夜空と君

【 距離 】

あれからと言うもの、 僕は毎晩翔太くんと話し込んだ。

朝

いつも通り校門を潜る。

登校する時はいつも一人。

大人数で居るより、一人で居る方が気楽だから。

目線の先には、 制服を着崩し、スマホを弄る翔太くんが居た。

きっと、迷惑だよね…

翔太くんの友達かな…

ピンク髪の小柄な子と、 金髪でがっしりとした体型の子。

後でも会えるよね、

あっ、

涼太が歩いてる…

また後でで、いいよな。

…多分、

また後で、なんてしなきゃ良かった。

1年と3年なんて、会える確率低いし…

何より、翔太くんは僕より 友達と居る方が楽しそうだった。

でも、何でだろ、

諦めきれない自分が居る。

暗闇には慣れているものの、 この辺りは街灯が少なくて視界が悪い。

怖さを紛らわすために、コンビニでも寄って 阿部さんとお話しようかな。

何これｯ、

足に…力入んない、

僕、死んじゃうのかな。