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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

私はエートックに入った

そこで会ったのが

喜氷 彪都って男の人

正直気に入らなかった

いつも笑うことも怒ることも しなかった

だから私は決めた

雅沂(兎愛)

おイ、蒼斗、手伝え

蒼斗

何をだ?

雅沂(兎愛)

アの男笑ワせンの

蒼斗

……喜氷のことか?

雅沂(兎愛)

名前ハどウでモいイけドさ

蒼斗

酷いなお前

彪都を、笑わせるって

雅沂(兎愛)

お前ラのセいデ損害出てンの

MOB共

知らないわよ!!

雅沂(兎愛)

フーん

喜氷 彪都

……

雅沂(兎愛)

ナらイいワ

喜氷 彪都

殺しますか?

雅沂(兎愛)

…うン

バンッ……

雅沂(兎愛)

帰る

喜氷 彪都

……

笑わせるの、無理かな、

いつかも分からない昔の記憶

でも、覚えてる

お母さんが、お父さんが、出ていった日、

この頃はまだ優馬はいない

雅沂(兎愛)

お母さん、

私が10歳の頃だった

父さん!母さん!

兄の必死に呼び戻そうとする顔を

今でも覚えている

あの悲惨な事件も、

全部、覚えている

喜氷 彪都が来る前のこと

私はエートック事務所で いつも通り過ごしていた

深夜2:00に差し掛かった頃

1件の着信があった

優兄からだ

雅沂(兎愛)

何かあったのかな?

私はそこで衝撃を受けた

電話を掛け、相手が出た途端

優兄ではないと判断できた

明らかに声が低かった

優兄は声が高い

私は嫌な予感がして

雅沂(兎愛)

何かあったんですか?

と、聞いた

そしたら

『そちらの組の方が、暮花さんと氷神さん以外が、焼死しました』

雅沂(兎愛)

ぇ、?

私は声が出なかった

優兄と想雨さん以外が焼き死んだと 言うのだ

私は荘山病院に急いだ

途中で誰かに付けられていた気がした

けど、私にはそんな余裕は無い

私が着いた頃には

足は裸足だから血だらけ

切り傷もあった

でも痛みは無い

今私の目の前には

3人の警察と医者と看護師、

そして、

優兄と想雨さんの姿

私は警察から事情を説明され

皆が出ていった

雅沂(兎愛)

大丈夫ですか、?

氷神 想雨

お前の方が大丈夫か?

雅沂(兎愛)

大丈夫です

優兄は眠っていた

氷神 想雨

優汰桜が庇ってくれてん

雅沂(兎愛)

そう、ですか、

私は優兄の姿を見たくなかった

なんでって、?

優兄の体、

火傷跡が酷すぎて、

包帯だらけなんだもん、

優汰桜

ん、いってててて、

雅沂(兎愛)

ぁ、おはよ、

優汰桜

おぉ、雅沂

雅沂(兎愛)

大丈夫、?

優汰桜

何とか生きてた

氷神 想雨

雅沂(兎愛)

そっか、笑

数時間がたった

雅沂(兎愛)

ぁ、私そろそろ帰るね

氷神 想雨

おん

優汰桜

おっけー気をつけろよー

雅沂(兎愛)

うん

雅沂(兎愛)

こっちの方が道近いんだよね~

私は近道をした

ガサッ……

後ろで物音がした

誰かがいる感覚

雅沂(兎愛)

だれ、?

ストーカー

バレちまったかw

見覚えがなかった

雅沂(兎愛)

誰なの、?

ストーカー

お前のストーカーだよ

雅沂(兎愛)

へ、?

逃げようとした

けど、

抵抗できずに……

穢された体で何とか事務所に戻った

だけど、

本気で死にたかった

死ぬ事が許されるなら

今すぐにでも死んでる

雅沂(兎愛)

………

だけど、

お兄ちゃん達に怒られる

そう思ったから死ななかった、

そんなことを思っていた時

優兄から通知が来た

雅沂(兎愛)

…何それ、

『気に入った奴がいたから 事務所に行かせたー』

という内容

雅沂(兎愛)

誰、?

喜氷 彪都

どうも

そこで喜氷とは知り合った

でも、

それでも、

いつの記憶か分からない

私は今幸せと言えるのか

不幸なのか

分からなかった

ただ生きているのは

弟が最期に言った

『ヒーローになってね』 という約束を果たす為でもあり、 喜氷 彪都を、

泣かせないため

それだけで、

他に生きる意味は無い

夢を見た

母と父に殺される夢だ

ストーカーに穢される夢も見た

でも、

もう、

何も怖くなかった

優馬とお兄ちゃんがいるから

だけど、

お母さんとお父さんが、

あーなってしまった理由が

知りたかった

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