無月
無月
無月
赤
赤
赤
父は杣人だった
息子である俺も木を切る仕事の手伝いをしていた
赤
赤
赤
親方様
親方様
赤
赤
里の子供
鬼
赤
鬼
赤
赤
俺の母さんは風邪をひき
肺炎になり死んだ
嵐の日だった
薬草を取りに出て行った父は崖から落ちて死んだ
里の子供
里の子供
里の子供
俺の両親が死んだのは10歳の頃だ
10歳で俺は1人になった
…………いや…違う
"1人になった"のは12歳の時だ
俺には双子の兄がいた
赤の兄
赤の兄
赤
赤
赤
赤の兄
赤
赤
赤の兄
赤の兄
赤
赤の兄
赤
赤
赤の兄
赤の兄
俺の兄は言葉がきつい人だった
記憶のない俺は何だか兄に似ている気がした
兄との2人での生活は
息が詰まるようだった
俺は嫌われてると思っていたし
俺も兄を冷たい人だと思ってた
春頃に人が尋ねてきた
御館様の妻だと言った
でも結局兄はいつものように暴言を吐き
妻のあまね様を追い返した
赤
赤の兄
赤の兄
赤
赤
赤
赤の兄
赤の兄
赤
赤の兄
赤の兄
赤の兄
赤の兄
赤の兄
赤の兄
赤の兄
赤の兄
赤の兄
赤の兄
赤の兄
赤の兄
そこから俺達は口を利かなくなった
ずっと家へ通ってくれるあまね様に
兄が水を浴びせかけた時に1度喧嘩をしたきり
夏になった
その年の夏は暑く俺達はずっと苛々していた
戸を開けて寝ていたら鬼が入ってきた
鬼
赤の兄
鬼
鬼
鬼
その時俺は生まれてから一度も感じたことない
激しい怒りを感じた
そのあとは…覚えてない
気づくと鬼は死にかけていた
だけど頭が潰れても死ねないらしく
相当苦しんでいた
早く兄さんの所へ行きたかった
のに…体が突然重くなって
目の前にある家まで随分時間がかかった
赤の兄
赤
赤の兄
赤の兄
赤の兄
赤の兄
赤の兄
赤の兄
赤
お前は自分では無い誰かの為に
無限の力を出せる
選ばれた人間なんだ
赤
その時俺の頬に痣が出てきた
無月
無月
無月
無月
無月
無月
無月
無月
無月
無月
無月
無月
無月
コメント
8件
なるほど…兄が〇されたから痣が出来たのかな〜?鬼許さん 続き楽しみです!((o(。>ω<。)o))