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せんせー保健室の先生なんすね…はちちゃんの本当の学生の時の話かなって思ったら相手が先生ってこんなに辛いんだなって思いました😭続き楽しみにしてます!
まちこりーた
18号
18号
不安げに話す私と対極に、まちこは元気に私と話す。
まちこりーた
まちこりーた
「はっちーだもん」、という意味の分からない言葉に、落ち込んでいたのにも関わらず私は笑みをこぼす。
18号
18号
まちこりーた
まちこりーた
くすくすと笑みをこぼしていると、まちこは真面目な声と顔で私を褒める。 そんな褒め言葉に多少照れながらも、少し明るめなトーンでまちこと話す。
18号
まちこりーた
まちこりーた
まちこの言葉に背中を押された私は、さっき落ち込んでいた私と対極に明るめな声でポジティブ言葉を放つ。 それも、まちこの目を見て。
18号
まちこりーた
18号
まちこりーた
りぃちょ
そう、話していると後ろからうるさい元気な声が聞こえ、後ろを振り向くと手を上にあげてこちらに降っているりぃちょと、
18号
りぃちょの席を囲うように立って話していたニキとキャメロン。 通称、ニキニキ、メロンちゃん、キャメさん。
まちこりーた
ニキ
キャメロン
りぃちょ
まちこりーた
謎のノリにただただケラケラと笑っていると教室内に予鈴の音が響き渡る。
18号
小声で焦っているとまちこが私の小声を聞き取ったのか、一緒に焦りながらも”これ”をどうするかの案をくれた。
まちこりーた
18号
その案通りに私はすぐさま自分の席へと移動し、自分の机に”あれ”を入れた。
ほ…これで大丈夫…
りぃちょ
まちこりーた
18号
まちこの少し大きめな声が耳に入り、私はまちこ達の方を見るとまちこが”あれ”について言い訳をしていた。
そんなまちこに内心、「ごめん」と「ありがとう」を呟く。
ーーーーあれから時間は経ち、あっという間に帰り時になった。
18号
そう呟いて机の中に入っていた”ある物”を手で取り目線をその物にする。
胸が小刻みに内側から打たれ、少し痛みが走る。
上手くいくかな、貰ってくれるかな。 …拒絶、されるかな。
色んな不安が脳に積もっていくのを崩すような透き通る声が耳に入ってくる。
まちこりーた
声がした方へ目をやると、声の正体はまちこだった。
まちこりーた
まちこは不安がってる私を必死に勇気づけてくる。 そんなまちこに背中を押されたのか、私はまちこに「うん」と元気よく放ち顔を頷けると席を立つ。
そして、鞄と”ある物”を渡しに保健室へ急ぎ足で行く。
もうこの時間、みんなはいない。 だから見つかることもない。
最高な時ーー。
がらがら、と目の前のスライドドアを空け保健室内を見渡す。
すると、先生用の机と椅子に座っている人を見つける。
18号
しろせんせー
そう、声をかけると気だるそうにこちらへと歩いてくる”しろ先生”
しろせんせー
18号
言葉が喉につまる。 言いたいことは決まっているのに。
”ある物”を持っている手が震える。 それも、物が落ちそうなくらいに。
下を向いているせいでせんせーの顔が見れない。 だからといって顔を上げる勇気もない。
…勇気を出すんだ、私。
18号
私は勇気を出すべく、せんせーが目の前にいると言うのに深呼吸を始める。
ある程度、気が落ち着いた所で私は後ろに隠し持っていた物をせんせーの前へと運び、せんせーの顔に目を合わせる。
すると、ある物をせんせーが目をやる。
その時、私は口を開いた。
しろせんせー
18号
言った。言えた。
胸を内側から打たれる度胸がドキドキと痛む。
しろせんせー
突然の事で間抜けた声を零すせんせー。
そんなせんせーにまた震える声をかける。
18号
18号
しろせんせー
しろせんせー
18号
「貰っとく」、その言葉を聞いた瞬間、嬉しさで身体が埋め尽くされた気がした。
やった、貰ってくれる…!!
しろせんせー
18号
しろせんせー
18号
そう、今日最後の会話をし、私はせんせーに背を向けたーー
しろせんせー
18号が帰ったのを確認し、スライドドアを閉めては夕焼けが差す保健室で一人ボヤく。
にしても…これは…何のチョコや…? 義理か…本命か、それとも友チョコとか言うやつか。
チョコなんて男が貰ったら期待しないわけなく、俺は18号から貰ったチョコを眺めながら胸に期待を潜めていた。
もし、これが本命なんやとしたらもちろんーー…いや、考えんどこ。
考えが考えを妨げる。 それほど、俺の脳はグルグルと回転している。
しろせんせー
俺は教師用の椅子へ座り、18号から貰った巾着袋を開ける。 すると、巾着袋の中から箱のような物と謎の折られている紙が一枚入っていた。
しろせんせー
もしや…と思い、箱と巾着袋を机へ置き、折ってある紙を両手で開く。 すると、開いた紙には「本命です」と丁寧な字で真ん中に小さく書かれていた。
しろせんせー
紙に書かれている文字を脳の処理のため口でボヤく。
…好き、ということで…いいのか…? …まあ、そういうことやろうな。
正直、嬉しい半面、苦しい。
教師という立場で生徒と関係を持つのは如何なるものか。 きっと、それはあってはダメなこと。
それに関係を持ったらきっと、アイツらも騒ぎ立てる。 だからこればかりはーー……
しろせんせー
そう、ボヤいて箱に手を差し伸べ、箱の蓋を開ける。
すると、箱の中に4つトリュフが入っていた。
こんなん作れるんや…。とか、親的立場になりながらも小さめなトリュフを手に取り口に運ぶ。
口の中でトリュフを噛み砕くと苦めの生チョコのようなものが口の中に広がる。
にがっ、とも内心思ったがパリっとした部分にあるほんのりとした甘みが苦さを和らぐ。
そんなトリュフを噛んで、飲み込む。
しろせんせー
そうボヤいてまたトリュフの入った箱へと手を差し伸べる。が、トリュフを取りはせず、隣に置いてあった箱の蓋へ手を差し伸べ、箱に蓋をする。
それも、「ごめん」という気持ちを抱きながら。 蓋をすると箱を巾着袋に入れる。 そして紙もー…と入れたいどころだが、紙は預かっておく。
その代わりに、という意味も込めてPCの隣に置いてあるメモを手に取り、ペンを持ちメモにある文を書く。
しろせんせー
慣れた字で生徒に向けて文を書くのは何年ぶりやろ。
そんなことを頭の隅に置きながら、メモを取って巾着袋に入れる。
しろせんせー
巾着袋をPCの隣に置き、俺は仕事に集中を向けたーー
まちこりーた
18号
保健室前、小声で叫ぶ私とまちこ。
また、内側から高速で打たれ胸が痛くなる。
恋って、こんなにドキドキするものやっけ…。 とかを内心考えつつも私は意を決してスライドドアに手をかける。
まちこりーた
そう言って、まちこは素早く教室の方向へ歩いていった。
「振られたら」、「嫌われたら」。 色々な不安が積もりに積もる。
18号
大丈夫、大丈夫だよ。私。
そう、不安でいっぱいな心に言い聞かせ、冷静を取り戻す。 すると後ろから「あ、」と聞きなれた声が聞こえ、私はゆっくりと後ろを振り向く。
しろせんせー
18号
しろせんせー
18号
気まずい雰囲気が漂う中、せんせーは保健室の鍵をポケットから取り出し、扉にかかっている鍵を開ける。
しろせんせー
18号
振られるかな…嫌われちゃうかな、不味かったかな。
そんな事を頭の中でぐるぐる考えていると、せんせーが鞄から私が渡した巾着袋を取り出し、私の方へと差し出す。
しろせんせー
しろせんせー
「美味かった」。 この言葉を聞いた瞬間、私は全身に鳥肌が立ち、明るい元気に包まれた声でせんせーに返事をする。
18号
良かった、不味くなくて。
そう思って安心したのもつかの間。
しろせんせー
せんせーから「告白の返事」の話を持ちかけられ、私は息と唾を飲み込む。
しろせんせー
そう言いながら私が持っている巾着袋に人差し指をちょんちょん、と指す。
18号
しろせんせー
しろせんせー
18号
その言葉を聞いた瞬間、私は時が止まったように固まる。
……期待すんな…って…? …もしかして……”振られた”…?
しろせんせー
せんせーの声を聞き、一旦我に返る。
しろせんせー
そして低い、悲しみに満ちた返事をし、私は”しろ先生”に背を向ける。
18号
しろせんせー
”すまん。”
そんな事を、背後から言われたような気がした。
おしまいっ! 失恋”パロ”はいいぞぉ…。