第四話
紬
、、、
いつもと変わらない通学路。
それなのに、今日はひどく寂しげに思える。
結々は大崎くんから助けてくれた。だけど、どうしてあそこまで タイミングよく助けに来れたのかが引っかかる。
単に偶然ではない気がする。
でも、、、
結々
あ、!紬ちゃんっ!
紬
ゆ、結々、おはよー!
結々
はぁ、ふぅ、もうっ、紬ちゃんったらどこ行ってたの?
結々
毎日一緒に登校するって約束したじゃん!
紬
ご、ごめんね、日直の仕事しないといけなくて急いでたの!、、
結々
、、、ふぅん、そうなの?、
紬
うん、ごめんね、何も言わなくて、
結々
、、ううん、大丈夫!
結々とは仲良くしたいけど、、だけど、何か引っかかる。
結々
、、、
学校
結々
それでね〜______
紬
え〜___
先生
おーい学級委員!
結々
あ、はい!
先生
ちょっと手伝ってくれ!
結々
ごめんね紬ちゃん、ちょっと行ってくる!
紬
うん!、、、
紬
、、、
先輩
______すみませーん、川崎紬さんいますかー?
紬
え、あ、私です!
先輩
紬ちゃん、ちょっと来てー、
紬
!、先輩?_____
結々
ふぅ、
先生
助かるよ、小橋、
結々
はい、これは持ってっときますね!
先生
あぁ、頼んだ
私はそう言って大きなゴミ箱を持ち上げる。
結々
重っ
結々
うぅ、最悪、、、
結々
よいしょっ、
結々
はぁ、疲れる、、
私は、階段の踊り場に着くと、大ぶりなゴミ箱を持ち直す。
結々
、、、紬ちゃん、、、?
階段の下には、見慣れない顔の男と、紬ちゃんがいた。
紬ちゃんが「先輩」と呼んでいることから察するに、3年生の先輩だ。
なにやら親しげに話す二人の間には、 小さな恋心が芽生えかけていることに気づく。
先輩
紬ちゃん、最近委員会でよく見かけるからさ、働き者でいい子だなーって思って、
紬
そ、そんな、、恐縮です、、、
二人はどこか恥ずかしそうに視線を泳がせる。
結々
、、、っ
その瞬間、ゴミ箱が落下する。
大きな音を立てて階段を下るゴミ箱からは、 ゴミがこぼれ落ちる。
手が滑った訳じゃ無い。
、、、これはあくまで意図的だよ?、、、
ドンっ!!
先輩
痛っ
落下したゴミ箱が先輩の足に当たる。
紬
せ、先輩、?____
結々
_____すみません!先輩、、!
私は急いで階段を駆け降りる。
結々
怪我、して無いですか、、?
驚いて尻もちをついた先輩に、手を差し出す。
先輩
へっ、、?あっ、怪我は大丈夫ですっ!!
顔を真っ赤ににした先輩は、私の手を取らずに大急ぎでかけて行った。
紬
、、、
結々
、、、はぁっ、紬ちゃんったら、世話が焼けるんだから、
紬
結々、_____
結々
紬ちゃんも、そろそろスルースキルを身につけないとねっ、
紬
、、、うん、そうだね、
結々
、、、
結々
ほら、予鈴なっちゃうよっ、
そう言って、紬ちゃんの背中を軽く叩く。
結々
私は____
結々
ゴミを片付けないと
続く