時刻は一時半
昼食を食べ、検査を受けに行った
白血病の人には避けて通れない検査 『骨髄穿刺検査』
通称、マルクだ
白血病と診断される前に一回受けたが、なかなかの痛みだった
局部麻酔はされるから大丈夫だと思っていたのだが…
骨髄液を吸い取るときに激痛が走ったのを覚えている
今回のマルクは…
痛いというより…抜くときに気持ち悪くなって、吐きそうになった
橙
橙
そのときだった
橙
橙
橙
俺はすぐに病室まで送ってくれる看護師さんに声をかけた
橙
看護師
看護師さんに袋を貰った瞬間、吐いた
幸い、ギリギリのところで間に合ったのだが
橙
看護師
看護師さんは快く袋を受け取ってくれた
看護師
そう言って、看護師さんは笑顔で去っていった
橙
そう思いながらも、吐き気と倦怠感は続き、いそいそと病室へと向かった
橙
橙
流石にちょっとしんどい
しかも、眠たくなってきた…
橙
橙
橙
眠気と吐き気と葛藤して、いつのまにか時刻は6時
改めて、これが副作用なのかと思いしった
…この副作用の辛さが後になって、ミジンコよりも小さいものだったとは思ってもいなかったが。
橙
橙
自分のベッドのカーテンを開けてみると、原田くんはいなかった
案の定、松本さんはカーテンを閉めたまま…
橙
なんか…松本さんのベッドから嗚咽が聞こえる気が…
橙
橙
心の中でそう言った瞬間、信じられない返答(?)が聞こえた
松本
橙
声にならない悲鳴だった
その後
2人はベッドに座りながら、対談を始めた
橙
松本
橙
橙
松本
松本
橙
松本
橙
橙
橙
橙はそう言って、頭を下げた
松本
松本
松本
橙
松本
松本
橙
気まずい沈黙が流れた
松本
松本
松本
橙
松本
松本
松本
松本
橙
橙
橙
橙
橙
橙
橙
橙
松本
橙
橙
松本
松本は何も言わず、カーテンを閉めた
2メートルも離れていないのにも関わらず、2つのベッドの間には大きな壁があった
橙
橙
橙
橙
収まったと思っていた吐き気がまたやってきた
…やっぱり不安は消えない
原田くんとは仲良くなれたけれど…
松本さんと、自分の体とはしばらく仲良くなれなさそうだ