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致死量の愛-Anotherstory-

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致死量の愛-Anotherstory-

1 - 致死量の愛−Anotherstory−

♥

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2019年08月02日

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あのね、聞いていいかな?

もしも、もしもの話 なんだけど

僕が君を忘れても

君は僕を愛してくれますか?

ねぇねぇ!

無邪気な君の顔

どうしたの

近づいてくる君を 抱きしめると

無防備に顔をうずめた

襲いたくなっても知らないよ…?

なんて、ふざけたことを 思ってみる

んー、いい匂い……

甘えた声が胸から聞こえる

髪の毛から フワッとシャンプーの 香りが昇る

はいはい、どうしたの

致死量の愛って、
知ってる?

知らなかったので 首を振った

何それ、迷信?

少しからかうような 思いで言った

自然と口角が上がる

あー…からかってるー…

不機嫌そうに君が言ったので

これはマズい、と切り替えた

ははは、どんな話なの?

クスッと笑って 君に返すと

君はまだ不機嫌そうに 口を尖らせた

むー……

やめてよー……

これ以上はマズいと なんとかなだめる

はいはい、大丈夫だよー

言い訳みたいな言葉を 並べた

少し経った後

致死量の愛、

それは、とても切ない愛

致死量以上の愛を受けると

その人は一生愛せなくなる

淡々とした口調で君が言った

……なんだか、現実味がない

………やっぱり、迷信?

冗談っぽく言うと また君は不機嫌になる

うるさいなー、
雑誌に乗ってたんだよ!

ちょっとイラついた口調

あれ…?ちょっと やりすぎちゃった…?

だけど、自慢げに 雑誌を僕の前に掲げる

へー……本当だ…

妙に信憑性の感じる文

まじまじと見てしまった

すると、君がバカにしたような 目つきでこちらを 見ているのに気がついた

まるで、 騙されやすいんじゃない? とでも思ってるかのような…

今、騙されやすい、とか
思ってただろ。

ちょっと不服そうに呟くと

お、思ってないよー!

慌てた顔をして君が言った

それが、なんだか面白くて

嘘だー、
騙されないぞー?

からかうように 笑って

君をくすぐった

うひゃひゃひゃひゃひゃ……

身をよじらせながら 笑う彼女

騙されやすい、なんて
思った罰だよー

少し、くすぐるのを 強くした

きゃー!やめてよー!!

ふざけながらも笑う彼女

なんとなく、好きだ、 と言いたくなった

愛が溢れてるなぁ、と 思う僕が

バカだなぁ、と薄く笑える

もー、奏人ったらー……

なんとなく、遠慮してる感じが 伝わってきたので

誤魔化すように ははは、と笑って手を離した

え?

心外そうな目つきで 僕を見る

瞳に映る僕

はい、今日は終わり。

どうして?

じゃあ、もっとする?

なんて思ったけど もう一つ 気がかりなことがあった

《致死量の愛》

もう、愛せなくなるのは 嫌だから…

致死量の愛、なんでしょ?

いたずらっぽく言うと 君は少し寂しそうにした

迷信だとか言ってごめんね。

そんな想いも込めた

ははは、そうだよ

納得しなさそうに 君が言う

愛せなくなったら、嫌だから

どうか、この素直な想いが 届きますように。

ほら!すぐ信じるー!

場の雰囲気を崩すように 言う彼女

いいじゃん?

おどけて返すと

もー…心配性なんだから……

呆れたように 彼女が笑った

僕ね、君をもっと愛したかった

でも君は僕が愛した人なのかな?

………今聞いても

君を苦しめるだけかな

−続く−

致死量の愛-Anotherstory-

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コメント

341

ユーザー

おかえり!

ユーザー

\( ´・ω・`)┐しゅたっ

ユーザー

待っててねmyhoney!

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