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貴方のそばにも

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貴方のそばにも

2 - 貴方のそばにも ◇2◆

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2019年08月09日

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これは俺が中学生の時に起こった怖い話です

母と二人暮らしの俺は迷惑をかけないようにと早く家に帰り、母の手伝いをしていました

そんなある時でした

母が小さなぬいぐるみを抱えて帰ってきたのです

スバル

母さんそれは?

母親

実はAさんの娘さんから誕生日祝いに~なんて言われちゃってねぇ?

スバル

そういえば、母さんもうそろそろだもんね

母親

そうなのよ

そのときは何の変哲もない、可愛い人形だと思っていました

しかし、次の日から身の回りで可笑しなことが起こり始めたんです

いつも料理が大好きで包丁の扱いにも慣れている母が包丁を落としたり、皿が突然割れたり………

俺の部屋までも荒らされていました

ぬいぐるみがうちに来てから、ということもあり、ぬいぐるみに不気味さを覚えていきました

スバル

ねぇ、母さん

スバル

さすがに可笑しいよ

母親

そうよね……

母親

仕方ないけど、捨てましょう

スバル

ゴミは俺が出しておくね

母親

スバル、ありがとう

俺は朝、ゴミ置き場にぬいぐるみを置いて学校に登校しました

しかし、学校につくとクラスメイトが俺を見てヒソヒソと話し始めたんです

それが気になったものの、自分の席について鞄を開けようとしたとき、ファスナーのところに変な感触を感じたした

そこを見るとちゃんとゴミ置き場に捨ててきたはずのぬいぐるみが俺のことを見ていました

驚いて固まっていましたが、クラスメイトはきっとこれを見て俺のことをヒソヒソと話していたのだと気づきました

あらぬ噂をされたくなかったので、ぬいぐるみは急いで中へと押し込みました

学校が終わり、家に帰る途中でまたゴミ置き場にぬいぐるみを捨ててきました

ですが、家に帰るや否や母が怯えた顔で近づいてきました

母親

スバル!

スバル

え?な、なに?

母親

貴方ぬいぐるみ捨ててきてきたわよね?

スバル

捨ててきたよ?

スバル

どうかしたの?

母親

貴方の部屋の机の上に置いてあるの

母親

ぬいぐるみが座っていたのよ

母が嘘を言うわけもなく、急いで自分の部屋へ行ったところ、ぬいぐるみがこちらを向いて机の上に座っていました

ちゃんと自分は捨ててきたはずなのに……

怖くなり、母と一緒にリビングで寝るようになりました

翌日ぬいぐるみを持ち、またゴミ置き場に捨ててきました

しかし、学校の玄関で気づいたときには鞄から頭を出してこちらを見ていたのです

怖くなり、校舎の中にある空き教室のゴミ箱に投げ捨てました

ぬいぐるみを見ながら後ろに下がり、身構えていました

その時でした、後ろから肩を掴まれ、振り向くと担任の教師が立っていました

スバル

せ、先生!?

担任

明星、お前今何持ってた?

スバル

え?

担任

今ゴミ箱に投げ捨てたものだ

スバル

ぬ、ぬいぐるみです……

担任

今すぐそのぬいぐるみを俺に渡してほしい

スバル

え?

担任

いいから

スバル

は、はい……っ

先生にぬいぐるみを渡すと静かに頷き、俺にこういいました

担任

これは呪いがかけられてる

スバル

の、呪い?

担任

あぁ、これはお前や家族に不幸を招く代物だ

スバル

そ、そんな……!

担任

これを送ってきた持ち主は?

スバル

母の友人の娘さんから、です

担任

きっとその友人と言う人が娘のぬいぐるみを拝借して呪いをかけたんだろう

担任

お前の父親は有名だったからな、それ関係かもしれん

先生が知り合いにそういうのに詳しい人がいるといってそのぬいぐるみを持っていきました

家に帰り、ぬいぐるみのことを母に話すと肩を震わしていました

それから数日、何もなく何気ない日常が戻ると思っていました

しかし、母が知り合いと旅行しに行くと言った日の夜のこと

翌日が休み、ということもあり、俺は一人で麦茶を飲みながらテレビを見ていました

突然玄関のチャイムが鳴ったんです

こんな夜に誰だろうと思い、モニターを見ますが、誰もいません

しかし、戻るとまたチャイムがなるのです

俺も痺れを切らし、玄関のドアを開けました

やはり辺りを見回してもいません

首をかしげながら廊下を見ると、そこには

あのぬいぐるみが座っていました

小さく悲鳴をあげてドアにもたれ掛かりました

ぬいぐるみがどんどんと俺に気か付いてきました

逃げ場はなく、ぬいぐるみはとうとう俺の足元に来ました

俺はその後からの記憶はありません

目が覚めたときにはぬいぐるみの姿はありませんでした

しかし、意識を失う前に聞こえたのは……

呪ってやる

という言葉でした

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