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ユータ
人間ってさ、めちゃくちゃ長生きだよね
モミ
それほどでしょうか？
ユータ
だってさ、100年も生きるんだよ
ユータ
他にそんなに長生きする生き物がいるかな？
モミ
鶴は千年、亀は万年と言います
ユータ
冗談だろう？
モミ
冗談です
モミ
亀は長生きするものでは100年くらい生きるのではありませんか？
ユータ
へぇ、そうなんだ
モミ
ユータさんは100年生きたいですか？
ユータ
生きたいね
モミ
ほう、理由を伺いたいですね
ユータ
100年じゃ、やりたいことが終わらない気がする
モミ
なんと言いますか壮大ですね
ユータ
そう思わない？
モミ
えぇ、そう思いますよ
ユータ
じゃあ、いいじゃん
モミ
現代人は疲れていますからね
モミ
案外、長生きを望まない人は多いのではないでしょうか
ユータ
高校生の発言とは思えないな
モミ
それくらいのことは考えましょう
モミ
学校生活で嫌な思いをしている方は多いはず
モミ
長生きしても仕方ないと考えることもありましょう
ユータ
長生きしたら良いことがあるかな？
モミ
日頃の行い次第でしょうが、きっとありましょう
モミ
しかし、今は自由な時代ですからね
モミ
自己実現が重要かと
ユータ
自己実現って？
モミ
自分のなりたい、やりたいことを実現することです
モミ
そのままですね
モミ
ユータさんもなりたい自己というものがありましょう？
ユータ
うーん、どうだろう
ユータ
こう、明確なものはないけれどね
ユータ
それじゃ不充分？
モミ
はい、充分ですよ
ユータ
でもさ、なりたい自分になれない人もきっとたくさんいるんじゃない？
モミ
自己実現できる方は得てして、ゴールが実現可能なものです
モミ
実現できるかどうかもあまり関係ありませんね
モミ
ただ、理想にどれだけ近いかどうかでしかありません
ユータ
近い方が良い？
モミ
その方が満足度が高いというだけです
モミ
理想に近い状況で長生きした方が、楽しいとは思います
ユータ
人生は楽しい方が良い？
モミ
面白い質問ですね
モミ
楽しい期間が長い方が望ましいでしょう
モミ
人生は長いですからね
モミ
嫌な期間が長いと人生も嫌になってしまうのでは？
ユータ
たとえ、嫌だとしても、簡単にはやめられないんじゃない？
モミ
どうでしょうね
モミ
案外簡単なのかもしれません
モミ
ですが、社会のシステムがそれを許さない傾向にありますね
ユータ
なぜ？
モミ
どうしてでしょうかね
モミ
怖いからかもしれません
ユータ
本能的なものかな
モミ
そうかもしれません
モミ
生物は長く生きるようにプログラムされていますからね
モミ
元来そういうものだと言えるのかも
ユータ
科学が発達しているから、昔よりも寿命が伸びているだろうし
モミ
そうですね
ユータ
寿命は長い方が良いのかな？
モミ
種全体として、寿命が長い方が好ましくなるように適応していくものと想像します
ユータ
難しいな
モミ
もちろん、寿命が長くなると不幸せな人も現れます
モミ
全員が全員、幸せになるとは限りません
モミ
それでも、トータルでプラスになるようにするのです
ユータ
どうやって？
モミ
人であれば、社会システムを改善することができます
モミ
そもそも、科学技術の発達による寿命の延長ですから
モミ
付随して生きやすい世界を構築するわけです
ユータ
やっぱり難しい
モミ
非常に抽象的ですね
モミ
つまり、長生きするようになり、同時に長生きさせられるようになっているわけです
ユータ
なるほど
ユータ
簡単に死なせてくれないわけだ
モミ
そうですね
モミ
古来から、人は長寿を目指してきたわけです
モミ
それが絶対の幸せだと疑わずに
ユータ
人間はその理想に近づいてきたわけだ
モミ
その通りです
モミ
高々、10数年伸びただけですけれどね
モミ
ですが、いずれ永遠に近い命を手に入れられるようになるかもしれません
ユータ
どのくらいから永遠になるのかな
モミ
そうですね
モミ
無限とは有限が見せる幻想ですからね
モミ
先が霞がかって見えないときに無限を感じるのかもしれません
ユータ
あぁ、いつ死ぬんだろうって？
モミ
その程度は問題ありません
モミ
本当に怖いのは、すべてがどうでもよくなってしまったときです
モミ
肉体よりも心が先に死んでしまいます
ユータ
そうか、心の寿命が先に来ちゃうのか
モミ
言い得て妙ですね
ユータ
そうなのかな
ユータ
自分で言って怖いよ
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