こんなことってあるのだろうか。
想いを綴った手紙を靴箱に入れようとした瞬間に、彼が現れるなんてことが。
増田
○○
増田
私の手元を見て増田くんが呟く。
あいにく、 今直接渡すという勇気は持ち合わせていない。
このまま何とか誤魔化して逃げ出せば…
○○
増田
○○
彼の指さす先を見ると、 ばっちり見えている自分の名前。
やっちまった。 いや、やっちまったどころじゃないぞこれは。
増田
○○
増田
○○
否定も肯定もできず黙っていると、 ぱっと手紙をとられる。
○○
増田
○○
増田
だめ、って何だ。だめ、って。
どういうこと。
増田
○○
増田
待って、それって。それって。
心臓がばくばくと音を立て始めて
○○
増田
○○
お互いに固まる。
ラブレターの意味なくなったじゃないか。
そんな文句ごと、彼に封筒を押しつけた。
2人の “好き” の声が重なるまで、あと。
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