件で彼女は懲りたものだと思っていた。学校で謝罪を受けたのに。ピヤノは俺の手を掴んで下ろす。

若干引いた目で見られてしまった。

自覚は出来ないが、どうやら酷い目をしたようだ。ジュースを一口飲む。周りを見ると、ニヤニヤしていたり笑っていたりした。

家族同然の彼と離れるのはまだ想像出来ない。残りの二年間は彼も居るから楽しい高校生活になるだろう。