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マフィア物語Ⅲ －白魔の哮り、黎明の泪－

第28話 - 同盟結成

2025年07月21日

#創作

#マフィア物語

#連載

#オリジナルストーリー

#第5回テノコン

華

セト

───…………

「─── 俺の命の恩人です。」

セト

……チッ

セト

(…最後まで面倒ごと遺しやがって)

セト

(まぁいい。一先ずアイツに繋ぐか)

セト

(……文句の一つ二つ言ってやりたい)

ﾋﾟｯｶﾞｯ───ｯ─

ザッ

セト

…………！

─────ﾌﾞﾂｯ

“安息日” -午後22時頃-

狄

──…よし、ここなら(ﾎﾞｿｯ

フラン

……どうしたの、？
ト、トイレの中に…

狄

…ここなら敷地の外れで誰も来ませんから。

狄

…………でも確かに女性に対して失礼な事をしてしまいました、すみません

フラン

あっ…いや、それは気にしてないんだよ……！！

狄

っ………

フラン

(どうしよう、ちょっと気まずくしちゃった。。。)

狄

とにかく、
…本題話します。

フラン

……………ッ……

フラン

ヒバちゃん…が？

フラン

(見つけ、ちゃったの…？
“もう”……？)

狄

ええ、あまりに突拍子もない出来事で俺も疑いましたけど…

狄

どうにも間違いないようです。
……薫さん達と連絡が着けば、明日にでも。

フラン

…！

ｽﾞｷｯ………

フラン

───そう、ね。じゃあ…私、…通信送ってみるわ

狄

……お願いします。

フラン

(───「話したら」……
「逃げたら」…私、私達)

フラン

(、でも………)

ｷｭｯ…

皆を……騙したくない

フラン

(シュウちゃん、
ヒバちゃん、
牧様……レオ)

フラン

(───薫様に…
嘘、吐きたくない…)

フラン

(でも……、！！！)

「これは、 ──主に“あなた”へのお願いなんですが……」

フラン

───……ごめんシュウちゃん、実は私──

──ﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟｯ！！

フラン

！！？

狄

、！！(ｶﾞﾁｬｯ

フラン

通信…………？
誰……なの？

狄

…薫さんじゃない。

ｺﾞｸﾘｯ、

狄

……おそらく“ヤツ”です。

ﾋﾟｯ

アルブレヒト

───コマンダー、
兵を集めて出撃用意を整えさせてくれ。

ヨハンソン

……はっ。
襲撃ですか？

アルブレヒト

そうじゃない。
Ω師団が──

マカロフ

──Ω師団が裏切り者の痕跡を確認したんだ。

アルブレヒト

！いらっしゃいましたか、副長官。

マカロフ

いいや、丁度今来た所だよ。

マカロフ

放棄されたコンテナらしい。内容物の殆どが失われているがな。

ヨハンソン

…私のチームならその足取りを掴めると？

マカロフ

その通り。絶対とは言わんが、可能性は高いものだ。

マカロフ

コンテナを回収した部隊には協会ロシア支部への撤退を命じてある。

マカロフ

…加えて、支部の“領主”からも連絡があったな。
奴……彼の部下も、空きコンテナの回収に成功したとね。

ヨハンソン

…では、遂にですね。
承知しました。《coba》を直ちに招集致します。

マカロフ

……エルネスタ大佐の部隊の用意も頼まれてくれ、コマンダー。

ヨハンソン

……かしこまりました。

アルブレヒト

…彼女の願ってもない悲願だろう。
………無理だけはさせるな

ヨハンソン

…そのためにも、一澤中佐がおりますので。

アルブレヒト

……だな。

マカロフ

───リヒター少将。

アルブレヒト

イエッサー。

マカロフ

協会ロシア支部と、クジマについて話しがある。

マカロフ

公にできない話だ。君のオフィスで話させてくれ

アルブレヒト

！勿論です。

マカロフ

来てくれて感謝するよコマンダー。全隊に連絡出来たら今日はもう休むといい

ヨハンソン

サーイエッサー。

ヨハンソン

………。

━━━━━━━━━━━━━━━━

───ﾋﾟｯ

スペクター

──徒。聞こえるか？
返事をしろ。

狄

……あぁ聞こえてるよ。
今度は何が望みだ？スペクター。

スペクター

…正式な通信は初めてだな。何人その場に居る？

狄

2人だ。馬鹿は今居ない。

スペクター

…そうか、助かる。

フラン

(た、助かるんだ…)

スペクター

まずいことになった。
それだけだ。

スペクター

先日、お前達と接触した数時間後に将軍は未知勢力による襲撃を受けた。

狄

！

スペクター

情報部からの報告によると局外部の暗殺者集団との事だ。

スペクター

その後該当区域に局の部隊が配置され、痕跡の調査に入り、…“見つけて”しまった。

狄

…つまり？

スペクター

《coba》……国防局の“機密諜報部隊”と、特別兵団が明日の昼前に派遣されることになった。

スペクター

───明日の朝、
国防局軍は協会に向かう。

フラン

！！

狄

………あぁ、なるほどそうか。道理で聞き覚えがある声だと思ったよ

狄

──動くなら明日の早朝か？

スペクター

…そうなるだろう。

スペクター

クジマさえ片付けられれば、協会はもはや敵では無いはずだ。

スペクター

その時に狼煙を上げろ。
そうすれば、国防局は将軍の兵が相手する。

狄

…了解。
馬鹿にも宜しく伝えとくよ。ご苦労

スペクター

是非そうしてくれ。
ではそろそろ──

フラン

っちょっと待って！

スペクター

…？
なんだ。

フラン

外部の仲間に連絡が出来ないの。あなたが通信をジャックした人達。

フラン

こんなのを頼むのも変だけど、だから───

スペクター

合図だろう。
それに関しては、既に手を打ってある。

スペクター

それも、今この瞬間にだろうな。

狄

…どういう事だ。

スペクター

なにも。
───“仲間”がいるのはお前達だけではない。

━━━━━━━━━━━━━━━━

薫

…通信？？誰からだ？？

牧

…分かりません。彼らのものではないようです。

薫

………はぁ、全くどうなってんだ一体…ッ

薫

出るよ。俺が。
ジョーカー呼んできてくれ、牧

…ﾋﾟｯ

おーい、もしもーし。
叛逆の徒〜？聞こえてる？

薫

…誰だ。

ペーネロペー

うーんそうだな。
──【ペーネロペー】。

ペーネロペー

現地の徒のみんなに連絡してる“亡霊さん”に代わって、君たち後方担当への通告をするね〜。

薫

…アイツらに何があった

ペーネロペー

まっさか！
何もないよ、まだね。

ペーネロペー

俺への質問は後でいくらでもして貰っていいからさ、本題入っていいー？

薫

……。

ペーネロペー

OK〜！
───国防局が協会ロシア支部に明日の朝、向かうって聞いた？

薫

！？なんだと、

ペーネロペー

あー流石にって感じね。
そっちの人たちと接触したあと、うちの将軍狙われたり散々でさ！
ま今は関係ないか。

ペーネロペー

それで国防局から隊が2個、お昼に支部着くと思うよ。

ペーネロペー

彼らと国防局が交戦したら困るのは百も承知。でも万が一の場合は、また通信をジャックさせて貰うかな。

薫

……敵じゃないと証明できるのか？

ペーネロペー

ピリついてるなぁー…
ごめんね急にこんな事お願いしてさ？

ペーネロペー

でも何かあって俺たちが動けない時には、君たちにやってもらうしかないしなぁ。

ペーネロペー

俺たちも下手に足跡残せないしー。だから！ちゃんとお願いね？

ペーネロペー

何がなんでも、明日の朝には行動を起こせるように準備しておいて。

薫

…話は大方分かった。
だがお前…お前らは一体何者だ？？目的はなんだ？

ペーネロペー

えー……聞いちゃう？
そうだね…。

ペーネロペー

あぁ、ならこう答えよっか。

ペーネロペー

全てをあるべき形に戻すために戦ってる。

ペーネロペー

端的に言うならそう…

ペーネロペー

───“解放者”、かな。

-続-

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華

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