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アキ

…どこに行った。帰ってこい

めろ

デンジ

…あ?

アキ

だから、めろだ。恋姫めろ。

デンジ

…だれ?

アキ

…本気で言ってるのか

デンジ

なあ、早パイ。

デンジ

誰の話だよ

アキ

…冗談だろ?

デンジ

いや、マジでわかんねーんだよ。

デンジ

誰?その、めろってやつ。

デンジ

俺らと関わりあったっけ?

アキ

いや、なんでもない。

デンジ

んだよ早パイ‼️

アキ

…外行ってくる。

デンジ

お?わかった‼️

俺は何も言わず、靴を履いた。 コートも掴まず、煙草も持たずに外へ行く。 探さなきゃならない。 あいつが、まだ帰ってきていない。

アキ

めろ。

アキは歩きながら、何度も同じ名前を口の中で転がした。 ……めろ。 妙だ。 何度も呼んできたはずなのに、音だけが浮いてくる。 意味が、伴わない。

アキ

めろ…めろ…めろ…

アキ

めろ…

アキ

アキ

探している。 それだけは、はっきりしていた。 誰を、とは考えない。 考えようとすると、頭が鈍く痛む。 ——でも、探さなきゃならない。

アキは立ち止まった。 ……誰だ。 探している相手の輪郭が、どこにもない。 それでも足は止まらない。 失くしたことだけは、確かだった。

名前を思い出せなくなったのに、 探すのをやめる理由だけは、どこにもなかった。

アキ

…どこだよ。

めろ

んー、暇。

めろが声を出した瞬間、肩を掴まれる。

…まて!

振り向くとそこには——

めろ

…アキくん?

アキ

…ッ

人混みの向こうに、ひとつだけ歩く背中があった。 知らない。 はずなのに。 ——見送ったら、取り返しがつかない。

アキは走り出していた。 理由は分からない。 名前も、関係も、何もない。 それでも足が止まらなかった。

アキ

——待て

それだけだった

めろ

…アキくん?

アキ

…ッ

喉が詰まった。 ——違う。 知っているはずなのに、言葉が出てこない。 名前が、ない。

めろ

…どうしたの?

アキ

…どこにも行かないでくれ

アキ

…おかしいよな。何も覚えてないのに、引き止めてしまったんだ。

めろ

…そっか。

めろ

でも私、行く所あるから。

アキ

…俺も行く。

めろ

…w

めろ

知らない人について行くなって、小学生でも分かるよ

アキ

ああ。

めろ

…過保護。

めろ

ゲームする?

アキ

…なんだ

めろ

ゲーム。選択するだけのだよ

アキ

めろ

目を瞑るか、瞑らないか。

アキ

瞑らない。

めろ

目を瞑るか、潰されるか

アキ

…それ卑怯だろ

めろ

まあ、選択ゲームなんで。

アキ

…目を瞑る。

めろ

じゃ、目を閉じて

アキ

…嫌だ

めろ

潰されるよ?

アキ

…それも嫌だ。

めろ

…わがまま。

めろ

じゃ、5秒。

アキ

目を閉じる

めろ

5

アキ

...

めろ

4

アキ

...

めろ

3

アキ

なあ。

めろ

2

アキ

...

めろ

1

アキ

目を開けていいか

返事が無い

目を開ける。

アキ

…クソ

『神様と悪魔と人間と。』

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