私はエートックに入った
そこで会ったのが
喜氷 彪都って男の人
正直気に入らなかった
いつも笑うことも怒ることも しなかった
だから私は決めた
雅沂(兎愛)
蒼斗
雅沂(兎愛)
蒼斗
雅沂(兎愛)
蒼斗
彪都を、笑わせるって
雅沂(兎愛)
MOB共
雅沂(兎愛)
喜氷 彪都
雅沂(兎愛)
喜氷 彪都
雅沂(兎愛)
バンッ……
雅沂(兎愛)
喜氷 彪都
笑わせるの、無理かな、
いつかも分からない昔の記憶
でも、覚えてる
お母さんが、お父さんが、出ていった日、
この頃はまだ優馬はいない
雅沂(兎愛)
私が10歳の頃だった
兄
兄の必死に呼び戻そうとする顔を
今でも覚えている
あの悲惨な事件も、
全部、覚えている
喜氷 彪都が来る前のこと
私はエートック事務所で いつも通り過ごしていた
深夜2:00に差し掛かった頃
1件の着信があった
優兄からだ
雅沂(兎愛)
私はそこで衝撃を受けた
電話を掛け、相手が出た途端
優兄ではないと判断できた
明らかに声が低かった
優兄は声が高い
私は嫌な予感がして
雅沂(兎愛)
と、聞いた
そしたら
『そちらの組の方が、暮花さんと氷神さん以外が、焼死しました』
雅沂(兎愛)
私は声が出なかった
優兄と想雨さん以外が焼き死んだと 言うのだ
私は荘山病院に急いだ
途中で誰かに付けられていた気がした
けど、私にはそんな余裕は無い
私が着いた頃には
足は裸足だから血だらけ
切り傷もあった
でも痛みは無い
今私の目の前には
3人の警察と医者と看護師、
そして、
優兄と想雨さんの姿
私は警察から事情を説明され
皆が出ていった
雅沂(兎愛)
氷神 想雨
雅沂(兎愛)
優兄は眠っていた
氷神 想雨
雅沂(兎愛)
私は優兄の姿を見たくなかった
なんでって、?
優兄の体、
火傷跡が酷すぎて、
包帯だらけなんだもん、
優汰桜
雅沂(兎愛)
優汰桜
雅沂(兎愛)
優汰桜
氷神 想雨
雅沂(兎愛)
数時間がたった
雅沂(兎愛)
氷神 想雨
優汰桜
雅沂(兎愛)
雅沂(兎愛)
私は近道をした
ガサッ……
後ろで物音がした
誰かがいる感覚
雅沂(兎愛)
ストーカー
見覚えがなかった
雅沂(兎愛)
ストーカー
雅沂(兎愛)
逃げようとした
けど、
抵抗できずに……
穢された体で何とか事務所に戻った
だけど、
本気で死にたかった
死ぬ事が許されるなら
今すぐにでも死んでる
雅沂(兎愛)
だけど、
お兄ちゃん達に怒られる
そう思ったから死ななかった、
そんなことを思っていた時
優兄から通知が来た
雅沂(兎愛)
『気に入った奴がいたから 事務所に行かせたー』
という内容
雅沂(兎愛)
喜氷 彪都
そこで喜氷とは知り合った
でも、
それでも、
いつの記憶か分からない
私は今幸せと言えるのか
不幸なのか
分からなかった
ただ生きているのは
弟が最期に言った
『ヒーローになってね』 という約束を果たす為でもあり、 喜氷 彪都を、
泣かせないため
それだけで、
他に生きる意味は無い
夢を見た
母と父に殺される夢だ
ストーカーに穢される夢も見た
でも、
もう、
何も怖くなかった
優馬とお兄ちゃんがいるから
だけど、
お母さんとお父さんが、
あーなってしまった理由が
知りたかった