テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
合宿 二日目の 夜 。 星は よく 見える けど 、風は 冷たい 。
山の 合宿所は 、空気が 少し 薄くて 、静か だった 。 みんなは 風呂も 夕飯も 済ませて 、早めに 寝て いる 。そんな 時間 。新開は 外に 出て 、坂道の 見える ベンチに 腰を 下ろして いた 。
靴音 がして 、誰かが 近づいて くる 。
荒北靖友
振り返る と 、荒北 だった 。 手には 自分の ジャージの 上着を 羽織って 、いつもの ぶっきらぼう な 顔 。
荒北靖友
新開隼人
荒北靖友
新開は 笑いながら 、隣を ぽんと 空けて やる 。 荒北は 少し ためらった あと 、そこに 座った 。
ふたりの 間に 流れる のは 、星と 風の 音だけ だった 。
新開隼人
先に 口を 開いた のは 、新開 だった 。
新開隼人
新開隼人
荒北靖友
新開隼人
新開隼人
新開隼人
荒北は 口を 開かなかった 。 でも 、耳が 少し 赤い のは 、街灯の せいじゃ ない 。
新開隼人
新開隼人
新開隼人
荒北靖友
新開隼人
荒北靖友
荒北は 、深く 息を 吸って 、それから 言った 。
荒北靖友
新開隼人
荒北靖友
新開隼人
荒北靖友
荒北靖友
新開隼人
新開は 、そっと 手を 伸ばして 、荒北の 手に 触れた 。
新開隼人
荒北靖友
荒北は うつむいた まま 、しばらく 黙って いた 。 でも 、ぽつり と 呟いた 。
荒北靖友
新開は 、何も 言わず 、手を 強く 握った 。 そのまま ふたりは 、しばらく 言葉を 交わさず 、星を 見上げて いた 。
夜風が 肌を 撫でる 。 でも 、寒くは なかった 。