高嶺ユージ
25歳
会社員(営業)
会社に行って
家に帰って
コンビニ弁当を食べて
スマホでゲームをしたら1日は終わり
みんなも
変わらない毎日や
変わらない自分に
ウンザリしていないだろうか
………
……
…
でも
俺は見つけたんだ
こんな毎日を変える方法
誰でもできる事なのに
みんなが気づいてない
いや
気付こうとしていないんだ
ユージ
ユージ
ユージ
ユージ
ユージ
ユージ
ユージ
ユージ
二度寝となるところだが
ユージ
ユージ
受け止めてやる!!
ユージはベッドから飛び起きると
あろうことか、 すべての衣類を脱ぎ捨てた
全裸で部屋に仁王立ち
ユージ
ユージ
ユージ
ユージ
ユージ
ユージ
俺の気持ちは
ユージ
気高く煌(きら)めいている!
ユージ
そしてまさか ユージが最初に身につけたのは
靴下だった!!
ユージ
ユージ
まったく暖かくならない
ユージ
あまりの寒さに 体がくの字に折れ曲がる
ユージ
ユージ
体を起こし
靴下のみで耐える
彼の戦いは朝から 熾烈(しれつ)を極めた…
ユージ
ユージ
ユージ
完全に凍ってるな
街行く人々は足を滑らせないように 慎重に歩いている
ユージ
ユージ
ユージ
ユージ
ユージは早足で道を歩く
凍った道を踏み潰すかのように 強い足取りだ
ユージ
ユージ
ユージ
ユージは更に歩速を早めて
次々に人を追い越して行った
ユージ
しかし
わずかながら足元が滑る感触
ユージ
ユージ
瞬間、後ろから迫る気配
殺気に似たものを感知し
戦慄が走る
キレイなお姉さん
ユージ
キレイなお姉さん
キレイなお姉さん
キレイなお姉さん
ユージ
ユージ
キレイなお姉さん
ユージ
ユージ
ユージ
シズク
シズク
教えてあげる
2人が並走して歩く
傍目(はため)には互角に見える
しかし、当事者には分かる
どちらに余裕がないのか
ユージ
ユージ
シズクは道が凍っていることを 忘れているかのように歩く
ユージ
足元を安定させているのに
シズク
シズク
ユージ
シズク
滑りそうになったでしょ
シズク
シズク
ユージ
ユージ
ユージ
ユージ
ユージ
ペタンコのパンプス)
ユージ
ユージ
シズク
シズク
シズク
身体をコントロールすること
ユージ
シズク
ユージ
ユージ
ユージ
ユージ
シズクは左右の足を交互に上げている
歩いているのだから当然だ
しかし、シヅクが前に進むのは 足を地面につけている時
そう
シズクは滑っているのだ!!
ユージ
ユージ
ユージ
シズク
シズク
ココロが信じているの
シズクとユージの距離が広がる
………
……
…
シズク
シズク
シズク
ユージ
シズク
ユージは全力疾走していた
わずかな時間で距離が詰まる
シズク
ユージ
ユージ
シズク
シズク
二人が肩を並べそうになったその時
シズク
シズクは段差につまづいて転倒した
シズク
シズク
ユージ
ユージ
ユージが手を差し出す
ユージ
とびきりの笑顔
シズク
シズク
シズクはユージの手を取り 立ち上がった
シズク
ユージ






