やんべぇ、
この物語没になるかも。
妃月
……ん。
いやぁ、随分と寝てたね?
妃月
…誰、?
それは言えないよ。
妃月
…怪盗団のことですか。
いやぁ、わかって貰えててよかったよ。
それなら話が早く進むよ
まぁ、単に言うと
我々怪盗団の秘密から全て吐き捨ててくれ。
妃月
無理です。
なぜだ?吐けばお前は助かる
吐かなかったらお前をこの銃で殺してやってもいいんだぞ?
妃月
…どーぞ。
妃月
殺してください。
妃月
私が何がなんでも言いません
妃月
あと死ぬ時は殺されたい人がいるんです。
妃月
それが無理なら私は自殺します
……いやぁ、案外早く話が進むと思ったら…
…まぁ、いいよ。1日、一日だけ待ってやる。
その間にもう一度考えろ
妃月
私に時間を与えても同じ回答しか戻ってこない!
妃月
絶対教えなんかしない。
……
約束したんだ。
言わないって、絶対に
もう。嫌われたくなかった
プシューッ…
妃月
…なにこれ…。ま…た……。(フラ
母
ッ…ねぇ、こんなことも出来ないのッ!?
妃月
ごめんなさッ…
母
あんたは男の子なのよッ…!
母
何?自分は女の子だとか言って
母
これ以上お母さんを困らせないでちょうだい
妃月
でっ…でも…僕は…女の子…がいいの
母
(バシッ
妃月
ッぇ…、お母さッ…?
母
出ていきなさい。
母
二度と帰ってくるん
じゃないわよ。
じゃないわよ。
妃月
……こんなところ帰ってくるやつ誰がいるかッ…!
妃月
……。はあ…ッ。
そこで自分は1晩を 過ごしていた
妃月
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通話
00:00
妃月
……。
警察官
もしもし。突然申し訳ございませんが。
警察官
貴方のお母様は昨日、お亡くなりになられました。
警察官
○○警察署にお越しください
警察官
この方の───…
ブツッ
ガッシャンッ
妃月
スマホなんて…いらないッ。
妃月
家族なんていらない。
妃月
性別なんていらない。
妃月
警察なんていらない。
妃月
人間なんていらない。
妃月
…愛情なんて
二度と要らない
違う。そうじゃない
今思い返すと
毎日優しい言葉をかけてくれる母とLINEしたかった
毎日優しくて幸せな家庭を築いてくれる、 家族に恵まれたかった
自分の性別を受け止めてもらいたかった。
自分をわかってくれる人に 助けてもらいたかった
円の中に入れてくれる仲間が欲しかった
自分を温めてくれるような 愛情がすごく欲しかった
それと、
毎日温かくて美味しいご飯を食べて
「おかえり」「ただいま」とか 「行ってきます」「行ってらっしゃい」とか
言葉を1度でも言いたかった。 言ってもらいたかった。
休みの日は遊びに行ったりして満喫した休日を 過ごしたかった
なんで自分は女の子で産まれてきちゃったの?
自分が男の子だったり何もかも夢が叶ってた?
完璧だった?
1度でも褒めて貰えた?
望んでいた生活が出来てたの?
自分が悪いの?
私…僕は悪い子なの?
僕を救ってくれる人はどこにいるの?
僕に。
本当の答えを 教えてくれる人は
愛してくれる人は
幸せをくれる人は
光を照らしてくれる人は
手を差し伸べてくれる人は
どこにいるの?