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いきなり始めまーす

※ナレーター役をします

折原詩織、14歳
中学2年生。
2008年1月18日、
自宅マンションのベランダから飛び降り自殺...。
原因は、いじめ。
ところが、詩織の人生は、そこで終わったわけではなかった。
友情の温かさ。
家族の大切さ。
そして、初めての恋。
死んでからわかる、いろいろなこと。

これは1人の少女の死から始まる、不思議な物語。

「お父さん、お母さん、そして夢香。 迷惑をかけることになってしまってごめんなさい でも、あたしにはもうこんな方法しかありません。 高村舞。熊澤有希。古池里央。小宮千尋。 そしてーー 諏訪美琴。 美琴、あんたの名前だけは、できればここに書きたくなかった。 けど...しょうがないよね。 とてつもなくひどいことを、あたしにしたんだから。 あたしは、あんたたちを、決して許さない。 死んでも許さない。 机の上に花が飾ってあったこと。 話しかけても無視され続けたこと。 掃除当番をあたし1人に押し付けたこと。 体育館の用具室に閉じ込められたこと。 そして、今日...トイレでの出来事。 その他色々...やられたことは詳しく、このサイトに書いてあります http:/noichigo.jp/read……. あたしは地獄の猛火に焼かれても、あんたたちを忘れることはありません。 この恨みを、思いを、次の人生にも持っていきます。 さよなら。 折原詩織」

折原 詩織

っと、こんな感じかな

独り言を呟いて、ブルーの水玉柄の便箋を二回折りたたみ、お揃いの封筒に入れた

「遺書」って書く時、漢字を思い出せなくて携帯で調べた。「いしょ」じゃあ、なんかカッコ悪いし。

ドアの外でお母さんの声がする。

お母さん

詩織ー。お母さん、もう寝るわよ。お風呂、さっさと入っちゃいなさい

折原 詩織

はーい

まもなく遠ざかっていく、聞きなれた足音。もうお母さんのうざい小言に悩まされることもなければ、大好きな手づくりコロッケも食べられない。そう思うと、少しだけ寂しくなった。

そのまま椅子に座って、ぼうっとして。家族が寝静まるのを待つ。

壁の時計が11時を回った頃、ひとつ深呼吸して立ち上がった。鍵を外してベランダに出ると、1月の冷たい風があたしを迎える。 寒い。寒すぎる。

でも、寒いって感じるのは、生きている証拠だ。死んでしまえば、何も感じなくなるんだから、、、

遺書を持ったまま外に出ちゃったことに気づき、手すりの前でスリッパを揃えて脱ぐと、封筒をその下に置いて重しにした。

氷みたいに冷たい手すりをよじ登り、鉄柵の外側に足を下ろす。後ろ手でしっかりと冷たい鉄の塊を掴んで、そのまましばらく夜景を眺めていた。

今夜は星ひとつない闇夜。 けれど、地上にはこんな遅い時間なのにいくつものあかりが灯っている。

あ、ひとつ消えた。またひとつ。 またひとつ...。 こんなふうに、あたしの命の日も儚く消えていくのだろうか。

9回建てマンションの最上階。こんなところから飛び降りたら、まず間違いなく死ぬよね。

恐怖は感じなかった。 むしろ、いじめから開放されることが、これでやっと、あいつらに復讐できることが、嬉しくて、たまらなかった。

びゅん、と一際大きな風が吹き、セーラー服の襞スカートをめくりあげる。

あーあ、死ぬ時だっていうのに、制服か。 これじゃあ筋金入りの優等生みたいじゃないの。パジャマで自殺、っていうのもいかにもで、ダサいけど。 せめて、お年玉で買ったピンクのドット柄のワンピース、来ておけばよかった。

今から着替える? ううん、やめとく。ここで死ななきゃ、もう死ねない気がする。

意を決して、手すりから手を離した。 強い風が吹いて、あたしの身体は闇の中で踊り出す。

あれ?意外と長いんだ、落ちてくのってあたしは自殺する人間だから、天国には行けないんだろうな。このまま地の果てまで、限りなく落ちていくはず。

重い衝撃が、全身に走って。痛い、と感じることもなく、あたしの意識はそこで途絶えた。

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