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悪ノ_

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悪ノ_

24 - 23.望ミノ終着点⑸

♥

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2025年06月12日

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注意はあらすじなど参照

NEXT本編

♠ MEIKO side ~イレギュラー王宮「音の間」にて~

親衛隊との死闘は続いていた。 一人、また一人、同胞が倒れていく。 だが相手の数も確実に減ってきている。 このままいけば、多分…私たちの勝ちだ!

だけど…一番の問題はこの男、 ガスト=ヴェノムだ。 剣の速さが尋常じゃない。実際のところ、 こっちの被害はほぼ彼の手によるものだ。

使い回しキャラ

…使えんな、こいつら。

ガストが倒れていた親衛隊の身体を踏みつける。

使い回しキャラ

剣に迷いが見えるな…そこの美しい女剣士とは旧知の仲みたいだが、情にほだされて剣が鈍るとは…賽ノ国の親衛隊とやらも、この程度

Meiko.

…最低な男。親衛隊のみんなの悪口は許さないわ!!

私の叫びを受け、ガストがこっちを向き、 その顔に薄ら笑みを浮かべる

使い回しキャラ

フフッ、君も大概だな。彼らは今、君の敵なんだよ? …まあいい、君を殺せば彼らの迷いも消えるだろう。

ガストが私の方に剣を向ける

_私は勝てるの?この化け物に

そう心に迷いが生じたのと同時に

シュヒンという風の切る音が聞こえ、 私はとっさに後ろに身をそらす。 すると眼前の何かが舞っていた。私の前髪だ。

危なかった。あと一瞬かわすのが遅ければ、 私の首は胴体とお別れしていたことだろう。

使い回しキャラ

ほらほら、どんどんいくぞ。

次々と襲いかかってくるガストの刃。 私はそれをかわし続ける…というよりも かわすのが精一杯だ。 とても反撃する余裕などない。 紙一重でかわすたび、赤い鎧に傷が刻まれていく。父さん、父さんならこんな時、どうするの?

刹那、私は父さんが酒の席で話してくれた、 ある強敵との決闘の話を思い出した。 父さんが今までの戦いの中で、 最も苦戦した相手…

Kaito.

『強かったよ、あの人は。何しろ剣の疾さが尋常じゃないし、その上、見たこのもない、得体のしれない剣術を使ってきたしね

ガストは薄笑いを浮かべながら、 連続で剣をふるう。遊んでいるのか? …違う、壁際に追い込もうとしているんだ。

Kaito.

『勝てない。正直、覚悟を決めたよ。だけどね…僕はは戦いの最中で見抜いたんだ。相手の剣技の、独特の癖を。』

ガストが突如、剣をふるう腕を止める。 疲れたのか? とにかくチャンスだ! 私は反撃に転じようとした。

…が、それは罠だった。 私の攻撃をひらりとかわすと 顔めがけて横なぎに剣をふるってきた。 それを私は避けようとする… が無理、かわしきれない!!!

Kaito.

『剣筋は変幻自在で、まるで読めなかった。でも…』

シュパン、という音が聞こえた。 それは、何かが切れる音。今度は髪の毛ではない。 私は避けようとした時の身体の勢いを利用し、そのまま宙返りをした。そしてガストと距離をとる。

目の前が真っ赤に染まり、 そして暗くなる。まさか、目を…斬られた? ダメだ、目を開けていられない!

this is MOB

終わりだ、お嬢さん。

Kaito.

『とどめを刺そうとする時だけ、ある一点を狙ってくる癖があるんだ、僕はそれに気づいた』

落ち着け。私、目が駄目なら、 耳を使え。音を、あの音を聞き逃すな

Kaito.

『そいつが最後に狙ってくる場所…それはね…首筋!』

_シュヒ… 風を切る音が聞こえた瞬間、 私は体を前のめりに倒す。

ヒュッとガストの刃が空を切る音が聞こえる。 そして、体を倒した勢いのまま、 ガストめがけて…思い切り剣を横にないだ!

使い回しキャラ

クッ…

剣が何かに触れた感触と共に、ガストのうめき声が聞こえた。

視界がぼんやりとだが、開けてきた。 どうやら斬られたのはまぶただけだったようだ。

目の前の男が「見事だ」とそうつぶやく。 よくは見えないが、 その声からガストだと判断できる。 私はとどめを刺すべく、剣を振り上げた。

使い回しキャラ

ついに死に場所を得たか…。一つだけ聞かせてくれ、女剣士。最後の剣、君は見えなかったはずだ。どうして避けることができた?

Meiko.

…あなたは、私の鎧のこの紋章に見覚えはない?

ガストは、鎧の紋章へと目を向けると 一瞬動きが止まった。そしてこう呟いた

使い回しキャラ

…そうか、君はカイトの娘か。いやはや、これは参った。自らの剣の弱点を知りながら、それを直そうとしなかった私の怠慢…それが敗因だな。

ガストはかすかに笑った…ように見えた。

Meiko.

…ガスト、私からも聞きたいことがあるわ。この王宮で、王子達と同い年くらいの…若い、3人の召使を見なかった?

使い回しキャラ

_さあな。私は知らん。

Meiko.

そう…あなたほどの強い傭兵が、なぜ最後まで王宮に? 逃げる機会はいくらでもあったでしょうに。

使い回しキャラ

傭兵が戦う理由…フフッ、そんなもの一つに決まっている。

ガストは懐からなにやら袋を取り出した

使い回しキャラ

…金さ。

私はガストに向けて剣を振り下ろした。

使い回しキャラ

__…兄ももうすぐ…お前の元へ…。

Teto.

アネさん!無事っスか!?

テトの声が聞こえる。 どうやら庭園の方も、片がついたようだ。

Meiko.

無事よ…辛うじてだけど

Teto.

…!!アネさん!!目が!!

Meiko.

大丈夫よ、瞼を切られただけ…まぁ、視界が完全に戻るまでは時間がかかりそうだけどね

テトは私の足元にある死体に気がついたようだ。

Teto.

こいつは…ガスト=ヴェノム!?ま、まさかアネさんが倒したんスか!?

Meiko.

…まぁ、ね

最後は、父さんに助けられた。 まだこっちには来るなってことかな。

Teto.

アネさん、さすがッス! 尊敬するッス!

この子は昔から変わらない… ただ、馬鹿力だとは思っていたけれど、 あんな大剣を振り回すほどとはね…。

Meiko.

庭園の方は? どうなったの?

Teto.

こっちも何とか勝ったッス。だけど侍女長には…マリアムには逃げられてしまったッス。かなりの大怪我をおってるはずだから脅威にはならないと思うッスけど

あのマリアムを退けたのか… 彼女も相当なものだ。

使い回しキャラ

クローバーからも報告が入ったぜ

この野太い声はヨークのものだった

使い回しキャラ

裏手で、脱走しようとしていた宰相ミニス達を見つけたってよ。捕えようとしたが、抵抗してきたんで…やむなく殺害したそうだ。

Meiko.

…その中に王子たちは?

使い回しキャラ

居なかったとよ。聞かれる前に言っておくが、お前の3人の義弟の召使達もそこには居ないはずだ。死んだのは全員大臣クラスだからな

…ならば、王子たちはまだこの王宮の どこかにいるということか。 そして悠佑も、初兎も、りうらも。

Meiko.

…よし、行きましょう! 王子達を見つけ出さなくちゃ。

立ち上がろうとする私を、ヨークが制止した。

使い回しキャラ

お前、その目じゃこれ以上は無理だ! 何、王宮にはもう、ほとんど兵は残っていないはずだ。後は俺たちに任せな。

Teto.

そうッス! アネさん、後は私たちに任せるッス!

使い回しキャラ

お前も駄目だ! さっきの戦いで体中ボロボロじゃねえか! これ以上動くと死んでしまうぞ!

Teto.

えぇっ…確かに多少怪我はしたッスけど…うぅ…

視界が悪いせいでわからなかったが、 テトもかなり怪我をしているようだ。

Meiko.

ヨーク…

this is MOB

わかってるよ、メイコ。王子達は殺しはしない。奴らは民衆の、みんなの前で処刑してやらなきゃな。お前はその目が治った後、存分に王子達へ恨み言を言えばいいさ

兵を率いて奥へ進もうとするヨークに対し、 テトが彼に声をかける

Teto.

あ、あの!!ヨークさん!!

使い回しキャラ

…なんだ?

Teto.

…王子様たちは…あの3人兄弟は…とても悪い人たちッス…だけど、できればその…

Teto.

…あまりいじめないで、優しく扱ってあげてほしいッス…。

ヨークは無言で、王宮の奥へと向かっていった。

ヨークと別れて間もなく、 王宮内の『音の間』で、王子達を捕らえたとの 報告が入った。私は目の応急処置をすませ、 仲間の手を借りて、急いで音の間に向かった。

使い回しキャラ

…メイコ!! 来るなっていっただろう!!

部屋に入るなり、ヨークに怒られてしまった

Meiko.

…ゴメン。でもどうしても一目見ておきたくってね、『悪ノ王子』を。

使い回しキャラ

見ておきたくってって…その目で見えるのか?

私は目を凝らしてみた。ぼやけてはいるが、 部屋の中央に数人の兵士と、 3人の王子らしき姿が見える。 だが…顔までは、はっきりと見ることはできない。

Meiko.

…やっぱり、無理みたい

使い回しキャラ

だろ? 後は俺たちに任せておけって。

Hotoke.

…近寄るな!!

私とヨークが話していると、 突然、水色髪の王子…ほとけ王子が暴れ出した。 兵士たちがあわてて押さえつける。

使い回しキャラ

…やれやれ、諦めが悪いんだな

ヨークは呆れている様子である

使い回しキャラ

おい、王子様よぉ! あんまり手荒な真似はしたくねえんだ。おとなしくしてな。

ヨークが差し出した手を王子はバチンとはねのけ、 王子はこう叫んだ。

Hotoke.

…この、無礼者!!!!

ちょっぴりお久しぶりです。

テストに追われまくってました。 すごく忙しかったです(By受験生)

まあ理科のオームの法則とかわけわかめで死んだわけですが

ついにここまで来ましたよ…次は4章ですわ…

…あと何話かかるんだろう⬅️

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