日雪
(え?高)

冬葵
どーしたの?

日雪
俺帰ります

晃之
は?なんで?

日雪
お、俺
手持ち少なくて……

晃之

晃之
何言ってんだ?

日雪
え?
俺なんか変なこと言いました?

晃之
奢るに決まってんだろ

日雪
……Why??

晃之
いや、なんつーか
お前が何が好きか分からなくて

晃之
食べ物なら外れねぇかなって

冬葵
違う晃
多分そこじゃない

晃之
?

冬葵
なんで奢ってくれるか?だよね!ヒユキン

日雪
そう!それです!

晃之
雨宿りの時の礼とこの前の

日雪
そ、そんな俺なんか

晃之
「俺なんか」ってやめろ

日雪
すみません…

晃之
謝れっつってんじゃなくて……なんつーか、パーカーのこともそうだし、お前のその怪我も俺のせいっていうか

晃之
それの礼だし、謝罪

日雪
晃之くんのせいじゃ

晃之
いや、怪我については俺が原因

日雪
でも

冬葵
なんか、
ヒユキンって、冴えないよね♪

日雪
うっ、否定できない…

晃之
入るぞ

冬葵
はーい

日雪
ちょ、

日雪
(もっと安いところにッ)

定員さんの丁寧な接客を受け、個室っぽいところに案内された
冬葵
はい、メニュー♪

日雪
ありがと

日雪
(ひゃあ…たかたっか!)

日雪
(A5ランク…国産黒毛和牛、霜降りッ?)

日雪
(北海道いくら、鮭)

日雪
(もう成人式とかでしか見ないと思ってた)

晃之
海、決まったか?

日雪
あ、え……お通しで

冬葵
え?ちょ、何言ってんの?

日雪
俺、ダイエット中で…あはは

日雪

晃之
肉決定

冬葵
ヒユキンの体って正直だね

日雪
冬葵くんやめて//
恥ずい……

チャイムを押し、晃之くんが注文してくれる。終えるとしばらく沈黙が流れた
冬葵
ねぇヒユキンってなんのバイトしてるの?

日雪
朝新聞配達、放課後コンビニで

日雪
休日はファミレス採用されて、深夜コンビニかな

日雪
今日はコンビニ休みだけど

冬葵
うわぁ、働きっぱなし…

日雪
そう?

晃之
大丈夫なのか、それ

日雪
生きてますし大丈夫ですよ

冬葵
なんでそんな働いt

言いかけていた冬葵くんの発言を晃之くんが肘を冬葵くんにぶつけて封じた
晃之
あ、悪ぃ
手が滑った

冬葵
……は?絶対嘘じゃん

晃之
まじまじ

冬葵
嘘つけぇ!

日雪
(……ん?もしかして今俺に気を使った?晃之くん)

晃之
海、聞きてぇことあんだけど

日雪
なんですか?

晃之
あーひとつじゃねぇな2つ

晃之
まず1個、なんで俺には敬語?

日雪
え、えっと…えっとですね

日雪
なんとなく、ですかね

日雪
(本当は怖いからなんて言えない…)

冬葵
なりとか小さいくせに喧嘩腰というか、だーいぶ長い厨二病だから関わりにくいよね♪

冬葵
分かる

日雪
(厨二病…)

晃之
そんなんじゃねぇよ!

冬葵
はっ、割とそんな感じだよ
厨二病くん

晃之
ッの……

日雪
あ!あともうひとつって、なんですか

晃之
あ、あぁそうだな

晃之
なんであいつらの事止めに入ったんだと……

日雪
あいつら?

晃之
お前殴ったヤツら

日雪
って事は…

日雪
(止めに入らない方がよかった…?)

日雪
ッッッすみません!!

晃之
ちが、だから……

冬葵
はぁ……

冬葵
なんでヒユキンは自分の身をかえりみないでこのバカ助けたの?

晃之
バカだと?

冬葵
バカじゃん

晃之
後でシメる

冬葵
かかってこいよ

冬葵
それで?なんで?

日雪
なんていえばいいんだろ…

日雪
体が動いてた?

冬葵
え?それだけ?

日雪
うん

晃之
じゃあなんであの場所がわかったんだ?

日雪
それはあの人達が晃之くんが停がッ……

日雪
すみませんちょっとトイレに…

日雪
(やっっっっばっ!!!!
つい口がッ!絶対この後なんかあるって……)

日雪
あーも〜!

日雪
腹くくるしか((ボソッ…

俺は覚悟を決めて、トイレを出て席に戻る。するともう料理がきていて美味しそうな匂いが漂っていた。
日雪
すみませんでした

晃之
きてんぞ

日雪

晃之

冬葵
ヒユキンってもしかしてめっちゃくちゃ早く学校来てた日とかあるでしょ?

日雪
い、いやぁ?
ないけど?

冬葵
へぇ…

晃之
くどい

冬葵
だって

日雪
(忘れろー忘れるんだ俺、鼓屋兄弟が停学になりそうなこととか忘れるんだ……)

晃之
別に隠す気はねぇんだ

晃之
お前が聞きたいなら話すよ

日雪
いやいや!ほんとなんも知りませんて

晃之

日雪
(うわ、めっちゃ睨むじゃん)

冬葵
本当は?

日雪
しっ、て…まし、た、?

冬葵
いい子だね、ヒユキン

冬葵
それを認めた上で、なんか聞きたいことあるんじゃないの?

日雪
え?な、ないです!

日雪
(なんで停学ですか?なんて口が裂けても……)

晃之
俺ら、帰り道帰ってたら抗争に巻き込まれちまって

冬葵
俺ら帰るのに通るとこ1本しかなくて、そんで門限過ぎると結構厳しい家だからできるだけ端っこ通って行ったんだけどね

晃之
おい

冬葵
だって晃絶対わかりにくい説明するでしょ?

晃之
は?

冬葵
そしたら目付けられちゃって、2,3人はらったらそのうちのひとりが社長の息子?だったらしくて

冬葵
全部俺らのせいになって、ドーンって感じ

日雪
ドーン?

冬葵
そ

晃之
近所迷だからやめろっつったのにやめなかったからあいつらが悪い

日雪
え?じゃあ

日雪
晃之くん達は全くの無関係?

冬葵
うーん、無関係というか、巻き込まれた?俺らん家ら辺子供も多いから

日雪
かっけぇ…

冬葵
ふふ、でしょ♪

晃之
長々と悪ぃな冷めちまう

冬葵
そうだね!いただきまーす

晃之
いただきます

日雪
いただきます

日雪
(ちゃんと挨拶するんだ、偉い…)

俺は晃之くんチョイスで選ばれた、肉料理を口に運んだ
日雪
ッ…

冬葵
ん?どーしたの?

日雪
お肉が口の中で溶けました…

日雪
美味しすぎます!

日雪
ん〜まーー

日雪
お肉が高いのもそうだけど、コレ処理の仕方も関係してる

日雪
どーやるんだろ…
父さにも初任給出たら連れてこよ

日雪
うまぁ…

晃之

冬葵

気づいた時には、2人は俺をびっくりした顔で手を止めてみていた
日雪
ッ、す、すみません

冬葵
いや、美味しそうに食べるな、と?

冬葵
ヒユキンの幸せそうな顔初めて見た気がする

日雪
そうかな…

冬葵
ね!晃

晃之
ッ、え、あぁ、そうだな

冬葵
どうした?

晃之
いや別に

冬葵

日雪
(やばい食べちゃうのがもったいない!タッパーがあれば…)

冬葵
ヒユキンはさっきから感情が忙しいね…どした?

日雪
いや、タッパー持ってくればよかった…って

冬葵
ぶっ、

晃之
ッあはははwww

冬葵
はははは!ひーッ、ははははww

晃之
死ぬっw死ぬっww

日雪
え?え?!

冬葵
ヒユキン最高

晃之
おもしれぇww

日雪
あ、え…?はい

日雪
(晃之くんが笑ってる…爆笑ッ?!)
